ベルリンの3大紙。上から、Berliner Morgenpost, Der Tagesspiegel, Berliner Zeitung.
今回は久々にサッカーの話題です。
サッカーに興味のない方にはどうということのない話かもしれませんが、こちらではニュースチャンネルの速報で流れているくらいなので、間違いなく大ニュース。明日の新聞(写真)ではトップ級のニュースとして扱われることになるでしょう。
どういうことかというと、ワールドカップでのドイツ代表の正ゴールキーパーが、あのオリバー・カーン(Oliver Kahn)ではなく、長らく2番手だったイェンス・レーマン(Jens Lehmann)に決定したのです。
6月のワールドカップの開幕までそろそろあと2ヶ月に迫り、ドイツ代表メンバーの構成も固まりつつある中で、クリンスマン監督は肝心のGKはローテーション制にして2人を常に争わせ、結論を先延ばしにしてきました。
カーンもレーマンも共に36歳。2人は長年に渡って宿命のライバル同士でした。しかし、2000年の欧州選手権以来、2002年ワールドカップ、2004年欧州選手権と華やかな国際大会ではカーンが常にドイツのゴールマウスを守り、スターダムを駆け上がっていく中で、レーマンは常に2番手。他のフィールドの選手とは違って、GKは一度固定されると、その選手が怪我でもしない限り交代することはまずありません。大会中はずっとベンチに座っているだけ。サッカーの中で、これほど悲しいポジションもないでしょう(第3GKはもっとつらいのかもしれませんが、大抵は若い選手なので、「また次がある」と思うことができるはず。カーンとレーマンにとっては今回が最後のチャンスなのです)。
しかし今回ばかりは、レーマンに追い風が吹いていたようです。「今度のW杯でも2番手だったら、代表入りを辞退する」とまで公言していたレーマンは、所属するアーセナルで黙々とプレーを続け、ここ8試合は全て完封という快進撃を続けていました。対するカーンは、前節のリーグ戦で最下位のケルンを相手に痛恨のミス。所属するバイエルンの幹部は、これを見ていたたまれなくなったのか、「カーンにいつまでプレッシャーをかけさせる続けるつもりなんだ」とクリンスマン監督を非難していました。
このような雰囲気の中、当初は5月と言われていた監督による決定が早まるかもしれないと、今朝の新聞で報道されたばかりでした。しかし、その運命の結論がまさか今日突如下されることになるとは、多くの人にとって全くの予想外だったのではないでしょうか。
レーマンにとっては、ついに念願が叶ったという気分でしょう。かたやカーンの心中はいかに。私としては今回は苦労人のレーマンでよかったのではと思いますが、カーンのあの闘志あふれるプレーが見られないのもちょっと残念。もともとカーンとレーマンは犬猿の仲なので、カーンが代表入りを辞退する可能性もあります。どうなるか。
さあ、泣いても笑っても、ワールドカップの開幕まで、今日であと63日です。
SECRET: 0
PASS:
昨日(4月8日)の0時ごろ、讀賣新聞のホームページで第一報を知りました。ミュンヘンのオリンピアシュタディオンで、『生カーン』をみたことがあるだけに、当方にとってはショックなニュースでした。ブンデスリーガに関する書籍で、バイエルンミュンヘンやオリバー カーンは、ミュンヘン以外では『人気が無い』という記述を見たのですが、実際のところはどうなんでしょうか??
そういえば、バイエルンミュンヘンがヴェルダーブレーメンに、0-3とボロ負けしたようですね・・・
SECRET: 0
PASS:
>カーンは、ミュンヘン以外では『人気が無い』という記述を見たのですが
本当かどうかわかりませんが、カーンがベルリンで地元のヘルタと試合をする時、ゴール裏のヘルタのファンがゴリラ顔のカーンに向かってバナナの皮を投げつける(!)なんて話も聞いたことがあります。対戦相手もそのファンをも、一際燃えさせる選手なのでしょうね。カーンはむしろ日本においての方が人気あるのかもしれません。
個人的には、ダイスラーが怪我で離脱してしまったことが、かなりショックです。