合宿より戻って

一昨日の夜、オケの合宿より帰って来ました。
このブログはプロ・アマ問わず実際のオーケストラに関わっている方も読んでくださっているようなので、今回の合宿がどういう内容のものだったか、簡単に紹介してみたいと思います。
今回訪れたのはベルリンの北東約70キロのGroß Döllnという村(?)にある休暇施設でした。携帯の電波さえ届きにくいど田舎でしたが、さすがに空気はきれいで湖にも面したいいところ(が、ベルリン在住の方ならわかってもらえるでしょうが、先週末は天気が荒れに荒れて大変でした)。そこのコテージに分かれて宿泊し、DDR時代に建てられた施設内のホールを借りて練習します。練習は9時から12時まで、午後は15時から18時まで、夜は19時から22時ぐらいまでと1日3コマ。セクションごとのプローべとトゥッティ(全体での合奏)が半々ぐらい。それ以外にも来学期の候補の曲をいくつか初見で演奏しました。個人的には夜の10時まで練習した後に、チャイコフスキーの「悲愴」を通しで吹いた日が一番きつかったものの^^;)、自由な時間もそれなりにあり、がんじがらめという感じはありません。そして、夜の練習が終わると自然と「飲み」になるわけですが、それも自由参加なので寝たい人は寝てもいいわけです。何かを強制されるわけではないので気分的には楽ですが、私がかつて日本の学生オケの合宿で体験した体育会系の濃密な時間がちょっと懐かしく感じられたのも事実かも(笑)。このオケのメンバーの年齢層とか雰囲気などはまた別の機会にお話しましょう。
3日間の集中的な練習のおかげで、音楽も少しずつ形になってきた感じがします。このオケで残念だなあと思うのは、金管と打楽器の常時メンバーがいないこと。おそらく直前になって音大生を中心としたうまい人たちが助っ人として来てくれるのでしょうが、そこまでうまくなくてもホルンやティンパニの人が常にいてくれたらブラームスなどは特にハーモニーの厚みが全然違うのになあと思います。弦はチェロを中心とした中低音がなかなかがんばっています。それに比べると、ヴァイオリンは人数が若干足りないこともあって、もう少し響きのボリュームがほしいなというところです。
3日間の練習の仕上げに最後、ストラヴィンスキーとブラームスを全曲通して演奏したんですが、事故が多発しまくりで、本番まで1ヶ月なのに大丈夫かなあとちょっと不安になりました。こんなとき、日本の学生オケだったら間違いなく「反省会」が始まるところでしょうが、よくも悪くもみんなのびのび音楽を楽しんでいるのがこちらの学生オケの特徴。このくらいのこと(?)で顔色を変えて怒り出すような人はいません(笑)。
ともあれ、本番に向けての残り1ヶ月が楽しみになってきました。

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17 Responses

  1. KSUZUKI
    KSUZUKI at · Reply

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    お帰りなさい!どうもご無沙汰してます(^^。素敵な経験をされているようで、音才のない私には羨ましい限りです。ベックリーンの話題が出ておりましたが、私は昨年滞在した時に、4回くらい「死の島」をみたのでちょっと懐かしいです。ベックリーンは図版でみるとパッとしないですが、実物をみると全く色が違い、高揚感あふれる(そして独特の毒がある)作品であったのが印象深いです。すこし「死の島」にまつわる資料も読みましたが、たしか5パターンくらいあったと思います(余談ですがシェロー演出のリングの舞台背景の元ネタにもなってるそうです)。いまちょっとうろ覚えなので、よろしければまたお調べしますね。

  2. gramophon
    gramophon at · Reply

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    私も学生の頃、オケでラッパを吹いてたので、あの体育会並みの合宿をよく思い出します。練習でも先輩の楽器を先に持って行き、椅子を並べ、譜面台を立て、ツバ抜きの灰皿をセットして、パート練習したものです。
     日本だと好きな人が入ったクラブでも、かなり強制で練習させたものですが、随分違うんですね。自主性に任せるところはドイツらしい。

