和解礼拝堂のライ麦畑(前編) 〜取り残された教会〜
ベルナウアー通りに面したかつての壁の緩衝地帯には、数年前から緑の芝生が植えられるようになった。初夏のこの季節、芝生の上を歩いて行くと、緑に混じって鮮やかな小麦色が目に入ってくる。「和解の礼拝堂」という名の小さなプロテスタ…
発掘の散歩術(33) -イーストサイドギャラリーの行方は?-
3月1日の午前8時半頃だったという。イーストサイドギャラリーの脇に前日から置かれていたショベルカーが、かつてのベルリンの壁の1ブロックを持ち上げた。その時点ではごく限られた数の活動家しか現場にいなかったが、やがて反対デモ…
パノラマで体感する「ベルリンの壁」
かつて東西の国境検問所があったチェックポイント・チャーリーの跡地は、年間を通して多くの観光客が訪れる場所。昨年秋からここで、ベルリンの壁をテーマにしたパノラマ展「Die Mauer(壁)」が開催され、話題を呼んでいます。…
発掘の散歩術(4) – 出発進行!子ども鉄道 –
ベルリンの中心部から東のエルクナー(Erkner)行きのSバーンに揺られること約30分、ヴュールハイデ駅で降りると、跨線橋を隔てた向こうにもう1つ小さなホームが見えた。 「ヴュールハイデ公園鉄道」と書かれたホームに立って…
壁の道に沿って(4) – 緑に囲まれた監視塔 –
1989年まで「ベルリンの壁」が東西を分断していた全長約160kmの道程は、2007年に「壁の道」(Mauerweg)という遊歩道に整備され、かつての壁の跡をたどることができるようになっています。6月末、私もこの壁の道を…
「壁とベルリン」第3回 – 16歳、亡命への道 –
自宅の玄関の扉を開けると、初老の男性が待っていた。ゲルハルト・メシングさん(63)。筆者の知人の中に父親が壁を越えた体験を持つという方がおり、ご好意により当時の現場に行って話を聞かせていただくことになったのである。 現場…
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