イタリアの優勝でワールドカップドイツ大会は幕を閉じました。
試合開始2時間前のU2の車内。びっくりした方もいらっしゃるるかもしれませんが、ベルリンの地下鉄はこんなに狭いんです。一番歴史の古いU1とU2はとりわけこんな感じ。
今回のワールドカップ64試合目の最後の試合は、戦勝記念塔(ジーゲスゾイレ)下のパブリックビューイングで観ることにした。ベルリンのシンボルのひとつであるだけに、最後を飾るにはふさわしいかもしれないと思いつつ。
イタリアとフランスのファンの割合は、7対3というところか。試合開始前、オリンピア・シュタディオンの映像が映ると、さすがにじーんとくるものがった。
試合はフランスが開始早々に先制したが、イタリアもすぐに追いついたので、そこからは熱気のこもった試合展開になった。
が、それにしても延長後半のジダンのあの頭突き。アレは今回のW杯で最も衝撃的なシーンではなかっただろうか。試合が最高潮の時間帯に見たくないものを見せられてしまったというか、私自身あの映像を見て何かが醒めてしまったのを感じた。悔やまれるのは延長前半のジダンの見事なヘディングシュートだ(ブフォンのセービングは神がかりだったけど)。あれが決まってフランスがそのまま優勝していたらジダンは間違いなく伝説になっただろうに、頭突きという別のヘディングによって、彼はもうひとつの伝説を作ってしまった・・
マテラッツィはジダンに一体どのような暴言を吐いたのだろうか。それだけはどうしても気になってしまう。
結局、PK戦を制したイタリアが4度目の栄冠に輝く!最初の2回は戦前の大会とはいえ、これでドイツの優勝回数を抜いたことになる。
試合後、家に帰る友達と別れ、私はジーゲスゾイレからブランデンブルク門に向かって1人で歩いて行った。ファンショップでは、”Danke Klinsi”などと書かれたTシャツが半額で売られていた。W杯関連グッズは、これからあちこちで値引き合戦が始まるのだろう。私が一番欲しかった、試合の対戦国がデザインされた試合日限定発売のTシャツはまたしても買えず、残念。
6月17日通りにて。以前ご紹介した、決勝戦までの日付を刻み続けてきたW杯時計もこの日をもってお役御免。横を通ったら、ただの時計に変わっていた。
あちこちをぶらぶらしてそろそろ帰ろうかと思った頃、偶然友達に出くわし、さらに付き合うことになった。これが最後だからと思って、イタリア人たちの踊りの輪の中に入っていったり、写真を撮ったり。ふと時計を見ると、いつの間にか3時を回っている。ブランデンブルク門から地下鉄の駅のあるFranzösische Straßeまで歩き終えた頃には、さすがに足が痛かった。この日は10キロ近く歩いたのではないだろうか。
それにしてもこの1ヶ月、サッカーがもたらす歓喜、絶望、悲しみ、苛立ちといった様々な人間の感情のエネルギーを浴び続けてきただけに、私は少々ぐったりとなってしまった。120%真剣勝負のあの熱い試合がもう観られないのは寂しいけれど、これでベルリンにようやく日常が戻ってくるのだから悪いことではないのかもしれない。
とにかくワールドカップは終わった。
あと2回ぐらいはW杯を振り返って何かを書くかもしれませんが、また以前のようにベルリン中心の話題へと返っていく予定です。お付き合いいただき、ありがとうございました。
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W杯の期間中って、サッカー好きにとってもそれほどでもない人にとっても、特別なものだと思うのですが、開催国ではそれもひとしおだと思います。特にそれが欧州(多分南米でも)だと。
その様子を写真で伝えてくださってどうもありがとうございました。
本当にちょっと寂しい気はしますが、また4年後ということで。
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大変ご無沙汰しておりました。楕円球です。
準決勝の日、仕事でRegensburgにおりまして、イタリア人の親友と一緒に大学のPizzariaで観戦しました・・・・。嗚呼・・・。
友人は普段おとなしいのに、あのGrossoの得点の瞬間に国旗を振り回して絶叫しながらそのへんを走り回っておりました。本当に残念ですが、でもドイツはよくやったと思います。同感です。負けましたけど、あの雰囲気を体験でき、よい経験になりました。
旧聞に属することで失礼しました。
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ワールドカップも終わってしまい、さびしいですね。
ドイツの町の熱狂ぶりも見られなくなります。
それにしても、街中でこれだけたくさんのドイツ国旗が
たなびくのも珍しいことですよね。
それにしてもゲルマン魂は健在でした。
