コペンハーゲンのニューハウン(Nyhavn)にて(9月16日)
正味3日間の旅もこの日が最終日。コペンハーゲン空港発21時半の飛行機まで完全フリーなので、1人でコペンハーゲンに行ってみることにした。今回訪れたルンド、マルメ、コペンハーゲンの3都市は国こそ違えど、オーレスン大橋を越えて簡単に行き来できるわけで、もはやひとつの生活圏、文化圏と言っても全く過言ではないだろう。それらを含めた都市圏としては、人口280万人で北欧最大だという。
わざわざ自転車でルンドの駅まで送ってくれたアレクサンダー君とは1月の再会を約束して、私は列車に乗り込む。本当にいいヤツだった。
コペンハーゲンには一度来たことがあるので、いくらかは土地勘がある。中央駅から旧市街に行く際にまず気になるのはセブンイレブンが至るところにあるということ(笑)。もちろん24時間営業で旅行者にとってもありがたい。反面、駅前の一番大きな観光案内所が日曜定休というのは解せなかったけれど。
コペンハーゲンまで来たからには、好きな作曲家カール・ニールセン(1865-1931)縁の場所に行ってみたかった。ニールセンはこの街出身ではないが、コペンハーゲンの音楽院にいた時期があるのを何となく覚えていたからだ。ニールセン博物館、ニールセンの墓、ニールセン通りでもいい(笑)。とにかく何かしらあるだろうと思って、地図に載っていた音楽史博物館という小さな博物館に足を運んでみた。受付の女性に聞いてみたところ、「ニールセンはオーデンセ出身だし、おそらくコペンハーゲンには何もないんじゃないからしら。わからないわね」というお返事。ちなみにこの方は、以前デンマークのテレビ局がニールセンのドキュメンタリーを作ったとき、作曲家の姉役を演じたのだそうだ。
ニールセンはひとまず諦めて、旧市街にある円塔(Rundetarn)に上って、街を一望してみた。海の方面には風力発電施設がいくつも並んでいた。
こちらが東南の方角。できたら地平線の辺りに目を凝らしていただきたい。スウェーデンへと架かるあのオーレスン大橋の丸みを帯びた弧線が、おぼろげながら確認できるはずだ。
クリスチャン5世の像が中心に立つ「王様の新広場」。正面の重厚な建物は王立劇場。実は、コペンハーゲンにはもうひとつオペラハウスがあることを後になって知るのだが・・・
ベルリンに戻って古い写真を掘り出してみたら、2003年の正月にコペンハーゲンを訪れたときの写真が出てきた。上とほぼ同じ地点で撮ったものだ。円形の広場がスケートリンクになっていて、地元の人たちが楽しそうに滑っていた光景が忘れられない。それにしてもこの空の色!「前回訪れたときと全く印象が違う」と私が書いた意味がおわかりいただけると思う。これが北国の冬なのだ。
「王様の新広場」からの運河沿いは、かつての船乗りたちの居酒屋街ニューハウンになっている。ここは観光客が絶えることがない。建物の色合いはカラフル過ぎるくらいだけど、いかにも港町ならではの風情がある。ちなみにコペンハーゲンという名前は、デンマーク語の”Kjøbmandehavn”(商人たちの港)に由来するという。
この界隈には古い建物が多い。この商館風の建物は、写真ではわかりづらいが”Anno 1756″と記されている。つまり、モーツァルトが生まれた年に建てられたということだ。
その先は大きな運河へとつながり、船着場になっていた。この船は地元の人が利用する海上バスのようなものらしい。
(つづく)
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素敵!!
コペンハーゲンはそのうち行こうと思ってます。冬が良さそうですね。
また話し聞かせてくださいね!
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行きたかったなぁ。運河沿いのカラフルな建物がとても素敵ですね!私と息子はチボリで一日過ごしただけでした。なんせ息子は時速2kmでしかすすんでくれませんので・・・
冬の北欧も良さそう~~!
