Hamburger Bahnhof – Museum für Gegenwart(7月27日)
この木曜日、久々にハンブルク駅現代美術館に足を運んで来た。その名前からも建物の外観からも想像できるように、ここは19世紀末までハンブルク行きの列車が発着するターミナル駅だった。建物を改築し、美術館として生まれ変わったのは1996年のこと。今回は今年で10周年を迎える、ベルリンでも異色のこのミュージアムをご紹介してみたい。
ハンブルク駅現代美術館はベルリン中央駅から歩ける距離にある。私が意図して木曜日の午後に訪れたのは、毎週この日の14時から18時までは入場無料だからだ。これは知っておいて損はないだろう。ベルリンは相変わらず30度を越える日々で、この日も猛暑。が、汗をかきながら館内に入ると、別世界に来たかのような心地よさを感じる。冷房が程よく効いているせいもあるが、この美術館はまず空間としてすばらしい。もともと駅だった面影を残す広々とした本館は白を基調とし、窓から光がシャワーのように心地よく差し込んでくる。ここは私のベルリンの好きな場所の一つだ。
本館の後方からは、さらにRieckhallenという別館が延びているのだが、これがまた途方もなく広い。別館は地上階に加えて地下もある。
もともと何かの倉庫だったのではないかと思わせるような建物なのだが、この広大なスペースに贅沢なほどゆったりと作品が並んでいる(見張りの係員も身をもてあましているような感じ^^;)。ここにはFriedrich Christian Flickが収集した、いわゆるフリックコレクションが集められている。
ホール3ではRichard Jacksonというアーティストの特別展示をやっていた(8月13日まで)。
作品は3つしかないのだが、その中で面白かったのはこれ。一体何だと思いますか?
格子に囲まれた狭い1本道をぐるりと回ると(一方通行なので、ご覧のように入り口で入場制限がある)、正方形の檻のようなその中に入ることができる。格子とその奥の壁に描かれているペインティングとが重なり合って、目を動かす度に色彩の表情が変わる不思議な空間。こんな感じに見えます↓
解体中の共和国宮殿に関する写真展もあった。
こちらはアンディ・ウォーフォルの間。奥の毛沢東の絵、デカい。
この美術館は現代美術を「鑑賞」するというよりも、広大な館内を散歩するような感覚で訪れるのがいいのではないかと思う。とにかく広いので、歩いているうちに実際さまよっているような気分にもなってくる。冷房が効いているのでこの時期でもおすすめだし、何よりもその空間自体に圧倒されるはずだ。
Hamburger Bahnhof – Museum für Gegenwart – Berlin
Invalidenstraße 50- 51 · 10557 Berlin
Telefon (+49 30) 397834-11
Fax (+49 30) 397834-13
開館時間:10時~18時(土曜日は11時~20時。日曜日は11時~18時。
月曜閉館)
料金:8ユーロ/学割4ユーロ(木曜日の14時~18時は入場無料)
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ベルリンでのお気に入りの美術館の一つです。
美術館へ行くまでのだだっ広い道の風景も印象に残っています。
古い記事ですが、TBさせていただきました。
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駅を美術館に改造したので有名なのはパリのオルセ美術館の例がありますね(正確には少し異なりますが).
私もベルリンでこの美術館に行ってみましたが,現代美術を積極的に紹介しようという意図がはっきりしていましたね. 話は変わりますが,この美術館のすぐそばに,かつては東西間の特別な検問所がありました. もちろん外国人は通行できませんでしたが. そのためか,あそこから東側はなんだか空間が広々とした感じがあります. 近くにホテルがありませんでしたか? DDR時代にそのホテルに一度だけ泊まりました. 夜になるととても暗いし,本当に不気味な雰囲気がありました. 名前は変わっているはずですが,まだあるはずです.
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現在,私の日本の自宅には,DDR時代の東ベルリンの街角を写した膨大な数のネガがあります. 東地区だけでおそらく二千枚近いでしょう. これらを全部整理して,同じ場所の同じアングルで,現在のベルリンの街角の写真を写し,その2枚を並べて対比させて.場所の記載とコメントを入れて, Berlin(Ost), then and now とでもして,ネットで公開するのが私の夢です. 問題なのは,かつて撮影した写真の場所の正確な特定作業です. 仕事からリタイアしたらゆっくりと取りかかりたいと思っています. まだ十年以上先になるでしょう. これが,私のベルリンへのオマージュとするつもりです. ひょっとしたら中央駅さんのお力をお借りすることがあるかもしれません(笑). その時は是非よろしく(笑)!
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ここは、お気に入りの場所の一つです。
またベルリンに行ったら行きたいですね。
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併設されているカリスマ・シェフ?の一人、サラ・ヴィーナーの
カフェもオススメですよ~。ケーキとコーヒーしかまだ試して
いませんが、ケーキは絶品でした。
ちなみにサラ・ヴィーナー、金曜夜のヨハネス・B・ケルナーの
番組にときどき出演していますが。
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>madonotabiさん
TBありがとうございました!この美術館は本当に空間の使い方がいいですよね。以前教えていただいた「ベルリン-東京」展、今こちらで開催中なので今度観に行こうと思っています。
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>la_vera_storiaさん
>近くにホテルがありませんでしたか?
これはどこでしょうか。橋を渡ったところには、連邦経済省や交通省などの役所がありますが、その近辺でしょうか?ちょっと気になります。
>東地区だけでおそらく二千枚近いでしょう.
これはすごいですね。ネット上で公開するだけでなく、本としても出版していただきたいくらいです。間違いなく貴重なものになるでしょう。私もできることなら何かご協力したいところです。ただ10年後、私がベルリンにいるかどうかは誰にもわかりませんが(笑)。
実は私も今、壁のあった20年前に撮影されたある映画を見て刺激を受け、撮影場所があれからどう変わったかを確かめる探索をしているところです。近いうちにここで公開したいと思います。
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>lignpontoさん
この美術館はファンが多いのかもしれませんね。ぜひまた訪れてくださいね!
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>akberlinさん
こちらからもコメントしようと思っていたところでした。ベルリンを離れられてしまうそうで、残念です。いつかどこかでお会いできそうな気がしていただけに。
>サラ・ヴィーナーのカフェもオススメですよ~
そのカフェはまだ行ったことがないんです。今度はお茶をするためだけにあの美術館に行っても惜しくなさそうですね。