発生から80年「水晶の夜」の特別展
11月9日はドイツ史において「運命の日」と呼ばれます。この日に起きた重要な出来事の一つが、1938年の反ユダヤ主義暴動の「水晶の夜」です。今年はあの事件から80年の節目を迎えるに際し、ナチス時代にゲシュタポ本部があった記…
ベルリンで開催された統一記念日の中央式典
9月半ば頃から、ベルリンの街のあちこちで、赤黄黒を基調に「Nur mit Euch」(あなたたちと一緒でこそ)と書かれたポスターやパンフレットを見かけるようになりました。10月3日のドイツ統一記念日の中央式典は、毎年連邦…
NHK語学番組「旅するユーロ」の新連載「ヨーロッパ鉄道紀行」
この10月から、NHK Eテレの語学番組「旅するユーロ」シリーズのテキストで私の新しい連載が始まりました。これまでドイツ語講座には何度か書かせていただく機会がありましたが、今回はドイツ語に加えて、フランス語、イタリア語の…
バレリーナ針山愛美さん、バレエと歩んだ半生を語る
ベルリン国立バレエ団に10年間在籍し、現在も多彩な活動を続けるバレリーナの針山愛美さんが、このたび自著『世界を踊るトゥシューズ』(論創社)を刊行しました。「人生の折り返し地点に差し掛かろうかというときに、これまでの歩みを…
40周年を迎えたクリストファー・ストリート・デイ
ベルリン西地区の大通り、クーダムに入ると、近隣に響き渡る大音量が聞こえてきました。次々と続く大型のトレーラーに乗っているのは、仮装する人やパートナー同士で戯れる人たちまで多種多様。通りには楽しい雰囲気が充満しています。7…
発掘の散歩術(94) -蘇るポツダム、バルベリーニ美術館を楽しむ-
ベルリンからレギオナルバーンに乗ると、わずか25分でポツダム中央駅に着く。プロイセンの歴史を振り返ると、ベルリンとポツダムは双子のような関係で歩んできたにも関わらず、街の規模も雰囲気も両者はまったくといって良いほど異なる…
稲森安太己作曲のオペラ『Wir aus Glas』
ドイツ・デトモルト在住の稲森安太己さんは、近年活躍の場を広げている気鋭の作曲家です。6月19日から24日まで、稲森さんが作曲したオペラ『Wir aus Glas』が、ベルリン・ドイツ・オペラのスタジオTischlerei…
発掘の散歩術(93) -フンボルトハインの天空の展望台-
今年は3月末になっても雪が降るなど、いまだ春の気配にはほど遠いベルリンだが、天気の良い日に家族を連れて行ってみたい場所があった。Sバーンのゲズントブルンネン駅にはノルトクロイツ(北の十字)という別称があり、各方面からの鉄…
エフライム宮殿の展覧会「大都市の美」
ミッテ地区のニコライ教会からほど近いエフライム宮殿で、「大都市の美」という展覧会が開催されています。これは19世紀前半から現代まで、都市ベルリンをモチーフに描かれた絵画を一堂に集めた企画展です。生粋のベルリンっ子の知人か…
イスラエル・パレスチナ料理のレストラン「カナーン」
国際都市のベルリンに住んでいると、中東地域は比較的身近に感じられます。メディアを通して接するのはテロや紛争など緊迫したニュースが多い中、ユニークなコンセプトのお店があると聞いて足を運んできました。 プレンツラウアー・ベル…
南三陸町、波伝谷の人びとを記録したドキュメンタリー映画が上映
この3月半ば、ベルリン日独センターで、東日本大震災に関連した2本の長編ドキュメンタリー映画が上映されました。 大震災から7年が経過し、日本でも記憶の風化が叫ばれるようになっています。「ドイツでは原発や放射能に関する問題に…
発掘の散歩術(92) -壁のあった時代と壁のない時代-
テレビのニュースでベルリンの壁の歴史的映像が流れるのは、大抵壁が建設された8月13日(1961年)、そして壁が崩壊した11月9日(1989年)前後と決まっている。ところが、今年は様子が違った。1月末からベルリンの地元のテ…
NHK『まいにちドイツ語』新連載のお知らせ
NHKラジオのドイツ語講座は、戦後間もない1952年から続いているという伝統ある講座です(現在は月曜〜金曜の7:00〜7:15放送。再放送あり)。この4月からラジオ第2放送の『まいにちドイツ語』のテキストに1年間連載を担…
発掘の散歩術(91) -ヴィルマースドルフが村だったころ-
最近インターネットの古書サイトで1枚の古い絵葉書に出会い、思わず購入した。そこにはゼーバート・ヴィルマースドルフと書かれた湖畔のテラスと隣接した屋外のコンサートホールが細かく描かれ、のんびりくつろぐ人々の様子が伝わってく…
早稲田大学交響楽団がベルリン・フィルハーモニーに客演
3月4日、早稲田大学交響楽団がベルリン・フィルハーモニーに客演し、大きな成功を収めました。同交響楽団は早稲田大学の現役学生から成るアマチュアの楽団ながら、高い実力を持つことで知られ、1978年にはカラヤン財団主催の青少年…
発掘の散歩術(90) -「破壊された都市」の歌劇場がよみがえる-
地下鉄のフランツェージッシェ・シュトラーセ駅から地上に出て、クリスマスのイルミネーションを横目にベーレン通りを東に急ぐ。再オープン以来、自分にとって初めてベルリン国立歌劇場の中に入る待望の夜。ナチス時代に焚書が行われたベ…
コンツェルトハウスに鳴り響いた ショスタコーヴィチの「レニングラード」交響曲
音楽都市ベルリンでは、アマチュアのオーケストラ活動も盛んです。今回は私が数年前から所属しているFUユンゲ・オーケストラのことをご紹介したいと思います。 このアマチュア楽団は1994年にベルリン自由大学(FU)の学生によっ…
最近のコメント