Langenscheidtbrücke(9月8日)
「天使の降りた場所」も今回で5回目。これまでは比較的ベルリンの有名な場所が多かったですが、今後はかなりディープな場所も出てきます。とはいえ、どうか最後までお付き合いいただけたらと^^;)。
さて今回取り上げてみたいのは、映画序盤のある橋でのシーンである。交通事故に遭い瀕死の状態にある男をダミアンが抱きかかえる場面、といえば映画をご覧になったことのある方ならピンとくるのではないだろうか。
この橋はシェーネベルクの東側にあるランゲンシャイト橋(Langenscheidtbrücke)。もともとは19世紀末に作られた古い橋だが、「ベルリン・天使の詩」の撮影直後に新しく作り変えられたそうだ。とはいえ、橋自体も周囲の雰囲気も、20年前とほとんど変わっていないように思われた。自分こそ車にはねられないよう気を付けながら^^;)、天使の視点に立って写真を撮ってみる。
橋の端っこで横たわっている男の頭に、ダミアンは手を触れる。
ほぼ同じ場所から。
ダミアンが橋を立ち去ると、カメラは橋の下を走るSバーンへと焦点を移す。寒々とした冬の風景が印象的だった。
この橋のことを調べていて偶然知ったのだが、シェーネベルク(Schöneberg)の東端にあたるこの地域は「赤の島(Rote Insel)」という異名を持つのだそうだ。なぜ「島」なのかというと、この地域は3本のSバーンの線路に囲まれ、ヨーク・シュトラーセの駅を頂点に3角形の形をしており、確かに島のように見えるから。次になぜ「赤」なのかだが、この「島」にはもともと政治的に赤、つまり社会主義思想の住民が多く、1930年代から40年代にかけて反ナチのレジスタンス運動を主導していた、といった歴史的背景と関係があるらしい。
この写真の奥に鉄骨の塔らしきものが見える。これは1910年に建てられたかつてのガスタンクで、もう使われてはいないが、現在は文化財として保護されているそうだ。遠くからでもよく目に入り、「赤の島」のランドマーク的存在になっている。
こういったことは映画そのものとは関係ないけれど、「ベルリン・天使の詩」はドイツの過去と対峙した作品といえるし、こういうちょっとしたことを知るだけでも街を歩くのがより楽しくなってくるものだ。特にこのベルリンという街においては。
SECRET: 0
PASS:
このシーン、どこなのか知りたかったのですっきりしました。
ありがとうございます。
SECRET: 0
PASS:
はじめまして。
たまたま買ったドイツ語のDVDがこの映画でした。
ちょうどベルリンの壁に描いてある絵(?)を、
たくさん見れる映画で、満足しています。
次にベルリンに行くときは、
こういう切り口で、旅をするのも面白いかもしれないと、
ふと思ってしまいました。
では、また。
SECRET: 0
PASS:
なかなかディープな場所ですね。
当時とほとんど変わっていませんね
Google earthで入力したらそれらしき橋が見えました。
それにしてもダミアンの頭の触り方は、
抜け毛のチェックをしているようにも見えます。(^^;
SECRET: 0
PASS:
>MOTZさん
>このシーン、どこなのか知りたかったのですっきりしました。
それはよかったですね。
短いですけれど、なかなか印象的なシーンですものね。
SECRET: 0
PASS:
>仁さん
こんにちは、はじめまして!
>ベルリンの壁に描いてある絵(?)を
ユーモラスな顔が横一面に並んでいる絵は、Thierry Noirという人が描いたもので、すごく有名になりました。ダミアンが人間になるシーンのところで、少し取り上げたいと思っています。
>こういう切り口で、旅をするのも面白いかもしれないと
おもしろいと思いますよ。私も「天使の詩ツアー」なんてのをやろうかな、などとちょっと思っています(笑)。
またいつでも遊びに来てください。
SECRET: 0
PASS:
>nozomuzさん
>なかなかディープな場所ですね。
そうですね。しかしこれはまだ序の口、かもしれません^^;)。
>Google earthで入力したらそれらしき橋が見えました。
それはすごいですね。こんな小さな橋まで載っているなんて・・
私も今度見てみます。
>抜け毛のチェックをしているようにも見えます。(^^;
笑わせないでください。本当にそう見えてきてしまうではありませんか(笑)。