クロイツベルク回想録1988-89(3) -この街に生きる人々-

クロイツベルク回想録1988-89(3) -この街に生きる人々-

写真家ヴォルフガング・クローロフ(Foto: Jana Farley) 長野順二さんによる「クロイツベルク回想録1988-89」の第3回目は、写真家ヴォルフガング・クローロフを通じて出会ったクロイツベルクの人びとについて…

クロイツベルク回想録(2) -ウォルフガングとの出逢い-

クロイツベルク回想録(2) -ウォルフガングとの出逢い-

西側の壁際で無邪気に遊ぶ子供たち(長野順二さん所蔵の写真より) <クロイツベルクの第一印象> 晩秋というよりも冬のような、曇天の多い底冷えするベルリンは、繁華街でもどこか寒々しい白黒写真の様なモノトーンの街、それが第一印…

クロイツベルク回想録1988-89 (1) -国境越え-

クロイツベルク回想録1988-89 (1) -国境越え-

今回より長野順二さんのクロイツベルク回想録をお届けします(写真も長野さん所蔵のもの)。 -------------&…

「クロイツベルク回想録1988-89」を始めるにあたって

壁崩壊からちょうど20年というこの秋、6年半住んだクロイツベルクを離れるにあたって、ぜひともこのブログで紹介したい話がありました。 事の発端は2年前の秋にさかのぼります。クロイツベルクを撮り続けてきたヴォルフガング・クロ…

「赤の島」のマレーネ・ディートリッヒ

「赤の島」のマレーネ・ディートリッヒ

Leberstraßeにて(2008年8月) ベルリン生まれのもっとも有名な女性といったら、今でもやはりこの人だろうか。 マレーネ・ディートリッヒ(1901-1992)。彼女の生家は、シェーネベルク地区東端の三角地帯、通…

山根寿代さんのこと(5) - 仕事、旅、そして人生 -

山根寿代さんのこと(5) – 仕事、旅、そして人生 –

このシリーズの最後に、ここまで貴重なお話をたくさん聞かせてくださった山根寿代さんご自身のことを触れておきたい。春に初めてお会いしたとき、こんな元気な90歳の方がいるのかと私は驚いた。頭の回転が速く、話の話題が豊富。この方…

山根寿代さんのこと(4) - ベルリンの恩師との再会 -

山根寿代さんのこと(4) – ベルリンの恩師との再会 –

このシリーズの最初にご紹介した森鴎外との写真のほかに、ベルリンでの貴重な1枚を寿代さんから見せていただいた。これは1900年10月、山根正次(後列向って左より3人目)がパリ万博の出張の途中、ベルリンに住む萩中学時代のドイ…

山根寿代さんのこと(3) - 森鴎外からの手紙 -

山根寿代さんのこと(3) – 森鴎外からの手紙 –

山根正次がベルリン留学に向けて発ったのは、1887年10月8日のこと。森鴎外が留学していた時期と重なるが、そもそも2人の間にはどれだけの交流があったのだろうか。 森鴎外の小説は沢山読んで居りますが、直筆を目にしたのは祖父…

山根寿代さんのこと(2) - 祖父山根正次 -

山根寿代さんのこと(2) – 祖父山根正次 –

山根正次は、医師山根孝中(松下村塾門下生)の二男として1857年萩城下東郊の香川津に生まれた。孝中はかの松下村塾に入門し、吉田松陰に師事した人物である。正次は、藩の医学校で蘭学を修め,萩中学校でドイツ人教師ラインホルト・…

山根寿代さんのこと(1) -ベルリンで出会った一枚の写真-

山根寿代さんのこと(1) -ベルリンで出会った一枚の写真-

Mori-Ôgai-Gedenkstätte(2007年2月) 私が日本に一時帰国していた2006年11月のある日、実家に1枚の絵葉書が届いた。イタリアからのもので、すばらしい達筆で書かれている。手紙の主は、山根寿代さん…

萩、東京、長崎、ベルリン

今日からおよそ4回に分けて、しばらく前から書き綴っていたインタビュー記事をアップしたいと思います。インタビューというよりも、人物ルポと言った方がふさわしいかもしれません。春に私が一時帰国した際にお会いした、ある年配の女性…

東ドイツ最後の3年間 - ホテルの元ウェイターに聞く -

東ドイツ最後の3年間 – ホテルの元ウェイターに聞く –

自分の誕生日だった昨日、近所に住むDDR出身の友達の家で夕飯をご馳走になり、その後彼にちょっとしたインタビューを取らせてもらいました。彼(名前はJensといいます。現在37歳)は1986年から1991年まで、東ベルリンに…

ウルリヒ・ミューエ死去

ウルリヒ・ミューエ死去

Karl-Marx-Alleeにて(7月26日) 先月末、テレビのデジタルチューナーが突然ショートを起こしてしまい、以来テレビが見られない状態が続いているのですが(ただ、それによって不便を感じることはほとんどありません)…

クロイツベルク時空散歩(1) - 始まりはコッティから -

クロイツベルク時空散歩(1) – 始まりはコッティから –

2月末のある土曜日の午後、私はUバーンのコトブサー・トアー(Kottbusser Tor)の駅前広場でメヒティルトさんと待ち合わせた。マーケットなどが立ち並ぶこの雑然とした広場に、「コッティ」という愛称があることを私が知…

「クロイツベルク時空散歩」へのお誘い

「クロイツベルク時空散歩」へのお誘い

U-Bahnhof Görlitzer Bahnhofのホームにて(3月14日) 先月、私の知り合いのベルリーナー、メヒティルトさんのベルリン・インタビューを全8回にわたってお送りしましたが、そのシリーズの締めくくりとし…

Klaus Wowereit! - ベルリンの顔 -

Klaus Wowereit! – ベルリンの顔 –

ブランデンブルク門前のパリ広場にて(3月25日) 先週の日曜日はいろいろな意味で感慨深い一日でした。2007年3月25日は欧州連合の基礎となったローマ条約が締結されてからちょうど50年という記念の日。EU全ての首脳がベル…