Mauerparkにて(4月13日)
新緑がまぶしい季節になりました。ベルリンにもう何年も住んでいながら毎年この時期思うのが、街を彩る緑の豊かさです。リンデン、カエデ、プラタナス、アカシアなどの街路樹は多彩で、目を飽きさせません。少し郊外に出れば広大な森が拡がるベルリンですが、すぐに足を延ばせる場所に緑豊かな公園が多くあるというのもこの街の大きな魅力のひとつです。今回は「都会の中の楽園」とも言えるベルリンの公園の魅力に迫ってみたいと思います。
ベルリンの公園といって多くの人がまず思い浮かべるのは、市のほぼ中心に位置するティーアガルテン(Tiergarten)ではないでしょうか。総面積210ヘクタールは、ミュンヘンの英国庭園に次いでドイツで2番目の広さです。木々がうっそうと生い茂り、場所によっては原生林の趣さえ漂っています。小さな湖やそこに浮かぶ島を横目に見ながら歩いていると、自分が今人口340万人の大都市にいるということを完全に忘れてしまうほどです。
木々がうっそうと茂るティーアガルテン
ベルリンには最初から公園として作られたもの以外に、数奇な運命の末、公園になった特異な場所もあります。クロイツベルク地区のゲルリッツ公園(Goerlitzer Park)は戦前まで、現在のポーランドとの国境に位置する同名の街へ発着する鉄道の駅でした。戦争で大きな被害を受け、さらに戦後、このすぐそばに東西の国境が敷かれ、駅の機能を失った過程で公園になったのです。園内を注意して歩いていると、かつての駅の建物や地下道が遺跡のような姿で残っていることに気付きます。天気のいい日の夕方にこの公園に行ってみると、遊び回る子どもやカップルから、酔っ払い、パンク風の若者、スカーフを頭に巻いたイスラムの女性まで、年齢も国籍もさまざまな人たちが思い思いに過ごしている光景に出会えることでしょう。クロイツベルクの歴史と多文化性を実感できる場所でもあるのです。
かつては駅だったゲルリッツ公園
プレンツラウアーベルクの壁公園(Mauerpark)も戦前は貨物駅だったところで、戦後は敷地内に壁がそびえていたことからこの名前が付きました。斜面の芝生からはテレビ塔などがよく見渡せ、夏になるとバーベキューをしている光景もよく見かけます。またここでの週末の蚤の市はよく知られています。
実は市内のど真ん中には、まだほぼ手付かずの状態で残っている広大な空き地があります。ポツダム広場のすぐ南側、やはり戦前まで駅の敷地だった場所で、ここも数年後には広大な緑地に生まれ変わることが決定しています。
空き地ができたからといってビルを建てるだけが能ではない。ベルリン市の緑に懸ける思いや政策を見ていると、都市にとっての本当の幸福とは何かを考えさせられます。
(ドイツニュースダイジェスト・ウェブ版 5月4日)
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ゲルリッツ公園、去年初めて行きました。こんなところがあったんだー!と思ってましたが、今回写真を見るまでちょっと忘れてました。。。確かにパンクっぽい若者や色んな人種の人がいました。ティーアガルテンにしてもどこの公園にしても、特にホームレス風でもなく無職風でもない人たちが平日の昼間に公園で寝そべってるの人がたくさんいるのはなぜ・・・?って(笑)その時のガイドのベルリン在住ドイツ人も「不思議でしょう?」って・・・説明になってないんですが(笑)今年は8月に行くのですが、きっと公園も濃い緑に包まれてるんだろうなぁ~と思うと、ちょっとわくわくして来ました♪
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長い冬の後、5月に目にする新緑は、シュパーゲルと並んで、嬉しいものですね。
緑地を残すという意味では、東京も皇居の緑地に助けられてるのかも知れません。
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ゲルリッツ公園は蚤の市探している時地図上でジーっと見ていた
公園ですが、写真で見たのは初めてです。なるほど、思っていた風景と
全然違ってて広々してるんですねえ。
berlin_deさんの平日の昼間にぶらぶらしてる人の多さの謎、
いまだに私も解明できず。背広着てる人とかも見かけないし、
かといってみんな自由業のわけないし。朝も夕方もラッシュらしき
状況に出くわしたこともないですし、うーむ、謎です。
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この緑の多さがいいんですよねえ。
私も4月の滞在時はTiergartenで流れる雲を見ながら、ぼ〜〜〜っとしました。
なんかゆったり時が流れてて、素敵な時間でした。
それにしても、蚤の市をやっていないMauerparkってこんな風景なんですねぇ〜〜。
写真を見てたら、いますぐにでも戻りたくなりました!(><)
gramophonさん
東京は実はとっても緑の多い街だと思います。
皇居だけではなく、実は結構公園が多かったりしますよね。
砧公園とか私は大好きです(^ー^)
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ゲルリッツ公園の写真、影が長いですね。
写真を撮った場所が、ちょっと高いところですか?
