数日前からバイエルンの北側、オーバーフランケン地方にある知人の別荘にお邪魔しています。ベルリンからICEに乗り、ライプツィヒ、ツヴィカウと乗り換えてオーバーフランケン地方のホーフまで約4時間半。そこからさらに車で40分ほど、ヘルムブレヒツという小都市の近くの村にある知人の別荘に着きました。小高い丘の麓にあり、見渡す限りの緑は目を癒してくれます(ここがどんなところかは、昨年の滞在記をよかったらご覧ください)。ここはインターネットの電波もごくわずかしか届かず、スマートフォンは数日前地面に落として液晶部分が破損してしまい修理中。でも、不便というよりは、久々にネット中心の生活から解き放たれて、何だかすがすがしさを感じています。
ご主人のルートヴィヒさんから伺ったのですが、このオーバーフランケン地方はもともとプロイセンに属していたのだとか。19世紀初頭のナポレオン戦争でフランス(バイエルンもフランス側に付いていました)がロシアとプロイセンの連合軍に勝ったことで、フランスはバイエルンに「お礼」としてこのオーバーフランケン地方を割譲。その数年後、ロシアとプロイセン、さらにイギリスの連合軍がフランスと再び戦ったとき、当初はフランス側に付いていたバイエルンが途中で連合軍側に鞍替えし、そちらが勝利を収めたため、バイエルンはオーバーフランケンをプロイセンに返さずに済んだのだとか。実際の状況はもっと複雑だけれど、大まかにいえばこんな歴史なのだよとルートヴィヒさんが教えてくれました。こういう歴史背景から、ホーフ、バイロイトといったオーバーフランケン地方はプロイセンとのつながりが深く、宗教的にもプロテスタント系住民が多いのだそうです。とはいえ、自然も言葉のニュアンスもベルリンとは大分異なるので、その変化も楽しんでいます。
今日からホテルに移ったので、折を見てまた更新したいと思います。