夏のバカンスシーズン真っ盛り、ベルリンも素晴らしい天気がしばらくずっと続いています。どこかに旅したいなあと思いますが、来月少し遠出するので、いまは我慢。せめて旅行気分をということで、今回はこんな写真をお届けしたいと思います。
最近発売になった『ベルリンガイドブック』のベルリン中央駅のコラム(エリア6内)の写真を差し替えたいと思い、6月末、中央駅に何回か通いました。この駅の国際的性格を示そうと、ここから発車する長距離夜行列車の写真を使いたかったんです(結局本に採用されたのは、写真のベルリン−ワルシャワ・エキスプレスだったのですが)。
この日のお目当ては地上ホームから出るモスクワ行きの夜行列車。が、いざホームに行ってみると、何かの事情からベルリン・リヒテンベルク駅始発になったとの表示が。まったくいい加減なものです。この駅では地下ホームから発着する夜行列車の方が多く、このスリリングなエスカレーターに乗って地下へ向かいます。
ベルリン中央駅の地下ホームはあまり趣きはないのですが、それでも普段Sバーンから見ることのない重々しい列車が横たわっていると、ヨーロッパが地続きであることを実感します。これは18時10分発のプラハ経由ブダペスト行き。ブルーの車体にPRAHAと書かれていたので、チェコ製なのかもしれません。
20時07分発、パリ東駅行きのCNL(City Night Line)。個室寝台も備えた優等列車ですが、外観は地味で、薄汚れています(「たまには洗車したら・・・」と思うのはICEなどを眺めてもよく思うこと)。それでも、発車の際は、端から見ていてもじんとくる別れのシーンに出合うこともあります。
これは昨年秋に撮ったものですが、こんな夜行列車があるのをご存知でしょうか。パリ発モスクワ行きのユーロナイト(EN 453)。
現在の時刻を調べてみると、パリ東駅を土曜日の9時28分に発車するこの列車は、その日の21時頃にベルリン中央駅に到着。そこからワルシャワ、ミンスクを経由して、終点のモスクワ・ベラルースキー駅に着くのは翌23時58分。実に36時間30分かけて走り切るわけですが、その間運転手や車掌は何回交代するのだろう?
この列車の愛称はOst-West-Express。考えてみたら、地図を見るとベルリンは西のパリと東のモスクワのほぼ中間に位置することがわかります。この3都市のシンボル的な塔が描かれているのが面白いですね。
ヨーロッパの西と東の代表的な都市を結ぶだけあって、中の寝台はホームから覗き込んでもかなり豪華な印象を受けました。一度乗ってみたいものですねえ。そしてこの食堂車。人件費削減で昔に比べれば減っているのかもしれませんが、それでもいまだ多くの長距離列車で食堂車が連結されていることは、ヨーロッパを鉄道で旅することの楽しみのひとつと言えそうです。
(つづく)
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夜行列車に乗ってどこかに行きたいものです。できれば個室の寝台の方で。うちの場合、女房の賛成が得られません。飛行機の方が安いからって・・。ブダペスト行きMetropol、乗りたいですねぇ。ロシア鉄道の寝台車も乗ってみたいですが、ロシア以外の途中区間は利用できませんでしたね、たしか。
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ながしまさん
ご無沙汰しています。コメントありがとうございました。以前書かれていたながしまさんのブログの夜行列車ルポも、とても楽しく読ませていただきました。
>女房の賛成が得られません。飛行機の方が安いからって・・。
わかります。さらに個室で行くとなると、結構贅沢な旅になりますよね。私もまだヨーロッパで個室寝台に乗ったことはありません。いつになるかなあ。究極の夢はシベリア鉄道経由で日本に行くことです^^
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あれぇ、中村さん、もうシベリア鉄道体験済かと思っていました。どこかで読んだような気がしていましたが、私の勘違い?。シベリア鉄道、面白かったですよ。私の体験は20数年も前の話ですが。是非乗って現在のシベリア鉄道をレポートしてください。私もいつかもう一度乗ってみたい。
できればポルト(ポルトガル)からスタートしてサイゴン(ベトナム)までとか。夢見るのはだれにも邪魔されませんが・・。
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ながしまさん
シベリア鉄道は中学の時に宮脇俊三さんの旅行記を読んで以来、いつか乗ってみたいと夢見ているのですが、まだ実現はしていないんですよ。
