先月末、一時帰国を終えて日本からベルリンに戻りました。ウクライナ戦争以降、高騰する飛行機代は悩みの種です。これまではフィンエアを使うことが多かったのですが、今回初めて中東経由のカタール航空を利用しました。そのことを書いてみたいと思います。
まず、ベルリンからフランクフルトまではDB(ドイツ鉄道)を利用することにしました。DBは遅延が常態化しており、時々ストライキもあるので、念を入れてフランクフルトに泊まることに。7月15日、早朝のICEで出発。フランクフルトで1泊するため、同地で開催中の世界演劇祭を体験することができました。
プログラム・ディレクターの相馬千秋さん、ドイツ在住で翻訳の仕事をしている大山雅也くん(どちらも大学時代のオーケストラ仲間)に再会できたのは嬉しかったです。夕方に市原佐都子の劇作・演出による『弱法師』、さらに夜はフランクフルト歌劇場でルーディ・シュテファンのオペラ『最初の人類』を観劇できたのは得難い体験でした。
翌16日夕方の便で、カタールの首都ドーハへ。ドーハ着は深夜の3時頃。約4時間の乗り継ぎ時間がありましたが、ドーハ・ハマド国際空港は新しく快適でした。そこからまた長いフライトを経て、羽田空港到着は17日の23時半過ぎ。あと1時間早く着いてくれたら京急で横須賀の実家まで帰れたのですが、さすがに無理で、空港に隣接したホテルにもう1泊することになりました。翌朝は長旅の疲れからか息子が気分を悪くしてしまい、空港のソファでしばらく寝かせてからようやく帰途についたのでした。
帰りは8月後半の羽田発深夜の便。やはりドーハを経由して14時過ぎにフランクフルト国際空港に到着。最大の懸念はフランクフルト空港駅からベルリン行きの列車に予定通り乗り継げるのか、そして合計4つのスーツケースを車内に持ち込めるのかということでした。
列車の到着は30分ほど遅れ、しかも到着5分前になってホームの番線が変更になり(ドイツ鉄道あるある)、右往左往することになりましたが、無事に乗り込めてホッとしました。ここでも念を入れて席は一等にしたのですが、荷物置き場はあまり広くなく……。幸い混んでいなかったので、テーブルの下に1つスーツケースを置くことができました。
テューリンゲンの山間で暮れゆく陽を車窓から眺めながら、はるばるドイツに戻ってきたことを実感し、21時過ぎにベルリンのズートクロイツ駅に到着。タクシーで帰るつもりでしたが、ここまで来たら隅々までよく知っている場所ゆえ、結局Sバーンと地下鉄を乗り継いでスーツケースを押しながら自宅に帰ってきたのでした(それでもズートクロイツ駅から15分で到着。それに比べるとベルリン新空港は何と遠くなったことか)。
往路復路ともかなり長い道のりでしたが、ハラハラしつつ道中も楽しめたのでこれはこれでよかったかなと思います。日本では思い出深い時間をたくさん過ごすことができました。お世話になった方々、ありがとうございました。