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コペンハーゲン、3年前学会で行きました。ニューハウン、とても懐かしいです。私が行ったのは6月でしたが、同じ場所でもやはり日の光の感じ違う気がします。
ニールセンですが、100クローネ(かなりいい加減な記憶ですが)紙幣になってますよね。意外なところで既に遭っておられるのかも。
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>デンマーク語の"Kjøbmandehavn"(商人たちの港)に由来するという。
なるほど、ドイツ語で言うと"Kaufman+hafen"って感じですね。
やはり見た目そっくり。どちらも適当に、いい加減に発音したら似てますよね。
うーん、やはりゲルマン。
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デンマークには、コンビニエンスストアがあるんですね。
欧州では文化的慣習等の違いによるコンビニができない云々などという
記述を見た覚えがあるのですが、例外もあるのですね。
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>kinokoさん
冬のコペンハーゲンも独特の趣があっていいですが、なにせ日が短いのと、この円塔のように冬季は閉まっている施設もあるので、その点は注意が必要です。でも冬の空と海の色も忘れがたいものがありますね。
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>Pukuさん
チボリ!駅前にありますよねえ。
あそこも前回訪れた冬はやっていませんでした。中はどんなものか気になったんですが、こういうところは1人で入っても面白くないので(笑)、今回はやめました。
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>takuさん
そうそう、ニールセンは確かに100クローネ紙幣でした!でも今回は見なかったような。ひょっとしたら気付かなかっただけかもしれません。
ニューハウン、青空だからこそこれだけ映えたのでしょうね。本当にこの日は最高の天気でした。
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>Kenさん
本当だ!「カウフマンハーフェン」を適当に発音すると、「コペンハーゲン」に近づいてきますね。語源から知るとゲルマン系言語の場合は面白い。ちなみに、今のデンマーク語だと「ケベンハウン」に近いそうです。
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>hiro_hrkzさん
確かにデンマークにだけセブンイレブンがあるというのも不思議な気がします。最近はベルリンにも平日24時間営業のスーパーが(1軒だけですが)できたので、ある意味これからどうなるかわかりませんよ。
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私のこの夏コペンハーゲン行ってきました。と言っても飛行機の待ち時間のため3時間ほど、でしたが。
そして同じく「セブンイレブンだらけ~。日本のようだ~。」と、思わず写真も撮っちゃって、一緒に行っていた会社の人に「それのどこが珍しいの?」と不思議がられましたよ。
それにしてもやっぱり北部ですね。冬と夏の様子がまるで違う町のように違う~。
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89年の秋にベルリンからドイツ人バス・ツアーに混じってコペンハーゲンへ行きましたよ。禁煙席をお願いしたら、最後尾2列だけで、あとは皆ヘビースモーカーという笑えない状態で、東を抜け、確かロストックからフェリーだった気がします。
ドイツとはまた違った北欧の良さを感じましたが、物価が高くて面食らいましたね。
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>のりあきさん
あのセブンイレブンはドイツ在住の日本人には不思議に写りますよね。おにぎりでも売っていないかなあと期待して入りましたが、もちろんそんなものはありませんでした(笑)。コペンハーゲンは物価が高いので、コンビニの存在はありがたかったです。
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>gramophonさん
バスツアーで行かれたことがあるんですか。
私が前回行ったときは鉄道でした。列車がそのまま船に入り込むのがなんとも面白い体験でした。
あそこの物価は本当に高いですよね。多分イギリスと同じで、ユーロを導入することは当分ないだろうと思います。
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わぁ。私も数年前にコペンハーゲンからマルメ行きました~。
あの橋の両側が海という眺めがすごい爽快で良かった!
マルメ。ユーロじゃないのでコーヒーすら飲めずただ街を見回りましたけど
北欧はまた感性が全く違って面白いですよね。
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>ヘムヘムさん
お久しぶりです!
あの橋からの海の眺めは本当に爽快ですよね。瀬戸大橋をちょっとだけ思い起こさせてくれました(島はありませんけど)。
>ユーロじゃないのでコーヒーすら飲めず
あとは通貨が統合してくれれば本当に便利なんですけどねえ。