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イタリヤ優勝よかったです。12年前になりますかアメリカ大会でヴァッジオがPKをはずした時のことを思い出しました。今回はブラジルが精彩欠きましたねえ~けれども開催国の名誉のかけてドイツが頑張ったのはよかったです。ワールドカップに国力をかけてしまいこれから先どうなるのかが心配というかそれなりの経済効果があったのかどうか?気になります。
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>ガーター亭亭主さん
そちらこそ、パリの様子を伝えていただきありがとうございました。今後50年はドイツでのワールドカップはないとベッケンバウアーも言っていましたから、今回ここにいられたのは幸運だったのかもしれません。次は南アフリカ大会ですね。遠い未来だと思っていると、またあっという間にやって来るのかもしれません。
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>楕円球さん
こちらこそご無沙汰しております。ちょうどドイツにいらっしゃったのですね。レーゲンスブルクはこじんまりとした町ですが、やはりイタリア戦の時は盛り上がったことでしょう。
先ほどクリンスマン辞任の会見をテレビでやっていました。「今までと同じパワーとエネルギーで続けていくのは難しい。燃え尽きた」と言っていましたが、あの人の試合中の様子を見ているとそりゃあそうだろうなあと思います。
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>nozomuさん
本当にドイツの国旗をこれほどまでに見たのは初めてです。しかし、町を歩いていても危険な感じはなく、右寄りのナショナリズムと結び付くことはほとんどなかったように思います。
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>tanihiro4さん
12年前のアメリカ大会、懐かしいですね。しかし、当時の私は日本が出場を逃したこともあって、熱心に試合を見ることはありませんでした。
>ワールドカップに国力をかけてしまいこれから先どうなるのかが
国内問題は山積みですし、私も少し心配です。W杯を機に新たな雇用が生まれるということは、ベルリンでは結局ほとんどなかったみたいですし。
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はじめまして、ふらっと立ち寄りました。
昨年6/29から7/10までドイツでワールドカップ観戦(ハンブルグ→ゲルセンキルヘン→ドルトムント→ミュンヘン→ベルリン)をしておりました。
写真を拝見していろいろ思い出すと、懐かしくて涙が出そうになります。決勝はスタジアムで見ていたので、延長戦のジダンのヘディングで息が止まりそうになったのも懐かしい思い出です。
素敵な街ベルリンに住まわれているようで羨ましい限りです。
お邪魔しました。
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>isamuさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
私もこの写真を久々に見て、やはり懐かしくなりました。まだ1年も経っていないのに不思議です。実際にあの場におられた方ならなおさらのことでしょう。決勝戦をスタジアムで観戦されたなんて、忘れられない思い出になったことでしょうね。
サッカーの話題はすっかりご無沙汰していますが、また遊びに来てください!
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6/30のドイツ対アルゼンチン戦の前に中央駅にいました。
それはそれは物凄い人だかりでした。
ダフ屋でも1000ユーロあたりが相場だったとの噂。
あいにく私はそこからハンブルグへ向かい、イタリア対ウクライナという不人気カードでしたが・・・
ベルリンの壁関係の本を中心に立て続けに読んでいます。
また、ベルリン行きたいです。
ベルリン直行便いつできるかな?それではまた。
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>isamuさん
1年前のことを思い出しながらコメントを拝見しました。
私も決勝戦をスタジアムで見たいなあとそりゃあ思ったものですが、ダフ屋の相場を考えてあっさり断念したものです。ドイツ対アルゼンチン戦後のクーダムの盛り上がりはまだ記憶に新しいですね。
またいつかベルリンにいらしてください。直行便ができるのはおそらくあと4,5年先だと思いますが。