  3. kaorintan
    kaorintan at · Reply

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    お帰りなさい。とても興味深く拝見しました。私は女性合唱をしていたのでちょっと体育会系なみの合宿というのが想像できませんが、のびのびと音楽を楽しんでいるというところが良いですね。お疲れ様でした。

  4. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >KSUZUKIさん
    こんにちは!お久しぶりです。
    「死の島」がシェローのリングの元ネタになっていたなんてびっくりです。といっても、あの舞台はDVDで一部見たことがあるだけなので、すぐにイメージするのは難しいのですが・・・。機会があったらまた教えてくださいね。久々にあの絵が見たくなりました。

  5. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    gramophonさんも学生オケご出身でしたか!
    >練習でも先輩の楽器を先に持って行き、椅子を並べ、譜面台を立て、
    >ツバ抜きの灰皿をセットして、パート練習したものです。

    今はそこまでではないような気もしますが、金管パートはとりわけ体育会系色が濃いですよね。初めはびっくりしたものです。それに比べると、こちらでは学生同士では基本的に上下関係というものがないので、その意味ではとても楽です。

  6. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >kaorintanさん
    のびのび音楽を楽しむというのは簡単なようでいてなかなか難しいと思うときがあります。日本では音楽をするにもまず初めに形ありきで、細かな約束事がたくさんあったりと、大切なことがなおざりにされているなと感じることが自分の経験上あります。日本ならではのいい面も一方であるわけですが。

  7. miharu
    miharu at · Reply

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    素敵な週末ですね!私も日本の大学オケは超の付くほど体育会系だったので、合宿では宴会芸とか一気飲みにまつわるいろんなことをさせられましたー☆しんどかった時もありました。日本のアマチュアの、伝統を重んじるところや、団体愛(半ば強制的なときもあるけど)は、大きな原動力なのかもしれませんね。そこが日本のアマチュアの強みでもある気がします。その点では私の場合はヨーロッパだと、かなり気楽に楽しめました。プルチネッラ、とブラームス、がんばってくださーい!

  8. ksuzuki
    ksuzuki at · Reply

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    こんにちは、ベックリーンに関する資料を見つけたので読み直してみました(あまり知られていないらしく、訳者曰く「ひょっとするとベックリーン関連の単行本では最初のものであるかもしれない」との事です)

    http://www.amazon.co.jp/%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%80%8C%E6%AD%BB%E3%81%AE%E5%B3%B6%E3%80%8D%E2%80%95%E8%87%AA%E5%B7%B1%E3%81%AE%E8%8B%B1%E9%9B%84%E8%A6%96%E3%81%A8%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E6%96%87%E5%8C%96%E3%81%AE%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E8%AA%BF%E3%81%B9-%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%84-%E3%83%84%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%AC%E3%83%BC/dp/488303044X/ref=sr_1_1/503-4679115-6971141?ie=UTF8&s=books&qid=1180665418&sr=1-1

  9. ksuzuki
    ksuzuki at · Reply

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    「死の島」自体は1880年作/ニューヨークのメット、83年/ベルリン、
    84年/所在地不明、86年/ライプツィヒと4作ほどがあるようです。
     ベルリン所蔵のものは一時期ヒトラーの所有となった事もある
    そうです(ニューヨーク所蔵のものよりもこちらの方が色が毒々しく
    かつ鮮やか)。
     ベックリーンの経歴や画題の説明のほかに、同じ旧ナショナル・
    ギャラリーのフリードリヒ作品との対比もあります。 
     シェローのリングでは「神々の黄昏」第一幕のジークフリートと
    ブリュンヒルデの岩場がそれにあたるようです。いわれてみるとその
    まんまかも…。 

     ベックリーンはそれほどシャープではない、ずんぐりしたフォルムの
    作家なので、図版でみると色なども鈍いせいがあり魅力が伝わりにく
    いですが、実物を見るとメランコリーや独特の空気管、さらに清涼感
    もあって、夜中とかに見るとけっこう陶酔させられます。 

