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  1. Yozakura
    Yozakura at · Reply

    中村さま

     先月、ベルリン郊外での上記の墓地探索記事に遭遇。流し読みしただけで多忙に紛れ返信もせず、その侭となって仕舞いました。
     日本国内での都市周遊の楽しみと同じく、墓地の掃苔作業は、その土地の気候風土や歴史を知る有力な手がかりであり、地誌に通じる楽しみにもなるのでしょう。以前、ウクライナへの紀行文でも、街外れに放置されたユダヤ人墓地の実態を紹介されていましたね。

     で、この日も写真入りで紹介されていた音楽家 D. Fischer-Dieskau の墓碑ですが、何と、こんな場所にあったのですね。勿論、初めて知りました。撮影に写真の掲載、お疲れ様です。
     遥か昔のこと、私が学生であった頃は、ドイツ歌曲と云えば、彼の独唱をLPで聴き込んだ時代でした。取り分け、高校時代は優秀なピアノ伴奏者に恵まれる幸運に浴し、F. Schubert の著名な歌曲なぞ、下手な出来も恐れずに100回以上も唄い込んだものです。

     で、余計なお世話ながら、上記の墓碑銘で気付いた点がありますので、勝手にお報せします。撮影された墓碑の人名表記のうち、姓が Fischer-Dieskau とハイフォン入りで分割表記されています。これは、ドイツ人など西洋人の姓名に時々ある「二重姓の表記」です。
     二重姓とは、英語では “double surname”, ドイツ語では “Doppelname” と呼ばれる生活文化の一部で、確か、法的な規定にも沿った正式な姓名表記です。Fischer-Dieskau に関しては、日本語のネット百科事典に拠れば、母方の先祖が J.S.Bach の農民カンタータの献呈を受けた領主の子孫である係累を強調する意図が示唆されていました。

     こううした「二重姓」には、音楽業界では、オペラ作曲家の Giacomo Myerbeer とか、ロシア帝国時代の作曲家 Ippolitov-Ivanov などの事例も在る模様です。二重姓を名乗った動機は、姓の追加により豊かな財産の相続を確定するなど、現実的な理由が明記されている場合もあります。
     もし、Fischer-Dieskau に付いて、何か詳しい情報をご存知でしたら。お時間があるときに、こちらのブログにて御知らせ頂ければ幸甚です。
     お元気で。

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