今日は私の好きなベルリンのカフェを一つ、ご紹介してみたいと思う。ミッテのシオン教会広場にあるKapelleというカフェ&バーがそれだ。
この教会のことは一度こちらでご紹介したことがある。すすけた外観が印象的で、私の好きなベルリンの教会の一つと言えるかもしれない。そのそばを路面電車がゴトゴト通り過ぎて行く様は、なかなか風情があっていい。
薄暗いが天井の高い内部はとても落ち着きがある。ここはドリンク類が比較的割安で、食事も取れる。アルザス地方名物のフラムクーヘン(Flammkuchen)もおいしい。
ところで、去年友達からふと聞いた話なのだが、ナチス支配下の時代、あるレジスタンスのグループがこの場所を(おそらく地下だろうが)活動の拠点にしていたらしい。少し調べてみたら確かに本当だった。そのグループの名前は、”Die Rote Kapelle”(赤いオーケストラ)。カフェの名前がそこに由来するのは間違いない。
こういう話を知ってしまうと、この空間でコーヒーを飲んでいるということが、なんだかすごいことのように感じられてくるから不思議だ。
そういえば目の前のシオン教会も、反ナチ運動で知られるキリスト教神学者のディートリッヒ・ボンヘッファー(Dietrich Bohoeffer, 1906-1945)がかつて説教をしていた場所なのだった。
一杯のコーヒーを飲みながら歴史を感じる。ベルリンにはそういう場所がまだまだたくさんありそうだ。
Kapelle • Café & Bar
Zionskirchplatz 22-24
10119 Berlin • Mitte
Open: 9:00 – 3:00 AM
参考:「アルコーナ広場周辺を歩く(1)」
SECRET: 0
PASS:
いまだにベルリン未経験の私ですが、
「ベルリン=カフェの街」っていうイメージがあります。
しかも、歴史ありそうなカフェというより、日本に多いような「オシャレ・アートなカフェ」が似合いそうな。
でもやっぱり、こうした歴史を感じる所もあるんですよね。さすがです。
ベルリンに行ったら、まずカフェ巡りをしたい私です。
SECRET: 0
PASS:
>ポンゴメリーさん
>「ベルリン=カフェの街」というイメージ
なるほど、確かにそうかもしれませんね。ベルリンのカフェ文化はとても奥が深くて、私ももっと開拓したいと思っています。ベルリンのカフェに興味を持たれたら、こちらのブログがおすすめですよ。
http://berlincafe.exblog.jp/
SECRET: 0
PASS:
masatoさん、
ご無沙汰しておりますが、いつもかかさず拝読させてもらっています。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
ところでこのカフェですが… ぜひ一度いってみたいなあと思いながらじっくり読ませていただいて、私も知っているカフェだとわかってびっくりしました。名前にそんな由来があったのですね。そしてそういう話を聞くと確かにまったく違って見えてくるものですから不思議です。
ここは昼休みの散歩中偶然見つけたのですが、入った瞬間から好きになりました。独特の空気を持ったカフェですよね。確かにフラムクーヘンも本格的でおいしかったです。あの時は夏だったので、目の前の教会の緑が目にしみ、街路樹の根元にはお店の人がお水をいれた小皿を置いていて、そのなかで水遊びをする小鳥たちが楽しそうでした。またひさしぶりに訪れてみたいと思いました。
追記: 再度びっくりしました、ご紹介ありがとうございます!
SECRET: 0
PASS:
>Ayaさん
コメントありがとうございます。
Ayaさんならこのカフェのことご存知かなあと思って、書いていました。「独特の空気を持ったカフェ」、確かにそうかもしれません。教会の緑と水遊びする小鳥の描写がすてきですね。カフェの名前の由来は私も最近知ったのですが、それだけであそこでコーヒーを飲むという行為に奥行きが増すような気がしました。
これからもベルリンのカフェ情報楽しみにしています。
今年もどうぞよろしくお願いします!