(前回の続き)
これがマリー・エリザベス・リューダー館正面。「フィガロジャポン」のベルリン特集には、この建物がパウル・レーベ議員会館と紹介されていたが、これは誤りである。確かに、この2つの建物は、シュテファン・ブラウンフェルスというミュンヘンの建築家が共に設計し、形状と機能において一対となってはいるのだが。
今回は建物の右に隣接する「スペイン階段」のことからお話したい。それにしても一体なぜスペイン?
建物同様、シュテファン・ブラウンフェルスが設計したこの大きな階段は、実はイタリアのある有名な広場の階段をモデルにしているのである。映画「ローマの休日」で、アン王女がジェラートをなめながら降りてくるローマ・スペイン広場のあの階段、と言えばおわかりいただけるだろうか。ベルリンのスペイン階段は、ローマにあるオリジナル(136段)よりも小さいが(60段)、そう言われてみると、どことなく雰囲気が似ていなくもない。この階段は南西の方向を向いている。つまり昼間は太陽に向いているわけで、ドイツ人の南と太陽への憧れが表現されていると見てもいいのかもしれない。
この階段の一番上のテラスからは連邦議会議事堂(Reichstag)をどこよりも一望できるという。そのため、ブラウンフェルスは、このテラスの上にカフェを設置することを提案したのだが、場所が場所ゆえに、安全上の理由からこの案は却下されてしまう。ただ政府側も、近くのどこかにカフェを作る必要性を感じてはいるため、ブラウンフェルスはまだこの「テラス・カフェ案」を諦めていないのだとか。いずれにしろ、このスペイン階段と前回ご紹介したシュプレー広場がベルリンの新しいスポットになるのは間違いないし、ガイドブックに載る日もそう遠い先の話ではないと思う。
以上の話、この時点ではまだ何も知らず、おまけに寒くて雨も降っていたので、この長い階段を登ることなく後にしてしまった。次回のお楽しみにしたい。
議会図書館となっている、この超モダンなマリー・エリザベス・リューダー館。一体中はどうなっているのだろうかと覗き込んでみたら、いきなり入り口付近にこの墓のようなものが目に入って来たのでぎょっとしてしまった。Ben Warginというアーティストが作った、壁の記念碑。壁を越えようとして亡くなった人の数が、その年ごとに記されている。
“Berliner Mauer 1961-1989″と刻まれている。”Berliner Mauer”とはもちろんベルリンの壁のこと。
パウル・レーベ館とマリー・エリザベス・リューダー館は、歩行橋で互いにつながっている。渡ってみたい!
パウル・レーベ館を横から見る。コの字型の中庭を囲むようにして、各部屋が配列しているのが特徴的。ちなみに、パウル・レーベとは、1933年にドイツ帝国最後の首相だったSPD(社会民主党)の政治家の名前。
手元の本によると、この中に国会議員と秘書のための約900の事務所と会議室、欧州委員会の大会議室などが入居しているという。
今回の散歩の終点は、パウル・レーベ館の隣に並ぶ連邦議会議事堂の正面(この写真のみ8月に撮影)。勝者なしの総選挙から間もなく2週間が経つが、いまだに新しい首相が決まらず、ドイツの政界は大きく揺れている。こういう状況の中で、明後日の10月3日、ドイツは統一15周年という記念の日を迎える。
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ベルリンでもオードリー気分を味わえてしまうんですね(笑)
壁の記念碑にはぐっと重みを感じます。新しい空間にいながらも
過去を見つめる時間が生まれますね。
早くベルリンに行かないと見どころがいっぱいで追いつかないなあ・・・
10位ランクインおめでとうございます。写真も楽しみにしてますよ。
応援しています!
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階段のテラスにカフェができたら、ローマのスペイン広場のように、この階段でもアイスを食べるのが流行ったりして・・間違ってもビールを飲んだ酔っ払いのたまり場にはなってほしくないですね(笑)。
ベルリンの町は場所によっては完全に新しくなっているところもあるのですが、それでもそこに「過去の記憶」を留めようという努力を怠っていないところがすごいと思います。
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やっぱベルリンだし,この階段で食べるとしたら
デーナーでしょ.
