ベルリンの文化カーニバル

今日は広島の原爆の日ですね。しばらく前になりますが、地元のタウン紙に書いたこんな記事をアップしたいと思います。
聖霊降臨祭と呼ばれる5月31日の祝日、毎年恒例の「文化のカーニバル」(Karneval der Kulturen)というパレードが開催されました。ベルリンには約180の国の人が住んでおり、この町の住人のざっと6人に1人は外国人といわれています。これはドイツの他の町に比べても大変高い割合です。特に多いのはトルコ人、また中東や旧ユーゴからの移民も少なくありません。もちろんヨーロッパ諸国やアジアからの人も。このように人種も宗教も生活習慣もさまざまという社会では、多様な価値観を認め合うということが一番大事(とはいえ、実践するのは容易なことではありません)。以前お話しましたが、ベルリンの現在の市長さんは同性愛者で、「世界に開かれた寛容な都市」というイメージを打ち出すことにとりわけ熱心です。
「文化のカーニバル」は、異文化に対する偏見を取り除き、相互理解を深める目的から1996年に始まりました。それは年々規模が大きくなって多くの人を巻き込み、いまやベルリンを代表するお祭りに発展したのです。
日曜日の午後、パレードの行われるクロイツベルク地区に足を運んできました。人はあふれ、多くの屋台が立ち並び、なんとも楽しそうな雰囲気。やがて道路の真ん中が封鎖され、太鼓の響きが遠くから聞こえてきました。色とりどりの衣装に賑やかなリズム。踊りの種類も多種多様です。踊る人も眺める人もみんな笑顔なのが印象的で、なんとも平和ないい1日でした。世界もこうあればいいのですが。
はまかぜ新聞 6月19日)



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