今年は戦後75年の年。このような節目の年には、特に4月に入ると「今日はどこどこの強制収容所が解放されてから00周年です」というニュースが連日のように新聞やテレビで報じられ、ヨーロッパの終戦記念日にあたる5月8日から9日にかけては大規模な記念式典が行われるのが通例ですが、今年は新型コロナウイルスの影響でいずれも中止になりました。
ベルリンから比較的近い強制収容所跡としては、ベルリン市内から北に1時間行ったオラニエンブルクのザクセンハウゼン強制収容所があります。ここは以前詳しくご紹介したことがあります。
もう一つ、同じブランデンブルク記念財団が管理している大規模な収容所跡にラーヴェンスブリュック強制収容所があります。ここはベルリンから北東に80キロ行ったフュルステンベルクにあり、女性収容所として建てられました。ちょうど1年前、私は初めてこの場所を訪ねる機会に恵まれ、ドイツニュースダイジェストの連載記事でご紹介しました。収容所での陰惨な歴史とともに、周囲ののどかな田園風景との対比が強く記憶に刻まれています。この機会にお読みいただけると幸いです。
現在はいずれの歴史記念館も閉鎖中ですが、収容所解放75年に関連してオンラインで多くのプログラムが行われています。http://www.stiftung-bg.de/