ケバプ.
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確かにベルリンの食べ物といえば、ケバブがまず浮かぶというのもわかります。2-2,5ユーロぐらいで買えて、ボリュームがあり、野菜もたっぷりで、時には夕食の代わりにもなる(!)便利な食べ物は他になかなかありません(最近あまり食べていませんが)。ただ、この超モダンな通りとケバブの屋台は何となく似合わないような気も・・
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いやいや、それがベルリン臭くて
いいんですよ。
ああケバブ食べたい!
オレの主たる活動範囲の中心・新宿区高田馬場に
最近トルコ料理屋がオープンしまして、
トルコ人のオジサンやお兄さんが作ってくれる
テイクアウトのケバブがあるのですが、
400円というお値段は若干高め。
しかも、ドイツで食べるケバブほど大きくないのです。
味はいいのですが。
何か物足りないんです。
野菜の中にタマネギが入っていないからかな。
・・・とか文句言いながら、週に3回は食べています。
なつかしいドイツを思い出しながら。
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いま何気なく「ワンクリック」してみたら、
な、なんと、9位になってるじゃありませんか!!!
ついにひとケタですな!
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5枚目の写真の歩行橋、シュプレー川クルーズの船から見上げました。結構高いところを跨いでいるようですが、怖くないのでしょうか?ちなみに私が乗った船は、1枚目に写っているような豪華船では、ありませんでした。
さて、まもなく我が家が参加する催し物です。
Musikinstrumentenmarkt 2005
会場:コンチェルトハウスのエントランスホール
14日11時~18時 15日10時~17時
14日にはフランダースリコーダーカルテットのコンサートがあるようです。
お時間がありましたら、ぜひどうぞ。
ところで昨年ウエルカムカードを使って、ポツダムへ行こうとポツダム広場からS1に乗ろうとしたら、途中が工事中とかでたどり着くことができませんでした。ガイドブックには簡単に行けるように載っているのですが・・・今回なんとしてもツェツィリエンホーフ宮殿に行きたいと思っています。DBのほうが便利でしょうか?
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>ymzkさん
高田馬場にケバブの屋台なんかあるのですか!ドイツのものほど大きくないということは、あの座布団のようなパンではないのですね。残念!あと、玉ねぎがあるとないとでは、確かに味は変わってきます。盛り付け方というか、肉と野菜のバランスも大事ですね。おいしいケバブは、手に取って見たときの盛り付けでわかってしまうこともあります。
遊び気分で始めたブログランキングですが、ここまでマメに更新できているのも、ランクが上がってきていることに後押しされているせいもあるかもしれません。とはいえ、まだ始めて2ヶ月なので、あまり気にせず続けようと思います。
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>415さん
コンツェルトハウスでの催しのご案内ありがとうございました。10月のプログラムでもチェックしました。何とか時間をつくって、観に行きたいと思っています。
ポツダムへはS1、DBどちらを使っても普通に行けると思います。ポツダム会談のツェツィーリエンホーフ宮殿ですね。私は7月に初めて訪れましたが、今年はあの会議から60年ということもあって、とても印象深かったです。緑豊かな場所にあるので、いい天気に恵まれるといいですね。
歩行橋は、渡ってみると相当スリルがありそうです。議員会館なので、一般の人があの中に入るのは難しそうですが、いつか渡ってみたいですね。眺めもよさそうです。
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>415さん
ウクライナ滞在が一日延びてしまったため、コンツェルトハウスでの楽器展、大変残念ながら伺うことができませんでした。もしまだしばらくベルリンにいらっしゃるのでしたら、一度メールでご連絡いただけるとうれしいです。アドレスはmasatoberlin[AT]yahoo.co.jpです。