目抜き通りのウンター・デン・リンデンから一歩入ったところに構えた、かつて宮殿だった建物の中に、そのお店はあります。店の名は「タジキスタン茶館」(Tadschikische Teestube)。
一歩入った瞬間、そこはもう中央アジアです。木彫りの美しい柱に、彫刻が施された天井。靴を脱ぎ、床に敷かれたじゅうたんの上でくつろいでいると、異国情緒の中にいながらも、心は妙に落ち着きます。
それにしても、なぜベルリンのど真ん中にタジキスタンが?
1974年、ライプツィヒで行われた見本市のソ連館で、本物に忠実な「タジキスタン茶館」が展示されました(タジキスタンは当時ソ連領でした)。見本市の会期後、東ドイツとソ連の友好協会のあったこの建物に、茶館がそっくりそのまま寄贈されることになったというわけです。
名物のRussische Teezeremonieは2人から注文可能で1人7,5ユーロ
メニューにはさまざまな種類のお茶が並びますが、やはり名物のロシアンティーを頼んでみました。しばらくすると、種々のお菓子と共に、立派なサモワールがどんと机の上に置かれました。まず、キンキンに冷えたウォッカを1杯飲んでからお茶を飲むのが流儀だとか。ティーポットのお茶は非常に濃いため、お湯で薄めてから飲みます。ジャムを入れて飲んだり、合間にクッキーを頬張ったり、またウォッカに漬けた(!)レーズンを食べたりしているうちに、酔いの効果もあって体はぽかぽか温まってきました。
今は亡きソ連と東ドイツの友好関係が生んだ茶館での、優雅な午後のひとときでした。
(はまかぜ新聞 2012年4月)
Tadschikische Teestube
Am Festungsgraben 1, 10117 Berlin
Tel. (030) 2041112
Mo-Fr(月〜金) 17-24 Uhr
Sa und So(土日) 15-24 Uhr
この茶館のことをより詳しく知りたい方は、「気まま ・ ベルリン ・ カフェ巡り Vol.2」の記事がおすすめです。
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あ〜ここ!以前、友達が連れていってくれて、又行きたいのに、正確な場所を忘れてしまって、情報求めていました。掲載、ありがとうございます!
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まさとさん、
「より詳しく知りたい」と思ったら・・・なつかしいブログ記事をご紹介いただき、ありがとうございました!
このお店、ベルリンを代表する通りの近くに位置しながらも、わかりにくい場所にありますよね。それとはわかりにくい建物の中に入ってからも、地味な階段を上がって少し歩きますし。最初は迷って、大量の靴が脱ぎ捨てられているのを発見して、ここが入り口かとわかった次第でした。エキゾチックさに加え、隠れ家的な魅力がある場所ですよね。
ところで、4月の終わりにどうやらこのお店、存続の危機があったみたいです。私はすっかり閉店になったと思っていたのですが、まさとさんのこの記事を拝見してネットで調べてみたら、6月にレビューを書いている人がいたので、クローズは免れたのか、延期になったのか・・・いずれにしても近日中にのぞいてみたいとは思っています。
参考にこれについての新聞記事のURLを以下に記しておきますね。4月下旬に書かれたものです。
http://www.taz.de/!92494/
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2年前ベルリンに伺った時、友人の紹介で行ったのが、ドゥナではなく(笑、ロシア料理店でした。
何故ドイツに来てまで、、、と思いましたが、旧東とソ連の関係を思えば、ロシア関係のお店も多いんですかね?
美味しかったです☆
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まっちゃん
それはよかったです。ぜひ一度行ってみてくださいね。お酒が飲めるなら、なおのこと楽しめると思います。
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Ayaさん
グッドタイミングのコメント、ありがとうございます。
あやさんのブログでの写真は、まさに隠れ家的な雰囲気でしたが、僕らが行ったときはちょうどイースター休み。ご覧の通り、座る場所を探すのに苦労したほどでした。海外のガイドブックにも紹介されているのか、旅行者も結構来ていたようです。
教えて頂いた記事、ざっと拝見しましたが、確かに存続が危ぶまれている状況なのは確かなようで、心配ですね。経営者が変わってもいいから、とにかく残ってほしい。今度近くに寄ったら、様子を見て来ようと思います。
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yuichiさん
ベルリンにはロシア人も多く住んでいます。特にシャルロッテンブルク地区は多く、同名の駅にはロシアンスーパーもあるくらいです。機会があったらまたご紹介しますね。