発掘の散歩術(99) – ポツダム、皇帝の黄昏 –
11月9日は、20世紀のドイツ史における運命の日としてよく知られる。皇帝ヴィルヘルム2世が退位し、ドイツの君主制の時代が終焉を迎えた日(1918年)。「水晶の夜」と呼ばれる反ユダヤ主義の深刻な暴動が起きた日(1938年)…
発掘の散歩術(98) – ベルリン王宮「最後の」一般公開の日に –
ルストガルテンのバス停で降りると、行列はシュプレー川を超えて、その先のカール・リープクネヒト通りにまで続いている。その長さにはさすがに驚いた。 8月最後の週末、再建中のベルリン王宮の一般公開が行われた。工事中の様子を市民…
発掘の散歩術(97) – 防空壕跡で体験するフォイエルレ・コレクション –
アレクサンダー広場駅に大分遅れて到着した地下鉄はすでに満員だった。ベルリンの地下鉄の中でも100年以上前に造られたU1とこのU2は車体が狭く、大柄な人たちが乗るとすぐにいっぱいになる。当然冷房などはなく、車内は熱気でムン…
ブライトシャイト広場のクリスマスマーケット
※昨年12月に書いた記事をここにアップしたいと思います。 毎年11月末から、カイザー・ヴィルヘルム記念教会前のブライトシャイト広場で開催されるクリスマスマーケットは、ベルリン西地区に住む私にとって特に馴染み深い冬の風物詩…
ベルリンの壁崩壊と平和革命から30年
11月4日、アレクサンダー広場で平和革命30周年祝祭週間のオープニングセレモニーが行われました。広場に面した建物のファサードには、ゴルバチョフやホーネッカーら当時の首脳をはじめとする歴史的映像が映し出されます。ベルリンの…
NHKテレビ『旅するドイツ語』の新連載「南西ドイツ鉄道紀行」
すっかり時間が経ってしまいましたが、この秋から始まったNHKテレビ『旅するドイツ語』テキスト(毎月18日発売)の新連載についてご紹介させていただきたいと思います。 この秋からの新講座の舞台はフライブルク。この街を起点に、…
ベルリン・ユダヤ博物館と博物館の自律性
クロイツベルク地区にあるベルリン・ユダヤ博物館は、ダニエル・リベスキンドによる斬新な建築の魅力とも相まって、ベルリンでも特に人気の高い博物館の1つです。ドイツ・ユダヤ史をテーマにした常設展のみならず、話題の特別展をいくつ…
ダイヤ改正により300番バスが登場
BVG(ベルリン交通局)は8月4日にダイヤ改正を行い、いくつかの路線で新しいコンセプトを導入しました。過去10年間では最も大きな改正と思われるだけに、ここでご紹介したいと思います。 ベルリンを訪れる旅行者がよく利用するT…
壁崩壊から30年〜市立博物館の特別展「東ベルリン」
2019年はベルリンの壁崩壊から30年という節目に当たります。ベルリン市立博物館はこの機会に特別展「Ost-Berlin Die halbe Hauptstadt(東ベルリン 片方の首都)」を開催しています。同博物館は2…
ベルリーナーにも大盛況、フィルハーモニーで能公演
毎年9月に行われるムジークフェスト・ベルリンは、連日のように著名なオーケストラやソリストが登場することで知られる、華やかな音楽祭です。9月3日、この音楽祭のプログラムの一環で、観世流の伝統を受け継ぐ一派として名高い梅若研…
国立歌劇場のオペラ座、子どもオーケストラ
この4月末、ベルリン国立歌劇場に新しく誕生したオーケストラのお披露目コンサートが行われました。その名は「オペラ座子どもオーケストラ」(Opernkinderorchester)。一体どういうプロジェクトなのか興味を持ち、…
春の訪れを告げる、ベルリン・ハーフマラソン
4月7日、ベルリン・ハーフマラソンが開催されました。西ベルリン時代から数えると39回目となるこの大会は、ベルリンの春の風物詩ともいえるイベント。今大会は116カ国からこれまでで最多となる約3万7000人もの申し込みがあっ…
発掘の散歩術(96) -パロヒアル教会のカリヨンの調べ-
アレクサンダー広場から地下鉄のU2に乗ってわずか一駅。クロースターシュトラーセ駅で降りると、時間の感覚が一気に半世紀以上さかのぼったような気がした。駅構内の赤みを帯びた色合いの照明、壁に掲げられた昔の電車やバスのノスタル…
ミニチュアで体感するベルリン750年の歴史
せっかくの週末なのに外は雨。4歳の息子をどこに連れて行こうかと悩んだときに、以前から気になっていたアミューズメント施設「リトル・ビッグ・シティ」に行ってみようと思い立ちました。 場所はアレクサンダー広場駅から徒歩5分ほど…
ベルリン大聖堂に鳴り響いた、ウィーン・フィルのブルックナー
ベルリン大聖堂はドイツ最大のプロテスタント教会であり、巨大な内部空間を生かしてコンサートも頻繁に行われます。5月2日の夜、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団というとびきりの名声を持つ楽団が客演し、大きな話題を集めました。…
発掘の散歩術(95) -ダーメ川を渡ってケーペニックへ〜公共フェリーで楽しむピクニックコース-
BVG(ベルリン交通局)のインフォメーションセンターに行くと、無料で配布されているパンフレットの中に、「Berlin. Landpartie」というシリーズがある。BVGの路線に乗って行ける郊外へのピクニックコースを紹介…
新装改訂版『ベルリンガイドブック 歩いて見つけるベルリンとポツダム 13エリア』のご案内
2009年に刊行した拙著『素顔のベルリン』(ダイヤモンド・ビッグ社)は、2013年に増補改訂版『ベルリンガイドブック』と名を変え、幸いご好評をいただいてきました。この数年は在庫切れの状態が続いていたのですが、おかげさまで…
最近のコメント