先週の土曜日、連邦参議院(Bundesrat)とベルリンの州議会(Abgeordnetenhaus Berlin)は、「扉の開かれた日」という名の一般公開日でした。このブログでは昨年、ベレビュー宮殿と首相官邸の内部をご紹介しましたが、ベルリンで政治が身近に感じられるのはこういう行事が定期的に行われているからかもしれません。今回はベルリン社会科見学の第3弾として、ベルリン州議会の中をのぞいてみましょう。
これが正面。プロイセンの州議会として建てられたのは、1899年のこと。第2次世界大戦で甚大な被害を受けた後、東西分断時代は向かいのマルティン・グロピウスバウをはさんですぐこの前に壁が立ちはだかっていました。ベルリンの州議会として新たにスタートしたのは、1993年のことです。
この日は同性愛者の有名なパレード、クリストファー・ストリート・デイ(CSD)だったこともあり、正面にはドイツとEU、ベルリン市の旗と並んで、多様性を認める社会を示す虹色の旗が掲げられていました。
こちらが正面ホール。盛期ルネッサンス様式の広々とした内装です。
2階の一角には、議会を構成する党派別にブースが置かれていました。いろいろなものがタダでもらえるので、お祭り気分で楽しめます。ちなみに、現在のベルリン市の議員149人の内訳は、SPD(社会民主党)53、CDU(キリスト教民主同盟)37、緑の党23、Linke(左派党)23、FDP(自由民主党)13。
ここがベルリン州議会の議長の部屋。現在この責務にあるのはWalter Momperという、89年から91年までベルリンの市長だった人です。
こちらがPlenumと呼ばれる総会が行われる大会議場。総会は通常2週間おきの木曜日に行われ、事前に予約をすれば見学可能です。ここで法律の取り決めや予算の編成など重要なことが話し合われるわけです。正面の3席は議長団の席、その横にはSenatと呼ばれる州政府を構成する8人の席が並びます。ゼナート(つまり内閣。この名称を使うのはベルリンの他、ハンブルクとブレーメンだけです)を構成するのは市長含めて8人。組閣するのは市長ですが、メンバーは必ずしも市議会の議員である必要はありません。
演説台からの眺めはこんな感じです。うーむ。
そのすぐ右隣がクラウス・ヴォーヴェライト市長の席だったので、思わず座ってみてしまいました^^;)。
(つづく)
参考:
べレビュー宮殿へようこそ(1)
べレビュー宮殿へようこそ(2)
首相官邸訪問!
Klaus Wowereit! – ベルリンの顔 –
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つい先ほど10万アクセスを達成しました。
ありがとうございます!
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10万アクセスも今日のような記事が、ここにはあるからだと思います。
おめでとう。
社会科見学、面白いです。"カジュアルにインフォマティブ"な記事も
面白いです。
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10万アクセスおめでとうございます!
また、当日は両院をご案内してくださって、ありがとうございました。大変ためになりました。
しかし、同じ建物を見学してもここまで書き方が違うとは・・・マサトさんの文才に脱帽せずにはいられません。
さらに、私の記事のほうではAbgeordenetenhausの翻訳も間違っているし、マサトさんの訳を見るまで全く気が付きませんでした。ははは、ドイツ語翻訳者失格です。
今でも市長の席にうれしそうに座っていたマサトさんの姿が目に焼きついています。その姿を私のベルリンのよき思い出とさせていただきます。
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>Kenさん
ありがとうございます。
ベルリン社会科見学ですが、いずれ連邦議会、連邦参議院と続く予定です。どちらもなかなか面白い発見が満載でした。
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>kaninchenさん
これまたありがとうございます。先日は楽しかったですね。
いえいえ、文才だなんてとんでもないです。手元にある"Das Berliner Parlament"というパンフレットを参考にしながら、何とか書いたという感じです。次回は廊下に飾られていたあの絵のことを取り上げるつもりです。議会のいす(特にWowiさんの指定席)に座ったときはかなり興奮しましたね。ミーハーなもので・・・
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先日ベルリンの「壁の道」に関してお尋ねしました者です。リンクの提供ありがとうございます。コースがいろいろと表示されていました。ドイツダイジェストの写真では、壁の跡を残すレンガとプレートがあるようなのですが、こちらの具体的な場所はおわかりでしょうか。同じ場所で写真を撮りたいと思っています。住所や、近くのランドマークなどがお分かりでしたら是非教えて下さい。
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マサトさん、こんにちは♪10万アクセスおめでとうございます☆
ブログを読んでいると、まるでベルリンを散歩しているような、そんな気がします。
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ヴァルター・モンパーとは懐かしい名前。禿げたままですか(笑)。壁の崩壊前後、彼の顔は毎晩のようにテレビで見てました。
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>Rieさん
「壁の跡を残すレンガとプレート」ですが、これはもう至るところにあり、壁の道に沿って歩いたら必ず出会うことになります。ぜひご自分で歩いて発見されてはいかがでしょうか。
「壁の道」の記事はこちらにも載せていますので、コメントもそちらにお願いいたします。
http://berlinhbf.exblog.jp/5897344
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>まねき猫さん
ありがとうございます。
ネット上ではありますが、これからもご一緒に散歩しましょう。
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>gramophonさん
>ヴァルター・モンパーとは懐かしい名前。
あの激動期の市長さんだったとは後になって気付きました。初めて写真を見たときは、「なんだか冴えない風貌のおっさんだなあ」ぐらいにしか思わなかったのですが、失礼・・・gramophonさんにとっては、忘れられない人物なのでしょうね。
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私も実はベルリンに行っていて、州議会、見てきました。
中庭に出ていた屋台のエビの串焼きが絶品でした・笑。
先のG8サミットが行われたメクレンブルク・フォアポメァンの
スタンドや各政党のスタンドなどでポスターやら買い物
マイバッグやらのおみやげもいろいろ頂いて。議員さんに
聞いてみようコーナーなんかもあってなかなか面白かったです。
日本より政治が開かれたものであることを感じますね。
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akberlinさんもご覧になっていたんですね!
>エビの串焼き
それはうまそう^^;)。不覚ながら、全く気付きませんでした。
>メクレンブルク・フォアポメァンのスタンド
私もあそこで思わず記念撮影をしてしまいました^^;)。今年はあそこの州知事がBundesratのプレジデントなんだそうですね。
>日本より政治が開かれたものであることを感じますね。
私も全くそう感じます。日本の政治は、どうしてああも閉じられたイメージが強いのでしょうか・・・