べルビュー宮殿へようこそ(1)

戦勝記念塔からほど近い場所に位置する、ドイツ連邦大統領の活動の拠点、べルビュー宮殿(Schloß Bellevue)。施設の老朽化から、1年半に及ぶ大規模な改装工事が続けられてたのですが、昨日ついに再オープンし、初日は一般の人にも公開されることになりました。めったにない機会なので、極寒の中足を運んできました。ドイツ人でない私がわざわざ見に行ったのは、たまたま私の知り合いの中に大統領府で働いている方がいて、これまでいろいろお話を伺う機会があり、この宮殿にとりわけ興味を持っていたからです。
先月、改装されたボーデ美術館を見に行った時も並びましたが、今回は1日限りということもありその時の比ではありません。画面のほぼ左端まで続いているこの行列!どうやらベルリンの人たちは、この手のイベントが大好きのようです(いや、人のことは言えませんが)。この日のオープンは10時でしたが、最初の40人はホルスト・ケーラー大統領直々の案内で見て回れるということで、朝の5時から並んでいる人もいたとか(夜のニュースでやっていました)。
この日の午後は、気温は余裕でマイナスでした。しかも、ようやく入り口近くにたどり着いた時には、すでに2時間が経過・・その後の荷物チェックでさらに外で待たされ、寒さの中我慢もそろそろ限界に近づいていました。「寒い中こんなに待たされるのだとわかっていたら、最初から来なかったわ」という後ろのおばさんに同意しながらも、「並ぶのは大変だけど、その価値はあるわ。もう少しよ」と声を掛けてくる、見学を終わって出てきた人たちに励まされたりして(?)、ようやく自分の順番が回ってきました。やれやれ。やっとの思いで中に入ります。
メインのべルビュー宮殿を見る前に、隣接した連邦大統領府を見学できるようになっていました。こちらは1998年に建てられた、すっきりしたデザインのモダンな建物。職員用のカンティーネが利用できるようになっていたので、まずは一休みです。焼きソーセージとココアを注文。どちらも学食並みの安さで、見た目も普通なんですが、学食のものとは微妙に違っていておいしい!ようやく体が温まってきました。
いい気分になってきたところで、べルビュー宮殿へ向かいます。宮殿の名前の”Bellevue”とは、フランス語で「美しい眺め」の意。元々はFerdinand von Preußen(かのフリードリヒ大王の一番下の弟)が、1786年に居住地として建てさせた宮殿でした。大きな被害を受けた第2次世界大戦後、1950年代に修復。西ドイツ時代は首都がボンだったので、べルビュー宮殿は副次的に使われることしかありませんでしたが、ヴァイツゼッカー大統領時代の1994年に、ドイツ大統領の活動の本拠地としてボンからここに移されたというわけです。
連邦首相(BundeskanzlerIn)とは違い、ドイツの連邦大統領(Bundespräsident)には実質的な政治権力はほとんどありません。しかし、「国家元首として、ドイツ連邦共和国の国内外を代表する」という、いわば国の顔としての重要な任務を担っています。大統領が外国からの国賓を招いて公式の晩餐会を開くのも、大抵はここです。もしドイツ大統領から招待を受けたとします。車を降りるとケーラー大統領に出迎えられ、赤じゅうたんが敷かれた写真の階段を登って行くわけです。さて、今日は国賓になった気分で、べルビュー宮殿の中に入ってみることにしましょう。
(つづく)

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2 Responses

  1. akberlin
    akberlin at · Reply

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    うわお!行かれたのですね。
    混んでそうだなー・・・寒いしなー・・・と言うところで
    足が遠のいてしまいました。
    ホントはウチから徒歩圏内なんですけど・・・。
    続きも楽しみにしています!

  2. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    寒い中行ってきましたよ~。氷点下の外で待っている間と宮殿の中に入ってからのきらびやかさとがあまりに対照的で・・でも待った甲斐はありました。

    べレビュー宮殿の近くにお住まいとは、いい場所に住んでいらっしゃいますね。
    続きはもう少しお待ちください。

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