Abgeordnetenhaus Berlin(6月23日)
ベルリンには、この街に対して特別の功績をあげた人々を「名誉市民(Ehrenbürger)」として称える制度があります。1808年以来、この名誉を受けた人々は総勢115人。彼らの肖像画の一部は州議会の廊下にギャラリーとして展示されています。その肖像画を誰が描くかということは、名誉市民となった人自らが決めることになっており、描き方も多種多様。なかなか面白かったので、ここで何人かご紹介しましょう。
名誉市民で目立つのはやはり政治家(ヒトラーやホーネッカーのように後になって剥奪された人々もいる)。これは戦後最初の西ドイツの首相コンラート・アデナウアー(1876-1967)。
今年の3月に80歳の誕生日を迎えた元外相のハンス=ディートリッヒ・ゲンシャー(1927-)。 ベルリンの壁崩壊を語る上で、欠かせない人物のひとり。
日本でもっとも馴染みの深いドイツの政治家といったら、やはりこの人だろうか。西ベルリン市長を経て連邦大統領を2期務めたリヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー(1920-)。
ベルリン名誉市民といってもドイツ人だけとは限らない。例えば、ゴルバチョフ、レーガン、ブッシュ・シニアといった冷戦終結(つまるところはベルリンの壁の崩壊)に直接関わった海外の政治家のポートレートも見かけた。
名誉市民には芸術家も少なくない。これはベルリンの一井の人々を多く描いたハインリヒ・ツィレ(1858-1929)。ニコライ地区のツィレ博物館も最近再オープンした。
ピカソやクレーの充実したコレクションで知られるベルクグリューン美術館の創設者、画商のハインツ・ベルクグリューン(1914-2007)。
私が中高校生だった頃、ベルリンといえばまずこの人だった。指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤン(1908-1989)。長年ベルリン・フィルを率いたカラヤンだが、彼はベルリンをあくまで仕事場と考えていたようだ。先日ある人から、「カラヤンに縁のあるベルリンの場所をどこか知りませんか?」と聞かれたのだが、コンサートとレコーディングの会場以外はほとんど何も知らないことに気が付いた。どなたかご存知ないでしょうか?
現在のところは非常に男性率が高いベルリン名誉市民だが、ところどころに女性の肖像画も混じっている。ここでは20世紀のコスモポリタンの一人、マリーネ・ディートリヒ(1901-1992)を挙げておこう。
最後は政治家としてもっとも新しい名誉市民、昨年亡くなった前連邦大統領のヨハネス・ラウさん(1931-2006)。
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はじめまして…
勉強になります。m(__)m
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数週間前かな、南ドイツ新聞かdie Zeitのどちらかに、カラヤンのナチス関わりが大きく掲載されていました。私は読み損なったのですが、興味深い記事だったようです。
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カラヤンの記事は6月28日の南ドイツ新聞に掲載されています。
http://www.sueddeutsche.de/kultur/artikel/917/120764/
戦争末期にカラヤンがミラノ近辺にいたのは、徴兵(宣伝隊らしいですが)を逃れて潜伏していたという「新説」です。
ベルリンとカラヤンというと、彼の定宿ケンピンスキーホテルくらいでしょうか。
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↑焼きそうせいじさん、ありがとうございます。
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フィルハーモニーの前の通りが「ヘルベルト・フォン・カラヤン通り」と
言いませんでしたっけ?あ、でもカラヤン本人が何かしたというわけ
でもないですね。
日本だと東京の溜池に近いサントリーホールと全日空ホテルの
前の広場が「カラヤン広場」、ホテル側にちゃんとプレートもあります。
相方、珍しがって写真撮ってました・笑。
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すごーく面白いです、肖像画!次回のTag der oeffnen Tuer の時は私もぜひとも行ってみたいものです。
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>ssd-clinicさん
はじめまして!お医者さまのブログ、これからも読ませていただきます。
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>nyf1403さん
>焼そうせいじさん
カラヤンの新説についての情報ありがとうございます。教えていただいた記事、読んでみます。実はこれから「カラヤンとフルトヴェングラー」という新書を読むところなのでした。
ケンピンスキは有名ですよね(最近はやや寂れている印象を受けますが)。カラヤンの行きつけのレストランとかあったら知りたいのですが。
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>akberlinさん
カラヤン通りとカラヤン広場、ありますよねー。ウィーンやザルツブルクにもありそうです。ちなみに、ウィーンのカラヤン通りは、あの指揮者とは無関係の科学者の名前にちなんだものだと聞いたことがあります。
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>Pukuさん
ご感想ありがとうございます。8月末に政府機関の一般公開日があると思うので、そちらもおすすめですよ。肖像画といえば、シュレーダーさんの新しい肖像画を見てみたいです。