欧州激闘!


なんだか雑誌”Nummber”の特集タイトルのような題名ですが、こんなものを見せられたからには少しでも書かずにはいられません。今日はサッカーの日です(サッカーに興味のない方すみません。でもよかったらお読みください)。
日本は今回(結果的に)あっさりとW杯進出を決め、今から本選での戦いに備えることができるが、ヨーロッパではいよいよこれから来年のドイツ行きの切符をかけて、熱い熱い戦いが始まる。ヨーロッパ予選はアジア予選とは比較にならないほど厳しい。6または7の国がひとつのグループを形成し、それが全部で8グループあるのだが、ホーム&アウェーの総当たり戦で、本大会行きを直接決められるのはわずか1位の国のみ。2位の国でさえ、それぞれのグループの2位同士で戦うプレーオフの権利しか与えられない。
これがアジアならまだしも、強豪がひしめき合うヨーロッパだけに、グループによってはとんでもないことになっているのだ。中でも極端なのが、グループ2。ダークホークスだったウクライナが早々とドイツ行きを決めたため、残る1つのプレーオフ枠をかけて戦う、トルコ、ギリシャ、デンマークという強豪のうち、2つが予選で去ることになる。あのフランスでさえ大苦戦。グループ7では、スペインではなくセルビア・モンテネグロが首位を快走している。残り試合が少なくなってくる中で、ボーダーライン上にいる国の必死さは刻々と増してきているのだ。
今夜はドイツ対南アフリカという親善試合の生中継の後、その欧州予選のハイライトをテレビで観たのだが、前者と後者とでは月とすっぽんというくらい試合の緊迫感、応援の切実度が違うのでびっくりした。ハイライトを観ているだけなのに、体内のアドレナリンは上がりっぱなしだった。
「ひょっとしたら自分のキャリアの中で、最も重要な試合になるかもしれない」とジダンが試合前に語っていたアイルランド対フランスは、アンリのゴールでフランスが1対0で制する。そして、件のグループ2。どうしても勝たなければならないトルコは、ウクライナに1対0の執念の勝利。観ていて一番熱くなったのが、カザフスタン対ギリシャだ。後半途中までなんとカザフスタンがリード。ギリシャは同点に追いつくものの、この試合勝たなければドイツ行きのチャンスはなくなる(というようなことをアナウンサーは言っていた)。試合終了間際、キーパーのニコポリディスまでもが相手ゴール近くまで駆け寄って来る。絶体絶命。しかし後半ロスタイム、なんと起死回生の逆転ゴールが生まれたのだ。絶望から歓喜の表情に変える監督のレーハーゲル。そしてギリシャの選手たち。やれやれ、これで首の皮一枚つながった・・・とギリシャのファンでもないのに私は安堵した。
いやいやすごかった。こういう戦いを観てしまうと、この予選の続きにあるドイツでの本大会というものが、いかにすばらしく価値あるものなのかが実感できる。
写真はブランデンブルク門前の新しい地下鉄駅の工事現場。これから穴を掘るようだが、来年のワールドカップまでに間に合うのだろうかとちょっと不安に思った。本ブログのタイトルとなっている中央駅もそうだが。



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4 Responses

  1. ymzk
    ymzk at · Reply

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    不安といえば,昨日の日本vs.ホンジュラスです.
    5-4で勝ったとはいえ,4点は取られすぎでしょう.
    ただ,前半終了時の1-3という悲劇的なスコアを後半でひっくり返すことができたという,その集中力.これは評価されるべきものでしょう.
    ドイツ語教師のくせにサッカーには詳しくないので(バリバリの野球派です.自分で草野球チームも運営しています.),細かい戦術や戦略のことは何とも分かりませんが,まあ,少なくとも言えることは,昨日のホンジュラス戦は今後の日本代表にとっての大きな不安材料を浮き彫りにする格好になってしまった,ということでしょうな.

  2. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    まさに野球のようなスコアでしたね。私はもともと野球も好きなのですが、ドイツにいると、イチローがどんなにヒットを打とうが、巨人戦の視聴率がどんなに下がろうが、こちらでニュースになることはまずないのです。

    それもあって、最近の野球の話にはどうしても疎くなるのですが、スタジアムで観戦するプロ野球、あれはやはりいいものですよね。私が最後に生で野球を観たのは、98年の横浜ベイが優勝直前のハマスタで、あの熱気はよく覚えています。

    今球界は大きく揺れていますよね。昔のように巨人一辺倒でなくなりつつあるのは歓迎すべきことですが、行く末が気になります。

  3. hummel_hummel
    hummel_hummel at · Reply

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    欧州予選は本当に壮絶ですね!
    おっしゃる通り、特にグループ2。トルコは前回W杯3位、ギリシャは欧州王者なのに。。あのイングランドも北アイルランドに負けるという波乱がありましたね。日本はアジア地区で良かったとつくづく思います。

    それに対して、確かにドイツ対南アは気楽で楽しい(?)試合でした。ポドルスキーがやっと爆発したので、FW争いが熾烈になり面白そうですね。

  4. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    日本がヨーロッパ地区に属していたら、ものすごく厳しかったでしょうね。そういう意味では、アジア枠の4,5というのはちょっと多すぎるかという気もします。とはいえ、来年アジア勢が活躍すればいいだけのことで。ちなみにW杯での日本、わたしはずばりベスト8を期待しています。今のメンバーの顔ぶれを見たら、決して不可能ではないはずです。

    昨日のドイツの試合、それなりに面白かったのですが、その後の欧州予選に比べると、すっかり影が薄くなってしまいました。今のドイツ代表はたたかれることも多いですが、W杯の成功は、自国の代表がどれだけ活躍できるかにもかかっているので、なんとかがんばってほしいものです。

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