>私の体験は20数年も前の話ですが。
というと、90年代初頭でしょうか?(まさかソ連時代ではないですよね)。今とはまた全然違う時代に体験されましたね。
>ポルト(ポルトガル)からスタートしてサイゴン
それは面白い!私はやはりベルリンからスタートしてウラジオストクまでか、モンゴル経由で北京までかなあ。その時は旅行記を1冊にまとめたいです。本当に、夢を見るのは自由ですよね・・・。
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そう、まだ辛うじてソ連時代でした。ちょうど綱紀粛正時代で食堂車にはアルコール飲料がありませんでした。綱紀粛正は、お客に対してではなく、乗務員の問題だろ!って突っ込みたくなりましたが、ソ連はそういう倒錯した面白いところでした。乗務員はちゃんとウォッカを持ち込んで飲んでいましたが。
ユーラシア大陸横断旅行記、スポンサーが見つかるといいですね。北京行きも面白そうです。今はどんな人が使っているのでしょう。レポートを期待しています。
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ながしまさん
へぇ〜、ソ連時代にシベリア鉄道に乗られたとは!アルコールのことにせよ、いろいろ面白い体験をされたようですね。最近はシベリア鉄道にも豪華列車なるものが走っているようですが、私はまず普通のスタンダードなものに乗りたいですね。それでも飛行機より大分高くつきそうですが、しょうがないか・・・。
ベルリン中央駅からは、昔ヴォルガドイツ人多く住んでいたサラトフ行きの直通夜行列車も走っていて(土曜のみの運行)、そちらもちょっと気になります。
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サラトフ行き、ありましたね。私はLichtenberg駅でサラトフとかロストフとかいう行き先があったのを見ました。なんでそんなところに?と思いましたが直ぐに忘れてしまった。ヴォルガドイツ人との関係というのはあるかもしれませんね。一体いつからそういうKurswagenがあったんでんでしょう。Thomas Cookを見てみたら私が持っている1998年夏にはありました。もっと前、壁崩壊前からあったんですかね。需要があって運行しているんでしょうから、どんな人が利用しているのかわかったら面白いなぁ。ビジネス? Visaが出ないほど面白かったりして・・。車両はT3寝台車だよね。同室の人を観察してみる?
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ながしまさん
ベルリン中央駅の時刻表に、Saratovが行き先の列車を見つけた時は、「一体どこだろう?」と首をひねりました。後でヴォルガドイツ人が多く住んでいた町と知って何となく納得した次第です。今でも、その子孫たちが自分たちのルーツを求めて訪ねたりということがあるのでしょうかね。昨年旅行したポーランドのグダンスクは、ドイツ人にとってまさにそんな町でしたが。ロシアにはまだ行ったことがないのですが、とにかく「そそられる」列車であることは間違いありません。
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はじめまして。
いつもブログを楽しみに拝読させていただいております。
奈良県在住のOLです。
8/13~15までベルリンに行きます!
高校生の頃にベルリンの壁が崩壊し、それ以来、いつかベルリンに行きたいと思い続け、この夏、やっと念願がかないました!
ベルリン中央駅はとても国際色豊かな駅ですね。
鉄ちゃんではないのですが、ブログの写真を見ていると「電車って面白い」と思いました。それぞれの電車に表情やドラマがありますね。
ますます旅行が楽しみになってきました。
これからもブログの更新を楽しみにしています。
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こんにちは。
http://www.bn789.de/
繋がりませんね。takeさんのサイトを経由していたからでしょうか?ブロバイダの変更でマガジンが日本で読めなくなっているようです。いちかさん、よろしくお願いしますね。
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のりぞうさん
はじめまして、コメントいただきありがとうございました。
念願のベルリン行きの興奮がこちらにも伝わってきました。私もベルリンの壁の崩壊をリアルタイムで聞き知り、その後の人生のどこかで影響を受けた1人です。ご旅行いかがだったでしょうか。すばらしい滞在になったことを願っています。