劇的な道を歩んだ20世紀のベルリンの歴史の中で、今でも燦然と輝く伝説の時代があります。「黄金の20年代」と呼ばれる1920年代です。二つの大戦のはざまにあり、自由な雰囲気の中で文化や芸術が花開いた一方で、どこか危うげな香…
地下鉄U7のカール・マルクス通り駅で降り、喧噪に包まれた大通りから一歩横に入る。5分も歩くと、軒を連ねる建物は背丈が低くなり、牧歌的な空気が流れる。 ここはノイケルン区のリクスドルフ(ドルフ=村)。同区の発祥ともいえる古…
昨年のクリスマスは桜が咲いてしまうほど例外的に暖かったのですが、年末は一気に冷え込み、今週は雪も降ってようやくベルリンらしい冬の感覚がやって来た感じです。写真は霧に包まれた元旦のプラーク広場。 年始のご挨拶がずいぶん遅く…
※クリスマス休暇の最終日に、今年ベルリンで味わったフィンランドのクリスマスの雰囲気をお届けします。 今年もクリスマスの季節を迎えました。国際色豊かなベルリンに住んでいると、ドイツだけでなく、さまざまな国のクリスマスと出会…
ドイツの他都市と同様、2015年はベルリンも難民の問題で大きく揺れました。今年1年でベルリンにやって来た難民は6万8000人以上(12月1日現在)と言われ、2013年の約6000人、2014年の1万2000人という過去の…
(前回の続き)リューゲン島のビンツまで来たからには、バルト海の砂浜のほかに、もう一つ体験しておきたいものがあった。9月16日の10時過ぎ、ホテルの近くから出るバスに乗って駅に向かった。といっても、ベルリンから来る際に利用…
難民の問題を報じるドイツの新聞記事を読んでいると、現在起きていることだけでなく、かつてこの国に押し寄せて来た難民の歴史的経緯を取り上げた記事に出会うことがある。背景や規模はそれぞれ違うにせよ、地続きの欧州の人々にとって、…
(前回の続き) 4時間かけてリューゲン島の東端にあるビンツに到着した翌日、宿から近い海岸に行ってみることにした。私たちが訪れた9月半ば、すでにバカンスシーズンは終わっていたが、メインストリートはそれでも結構賑わっていた。…
現在発売中の『音楽の友』12月号が、来年来日公演を行うベルリン・フィルについての特集を組んでいます。その中で、ベルリン・フィルの元コントラバス奏者のルドルフ・ヴァッツェルさんにインタビューする機会がありました。ヴァッツェ…
ベルリン・ダーレムにあるアジア美術館で、ドイツ人の美術収集家クラウス・F・ナウマン氏が同美術館に寄贈した「ナウマン・コレクション」の特別展が開催されています。このコレクションをご紹介するには、まずアジア美術館の歴史に触れ…
コンサートホールの客席で一流のオーケストラの響きに酔いしれながら、音楽好きの方はこんなことを夢想したことがないだろうか。「舞台の上、例えばコンサートマスターの横で、あるいはソロ・オーボエ奏者の横に座って聴いたら、どんな風…
先週末、北のアルト・テーゲルに住む知人のHさんからお誘いをいただき、久々に地下鉄U6の終点のアルト・テーゲルに行く機会があった。駅前から伸びる同名の通りを西に5分ほど歩くと、テーゲル湖(Tegeler See)の船着場が…
長男が誕生して間もなく10ヶ月。最初の頃はベビーカーで近所の公園に行くだけでもドキドキしたものだが、少しずつ行動範囲が広がってきた。なんといっても、生後3ヶ月で日本のパスポートを取得し、翌月日本に一時帰国したのは大きな出…
9月10日、第27回高松宮殿下記念世界文化賞の受賞者発表式が、ベルテルスマン・ベルリン支社にて行われました。世界文化賞は、1988年に故高松宮殿下の「世界の文化芸術の普及向上に広く寄与したい」という意志を受け継ぎ、日本美…
10月3日に25回目のドイツ統一記念日を迎えましたが、この記念の年に、ある書籍プロジェクトに関わらせていただく機会がありました。”100 Briefe an Deutschland: Gedanken, Wu…
9月27日、朝9時前にテレビを付けると、秋晴れに輝く戦勝記念塔の女神像の向こう側の様子が映し出された。ティアガルテンの森でスタートを待つ膨大な数のランナーの姿からは、大きなお祭りが始まる前の楽しくも高揚した雰囲気が伝わっ…
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