12月初頭、「壁とベルリン」の最終回で触れた、ゾフィーエン墓地の中に初めて入った時のことを書いてみたいと思います。ベルナウアー通りの壁記録センターに行ったことのある人は多いと思いますが、真向かいのゾフィーエン墓地にまで足を延ばしたという方はあまりいないのではないでしょうか。というのもこの墓地、入り口がわかりにくい。記録センターの角のアッカー通りを200メートル以上歩いて、ようやく入り口が見えてきます。ベルク通りにあるメインエントランスは、さらにそこからぐるっと回らなければなりません。
この墓地(正式にはFriedhof II der Sophiengemeinde)は、ゾフィーエンゲマインデ(教区)の墓地が拡張する過程で、1852年に造られたのだそうです。何の予備知識もないまま歩いていたら、音楽家の墓が多いことに気付きました。これは作曲家ヴァルター・コロ(1878-1940)の墓。パウル・リンケらと並んで、ベルリン・オペレッタの創始者と言われている人なのだそう。彼の孫にあたるのが、有名なテノール歌手のルネ・コロですね。
その近くには、やはり作曲家アルベルト・ロルツィング(1801-1851)の墓も。日本ではあまり知られていない人だと思いますが、代表作の喜歌劇「ロシア皇帝と船大工」は、ドイツの歌劇場ではたまに演目に上がります。「ベルリン名誉墓」の印である赤いレンガも下に見えますね。
その隣には、作曲家ヴィルヘルム・フリードリヒ・エルンスト・バッハ(1759-1845)という長い名前の人物の墓。名前の上には、デカデカと「ヨハン・ゼバスティアン・バッハ最後の孫」。へ~、でもこの人の存在はまったく知りませんでした。
音楽関係では他に、ピアノメーカーBechsteinの創業者カール・ベヒシュタイン(1826-1900)の墓もあるそうで、ゆっくり歩くといろいろ発見がありそうな墓地です。
さらにずっと歩いて行くと、昔の壁の跡にぶつかります。ここから北駅(Nordbahnhof)方面への眺めが印象的でした。3年前、「時間の止まった場所」として紹介したこの周辺も、壁記録センターの拡張工事に加えて、左端に見えるビルの建設など、その風景は大きく変わりつつあります。
関連記事:
時間の止まった場所(1) – Nordbahnhof – (2006-04-28)
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墓地好きのわたしは、ここに2度ほど足を運んだことがあります。
確かに入り口が分かりにくくて迷いました(笑)。
何でも壁建設のために数十メートルほど後ろにずらした、
というのをどこかで読んだ記憶があります。
まさとさんも、かなり墓地に詳しいですね。
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はじめまして。
年末、弟さんに「素顔のベルリン」購入をご報告したところ、思いがけずサインをいただけることに。
今年最初の土曜日練習会で、さっそくサインの入った本を受け取りました。ありがとうございます!
まだ読み始めたばかりですが、最初の見開きの言葉を読んでベルリンへ気持ちが飛んでいきました。
ゆっくり楽しみながら読ませていただきます。
そして、いつかそちらへ遊びに行くときは是非案内してほしいです^^
mi-ku@H's
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ウメさん
ベルリンの墓地巡りは何かと興味深いですね。ウメさんの記事も何度か読ませていただきました。今年は墓地巡りにも力を入れたいと思っているので、またコメントよろしくお願いします。
>何でも壁建設のために数十メートルほど後ろにずらした、
>というのをどこかで読んだ記憶があります。
となると、お墓自体も移されたことになりますよね。無事移されたのだったらいいですが。
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mi-kuさん
わざわざコメントありがとうございます。
>今年最初の土曜日練習会で、さっそくサインの入った本を受け
>取りました。ありがとうございます!
いえいえ、あんなもので喜んでいただけたのなら何よりです。
走るのがお好きならば、いつかベルリンマラソンに挑戦されていはいかがでしょうか。弟も一度走っています。
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mi-kuさん
わざわざコメントありがとうございます。
>今年最初の土曜日練習会で、さっそくサインの入った本を受け
>取りました。ありがとうございます!
いえいえ、あんなもので喜んでいただけたのなら何よりです。
走るのがお好きならば、いつかベルリンマラソンに挑戦されていはいかがでしょうか。弟も一度走っています。