アルコーナ広場周辺を歩く(1)

Zionskirche(シオン教会)の塔の上からの眺め。中央のテレビ塔から右に向かって、赤の市庁舎、ベルリン大聖堂などが見える(2月19日)。
先日、今月末で閉鎖となる「ホテル・ウンター・デン・リンデン」についての記事を書いたところ、ホテルの取り壊しを惜しむ方々からのコメントを意外に多くいただいた。東ドイツ時代に宿泊したことがあるという方もいたし、近年の「オスタルジー」の影響もあるのかもしれない。今回は、そんな東(オスト)の雰囲気が色濃く残る界隈をひとつ選んで散歩してみたい。
フリードリヒ・シュトラーセからM1か12番という路面電車(Straßenbahn)に乗って、のんびり外の眺めを楽しみながら揺られること約15分、Zionskirchplatzで降りると、ネオ・ロマンチック様式のシオン教会が目の前にそびえる。1873年に建てられた、うらぶれた雰囲気の教会だ。この日は日曜日ということもあってか、狭い階段をつたって塔の上に登ることができた。ここからの見晴らしはとてもよく、上の写真の他、西側のソニーセンターや戦勝記念塔、カイザー・ヴィルヘルム教会まで肉眼ではっきり確認することができた。
たまにイモムシのような風貌の路面電車が、ゴトゴト音を立てながら下を通り過ぎていく。旧東を中心に路面電車はまだたくさん走っていて、町に独特の風情を加えている。手前が12番、奥がM1で、ここで2つの路線がぶつかる。
これがシオン教会。私は3年前に、この教会の改装工事のための慈善コンサートで、ハイドンのミサ曲を演奏したことがあるので、久々に中に入りその時のことを思い出した。地味な教会なのだが、内部といいすすけた外観といい、独特の雰囲気がある。
後になって知ったのだが、反ナチ運動で知られるキリスト教神学者のディートリッヒ・ボンヘッファー(Dietrich Bohoeffer, 1906-1945)は、かつてこの教会に勤めていた時期があったという。ボンヘッファーは、第2次世界大戦でドイツが降伏するわずか1ヶ月ほど前に、ナチスによって処刑されている。今年2月4日が彼の生誕100年で、新聞でも大きく取り上げられていた。
シオン教会を後ろに見ながら、さらに北に向かって歩いてみよう。
DDR(東ドイツ)時代はおそらくかなり荒んでいたのだろうが、最近は改装が進み、どのアパートもすっかりきれいになった。
やがて、アルコーナ広場(Arkonaplatz)にぶつかる。日曜日ということで、ちょうどのみの市をやっていた。せっかくなので、ちょっと様子をのぞいてみよう。
(つづく)

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