7 Responses

  1. 大洲 大作
    大洲 大作 at · Reply

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    今夜、この素敵な文章を大阪の実家で読んだのもきっと何かの縁でしょう。背後の書棚に「旅の終りは個室寝台車」を探しました。25年以上の時を経て、その本はひっそりと変わらずそこに佇んでいました。新潮文庫、昭和62年6月初版。

    クルマと中島みゆきを好む若手編集者と、全国を辿る道中記。824レ、飯田線、只見線…叙情を映す日本の車窓を、相方と自らの視点で時に小気味良く切り取った本書には余分な要素がなく、宮脇さんの著作の中でも傑出した出来と思っています。
    文学であれ芸術であれ、多くの人の心に残る優れた作品は、時を経ても色あせることなく、不思議に人を結びつけてゆきます。またひとつ広がった中村さんの世界が、さらに多くの人に縁をもたらすことを信じています。

    かつてこの実家では眠りに落ちるころ、次々に西へと向かう夜行列車が鉄橋に刻む音を耳にすることができました。宮脇さんも、夜行列車も、そして宮脇さんと同世代の父も、いつしか時の向こうに去ってゆきましたが、私の胸には今も、あの轍の音が響いています。夜行列車、もって瞑すべし。

  2. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    大洲さん
    コメントをありがとうございました。
    「旅の終りは個室寝台車」により、大洲さんも宮脇さんとご縁があったことを知りうれしくなりました。大洲さんの文章を拝見していると、筆とカメラという手段の違いはあれど、地方まで丹念に歩いて鉄道に乗り、風景の叙情や人々の営みを捉える姿勢にどこか共通するものがあるように思います。ひょっとしたらこれも宮脇さんの書物からの影響なのかもしれませんね。

    >夜行列車、もって瞑すべし。
    どこかで読んだフレーズだなと思ったら、824列車の章の最後に出てくるあれですね(笑)。この本で僕もいろいろな言葉を学びました。

  3. tsubu
    tsubu at · Reply

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    素敵なエッセイとして読ませていただきました。
    宮脇俊三さんから松家仁之さん、そして河野通和さんへと繋がって行く経緯に興奮を覚えました。
    そして、『ラプソディー・イン・ブルー』。
    つい先日、友人宅でNHKで放送されたサイトウキネンフェスティバルの録画を見たばかりです。
    大西順子さんの『ラプソディー・イン・ブルー』は、その素晴らしさに鳥肌が立ちました!テレビの前で友人と二人、スタンディングオベーションでした。
    その後、いろいろ検索して、村上春樹さんのコメントも読みました。でも、真人さんがおっしゃるように、大西さんが引退しなければならない事情や、その後については不明なままなのがとても残念ですし、大変気になるところです。
    大洲さんのコメントも、大洲さんの写真の原点に少し触れられたようで嬉しく読みました。
    コンサートの様子はたぶんDVDになると思うので、楽しみに待ちたいと思います。

  4. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    tsubuさん
    コメントありがとうございます。
    個人的な内容の長文にも関わらず、最後まで読んでいただきうれしく思います。
    大西順子さんの『ラプソディー・イン・ブルー』は、最近NHKで放映されたのですね。村上春樹さんの文章で先に体感したコンサートの模様を、実際の音で私もいつか味わいたいと思っています。そして、大西さんを支援する動きがどこかから出てくるといいのですが。

  5. Yozakura
    Yozakura at · Reply

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    Masato様
     無沙汰しております。記事で言及されています、宮脇氏の著作からの引用部分に「長門と岩見とで、瓦の色が違う」とあります。

     これは、誤表記です。山陰道の旧・国名では「石見」が正確な表記です。つまり、

    ×:岩見
    ◎:石見

     脚を引っ張って申し訳ないですね。気になりましたので、連絡差し上げました。お元気で。
     

  6. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    Yozakuraさん
    「石見」の表記ミスのご指摘、どうもありがとうございました。お恥ずかしい間違いです。大変助かりました。

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