ベルリンは地味?

久々に美しい夕暮れに出会いました(S-Bahn Warschauer Strasseにて。遠くに見えるのはベルリンのシンボル、テレビ塔。8月16日20時49分)。
Am Oberbaumにて。8月16日21時03分
●来年のワールドカップで注目を集めつつあるとはいえ、ベルリンは日本人観光客にとって、ヨーロッパの中ではいまだ地味な都市なのではないだろうか。パリやロンドン、ローマのガイドブックならいくらでもあるのに、ベルリンだけに的を絞った日本語のガイドブックは存在しないというのが、そのことを端的に物語っている(ベルリンとドレスデンを組み合わせたものなら1冊あるようだが。旺文社)。ベルリン・フィルを本拠地で聴きたいとか、お目当ての劇場があるとか、この町の現代建築をたくさん観たいというような目的のある人は、ネットで調べたり、専門のガイドを駆使して、この町にやって来るだろう。そういう人たちは問題ない。
だが、特にこれといった目的はないけれど、ベルリンになんとなく興味を持っている人たちだって多くいるはずだ。その場合は、一般的な旅行ガイドにある程度は頼らざるを得ないわけだが、残念ながら、どれも内容があまりにお粗末だと言わざるを得ない。試しに「ドイツ」というタイトルのガイドブックをどれか選んでぱらぱらめくってみると、まずドイツの首都だというのに、ベルリンに割り当てられるページ数が少ない(そりゃ、ロマンチック街道の方が人気があるのはわかるけど・・)。そして、紹介されるのはどれも通り一遍のスポットばかり。読者の投稿がそのまま記事になっているものまである。これだけ見たら、「ベルリンは2、3日あれば、まあ一通りは周れそうだな。」と読んだ人が思ったとしても不思議ではないだろう。
ベルリンのことをもっと多くの人に知ってもらいたいと考える人間にとって、これはあまりに悲しい現実だ。私は先週末、大きな本屋に行って、ベルリンのガイドブックをいろいろ漁ってみた。ドイツ語で書かれたものをここで紹介するわけにはいかない。実際、これはというものも見つからなかった。内容がよくても重いものは、私の基準ではいい旅行用ガイドブックには属さないのだ。次に英語版を見てみる。いくつか立ち読みしたが、これだ。やっぱりこれになってしまう。
Lonely Planet 社の”Berlin”。私が調べた中では、この本がダントツによい。まずコンパクトで軽い。ベルリンについての一般的な情報や、歴史、建築、文化面についての解説が充実している。町の案内は地区別にまとめられているのだが、ここまで詳細なガイドは今のところ他に知らない。それでいて、情報が多過ぎてごちゃごちゃしているという印象がない。所々にポイントもまとめられている。もちろん英語で書かれているのだが、英語が苦手な私でも時々辞書に頼りながらなんとか読める。日本でもネットで普通に買えるようだし(ライフログ参照)、ある程度ベルリンに重点を置いて旅行をしたいという方には、強くおすすめしたいと思う。私は5年前の版を持っていたのだが、この間内容もかなり変わっているし、結局またこれを買ってしまった。
知られているようであまり知られていないベルリン。この本も時々参考にさせてもらいながら、これから少しづつ、ベルリンの魅力と私のおすすめスポットを紹介していきたいと思っています。



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