  10. 楕円球
    楕円球 at · Reply

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    ご無沙汰しております。楕円球です。現在バイエルンで潜伏中でございます。

    さて、合宿。前回の留学でやりました・・・・。やはりUlm南方の村にある修道院(まさに求道者?)で。私も超体育会(体育会交響楽団と自虐していた)の出身ですから、自由闊達な雰囲気に違和感がなくもなかったのですが、今となってはあれが一番いいのかも、と思います。

    正直オケのレベルは音程も楽譜への忠実さも日本の学生オケと比較するとイマイチなのですが、でもすごかったのは皇帝の最初の和音がちゃんとベートーベンの音になっていることです。音の底に鉛がついたような重い音。帰国してフィデリオ序曲をやったときの、じめっとして軽い音を聴いたときに、やはりあれはドイツ人の音楽でドイツ人の音だったんだ、と実感しました。

  11. miharu
    miharu at · Reply

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    あれ?楕円球さん・・・こんなところでお会いするとは驚きました。おひさしぶりです。ちなみに今日はella and Louisの管理人さんとオペラの仕事で一緒でした。楕円球さんとは、井上パパのオケの方でも何年か前にお会いしたことがありますが・・。うーん、世界は狭いですね。。マサトさん私信に使ってしまってごめんなさい。

  12. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >miharuさん
    初コメントになりますね。ありがとう!miharuさんの大学オケも超体育会系でしたか(僕のイメージとは少し違うのですが)。合宿はいろいろありましたね。特に夏の合宿は一大イベントで、行く前から憂鬱な気分になったときもありましたね(笑)。でも「伝統」と「団体愛」、確かにあれこそは彼らの強みかもしれません。

  13. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >ksuzukiさん
    「死の島」についていろいろ教えていただきありがとうございました!
    全部で4作あるのですか。見比べてみたらさぞや興味深いのでしょうね。教えていただいた本、ぜひ読んでみたいと思いました。

  14. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >楕円球さん
    こんにちは。お久しぶりです!
    バイエルンにいらっしゃることはブログで拝見しておりました。

    >でもすごかったのは皇帝の最初の和音がちゃんとベートーベン
    >の音になっていることです。

    これはよくわかる気がします。合奏としてのまとまりはあまりないんですけれど、弦楽器とか個々がちゃんと楽器の音がしているなあと思うことはよくありますね。バイエルンでの生活、どうぞ楽しんでください!

    楕円球さんとmiharuさんはお知り合いでしたか。意外なつながりにびっくりです!

  15. 楕円球
    楕円球 at · Reply

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    miharuさま

    ご活躍の由、お噂できいております。ブログ時々拝見するのですが最近お忙しい?オペラのお仕事は関西でしょうか、それとも関東?充実なさっているようですばらしいです。負けずに頑張らないと・・(笑い)。

    管理人さま
    そうです!音程とかタテの線とかバラバラなのに全体は「音楽」になっている瞬間があって面白いものです。miharuさんとは別のブログでお知りになりました。じつは私のいたオケのメンバーのお友達だった、とかそのメンバーは私がやめた会社に入った、とか世間は狭い、を地で行っています(苦笑)。

  16. miharu
    miharu at · Reply

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    まさとさん>
    そうなんです、ばりばりの体育会系でした。1901年からある日本最古のアマオケなので、伝統も100年分の重みがありました・・。宴会芸もはんぱなかったです。廃止にならないのかなー。

    楕円球さん>
    ブログはすっかりお休みしてまして、すみません。オペラの仕事は兵庫のものですが、稽古は現在東京でしています。またこちらからご連絡しますね!

  17. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >miharuさん、楕円形さん
    なるほど、お2人はそういうつながりで知り合われたのですね。
    miharuさんのブログ、再開したらぜひ読みたいです。

    合宿の宴会芸・・・
    僕のいたところでは楽器のパートごとに分かれて、パート芸大会というのがありました^^;)。パートによっては準備の入れようがすごく、中には抱腹絶倒なのもあって、あれは忘れられませんね。

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