ジーゲスゾイレからの眺め(ですよね?)はきれいですよね。
緑のモコモコがきもちよさそうです。
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ベルリンの公園といえば、せいぜいTiergardenくらいしか知らなかったのですが、先日ドイツ人に「ものすごく広くていい公園があるよ」と教えてもらったのが、このゲルリッツ公園でした!
自然って減っていくものとばかり考えていましたが、少なくともこの街に限って言えば、緑地は増えていっているような錯覚(あるいはそうなのか)に陥ります。昨日植えた木でさえも、明日には枝葉をまたすこし大きく伸ばして、時とともに成長していくのですからね、、、
こうして写真を眺めて見ると、ベルリンの緑地帯の規模の大きさに目を見張ります。それに、決して混み合ってるように見えませんが、かなりの人がいますね。緑地が緑地のまま存在するのではなくって、ちゃんとそこに人が集まり、上手に緑地を楽しんでいる姿は、眺めるだけでもとても気持ちがいいものですね。
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berlin_deさんの疑問、よくわかります。
私も公園を歩いていて、「この人たち、一体どうやって生計を立てて暮らしているんだろう」と思うことはありますね。クロイツベルクは移民が多い地区、いうなれば貧しい地区でもあります(それはある意味ベルリン全体にいえるわけですが)。それでもみんな何とかして日々を生きている、そういうことがここに来ると実感できます。
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>gramophonさん
お久しぶりです。
今週のベルリンは天気が不安定ですが、5月6月の新緑は本当に美しいです。シュパーゲルはまだ食べていないんですよ。これからのお楽しみです。
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>MOTZさん
ゲルリッツ公園は本当に広いですよ。
滝があったり、野球場があったり、子供農園まであります。この前天気のいい日に歩いたら、あちこちでBBQをやっていました。
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>鮭さん
ティーアガルテンもいいですよね。今度久々に自転車で回るつもりです。砧公園は私は行ったことがないのですが、東京にも緑って意外にあるのかもしれませんね。今度は新緑の時期に帰りたいなあと思います。
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>Kenさん
>写真を撮った場所が、ちょっと高いところですか?
よく気付かれましたね。実は写真に写っているこの場所は、大きなすりばちのような形をしているのです。写真からでも何となくわかるかもしれませんが、このスケールは実際に来て触れていただきたいです。
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>Ayaさん
ゲルリッツ公園が駅だったなんて、最初歩いたときは思いも寄らず、後から知って本当にびっくりしました。工業化の象徴である駅がこういう風に生まれ変わるというのは、なかなか素敵なことだと思います。ベルリンでは確かに緑が増えていっているのかもしれません。首都でもある大都市でこういう街は他にそうないのではないでしょうか?
>決して混み合ってるように見えませんが、かなりの人がいますね。
街の中の緑地は、やはり人がいないと寂しいですよね。写真を撮っていても感じました。