U-Bahnhof Olympia-Stadionにて(7月7日)
特に用がないのにわざわざ行ってもしょうがないと思いつつ、でも結局行って来てしまった。日曜日の決勝戦が行われるオリンピア・シュタディオン。
いきなり思い出話になってしまうけれど、私がこの駅に初めて降り立ったのは、2000年10月の最初の土曜日だったと思う。ベルリンに来てからまだ1週間ほどしか経っていない頃で、ツォー駅近くのYHに泊まりながら、住むアパートを探すという日々だった。しかしなかなか住む家は見つからず、ちょうど土曜日のその日、地元ヘルタの試合がオリンピア・シュタディオンであるというので気分転換に観に行ったのだった。その3ヶ月ほど前、2006年のワールドカップはドイツで開催されるということが決まり、オリンピア・シュタディオンでは改修工事が始まっていた。私が座ったヘルタのゴール裏にはまだ屋根がなかった。ワールドカップの決勝戦がここで行われるらしいと聞いたのは、それからしばらく経ってからのことだった。
いくらワールドカップの決勝戦といっても、あらゆる他のサッカーの試合と同様、わずか90分で終わってしまう。だが、その90分がワールドカップの決勝戦ということで、それが開催される町に何がもたらされるかは、わざわざ私が言うまでもないだろう。この6年間、ベルリンの時の流れは、まさに2006年ワールドカップの決勝戦の日に向かって進んでいたように思う。空き地だらけだった町の再開発、景気が決してよいとはいえないベルリンの人々の期待も、極端に言ってしまうとこのためにあった。私の6年間もまさにその渦中にあった。それはサッカーというスポーツの一ジャンルのイベントを超えた何かだった。
2000年当時は、まだ遠い未来だと思っていたそのワールドカップがいつの間にか始まり、今週末の決勝戦をもって終わってしまう。時の流れにただただ驚くばかりだ。フランス対イタリアの決戦が終わると、ドイツは、そしてベルリンは祝祭の日々から覚めることになる。ベルリンはこれからどこに向かって行くのだろう。そして私自身は?
U2の同名の駅で降りて、このトンネルをくぐって森の中をしばらく歩くと、やがてスタジアム正面の広い通りにぶつかる。
オリンピア・シュタディオンの正面。残念ながら、柵が張ってあってここから先へは進めなかった(このスタジアムの中の様子については、以前書いたこちらの記事をどうぞ)。
この1時間後、ベルリンは激しい雷雨が吹き荒れた。日曜の天気も不安定らしく、雷の予報が出ている。幸い今は雨も止み、テレビではオリンピア・シュタディオンの隣りのヴァルトビューネ野外劇場でのコンサート(ドミンゴ、ヴィラソン、ネトレプコという3人のスター歌手の競演。楽しい!)を生中継しているところだ。
日曜日の決勝戦、私にとっては正直どちらが勝ってもいいので、ワールドカップの歴史に残るような名勝負になればいいなと思う。
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いよいよ決勝ですね。
私のW杯も日本が敗れたところで終りました。
ドイツには、決勝に行って欲しかったですけど・・・。
どちらが勝ってもいい試合になるといいですね。
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私も2002年の1月にスタジアムを改修工事現場を見せてもらい、
ついでに(!)ヘルタベルリンの試合を観戦しました。
なつかしいです。時の経つのが早い。
そのときは確か、スタジアムに近接して、ナチス時代?の
大仰な像とかがあったのですが、改修後もあるのでしょうか。
(恥ずかしながらそのときの写真等を拙ブログに載せてみました。)
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>lignpontoさん
決勝戦観て来ました。内容はまあともかく、本当にこれで全てが終わったんだなあという感じです。それ以上はなかなか言葉が出てきません。
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>nozomuさん
本当に時が経つのは早いですね。ついに決勝戦も終わってしまいましたよ。ナチス時代の大仰な像ですが、5月に行った時に見つけました。ブログはまたゆっくり読ませていただきますね。