5月に実現したヴァイオリニストの樫本大進さんのインタビュー記事が、6月第3週号のドイツニュースダイジェストに掲載されました。オンラインでも読めるようになったので(こちらより)、ブログでもご紹介させていただきたいと思います。
今回のインタビューは、1月に亡くなったクラウディオ・アバド追悼演奏会のリハーサル初日の直前に行われました。前半のプログラムは指揮者なしだったゆえに、樫本さん自身「僕らにとっても(リハーサルが)どうなるかわからない」とおっしゃっていて、独特の緊張感の中でインタビューは始まりました。時間は限られていましたが、樫本さんとドイツとの関わりにテーマを絞ったためか、いいテンポで会話が進んだのは幸いでした。
実力・知名度共に抜群の樫本さんだけに、今回の記事はいつになく反響がありました。樫本さんの奥様までもが、「こういう内容のインタビューを、特にドイツに住む方々に読んでいただけるのは嬉しい」とおっしゃってくださったのは、何より嬉しかったです。実際、日本の音楽ファンだけでなく、異国の地で生活・勉強・仕事をしている方などにも、何かしらの力を感じ取っていただける内容になったのではないかと思います。
5月のインタビューの前後に、樫本さんがソロで出演する室内楽の公演を2回聴く機会がありました。中でも、ユダヤ博物館の室内楽フェスティバルで聴いた、シマノフスキの「神話~ヴァイオリンとピアノのための3つの詩」と、フィルハーモニーのリサイタルで演奏されたショスタコーヴィチのヴァイオリンソナタは、心底圧倒される演奏でした。一昨日、ジュネーブで山田和樹さん指揮スイス・ロマンド管とチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を共演し、いよいよこれから日本ツアーが始まりますね。聴きに行けないのが残念ですが、きっと素晴らしい公演になるだろうと思います。樫本さんがこれから音楽家としてどのような進化を遂げて行くのか、ますます楽しみです。
ヴァイオリニスト 樫本大進インタビュー
「僕はこのようにして、ドイツで音楽を学んできた」