大晦日のコンサート2題

大晦日のコンサート2題

「アウシュヴィッツへの旅」は何とか年内に書き終えたかったんですが、どうやら無理そうなので、2007年の最後は大晦日らしい華やかなコンサートの話で締めくくりたいと思います。いずれの公演も、本番前のGP(ゲネプロ)を運よく聴…

アウシュヴィッツへの旅(3) - ビルケナウの並木道 - 

アウシュヴィッツへの旅(3) – ビルケナウの並木道 - 

(前回のつづき) ヨーロッパ中からのユダヤ人を運んできた貨物列車の線路は、ここで途切れる。これがRampeと呼ばれた停車場で、ユダヤ人の老若男女はここで降ろされ、労働力として使われるか、即座にガス室へ送られるかの選別がな…

アウシュヴィッツへの旅(2) - ビルケナウの空間感覚 - 

アウシュヴィッツへの旅(2) – ビルケナウの空間感覚 - 

Das Konzentrationslager Auschwitz-Birkenau (07.11.17) クラクフから約2時間、友人の運転する車が止まったのは、オシフィエンチム駅を越えたところにあるアウシュヴィッツⅡ(…

アウシュヴィッツへの旅(1) - Different trainsに乗って - 

アウシュヴィッツへの旅(1) – Different trainsに乗って - 

Große Hamburger Straßeで見つけた「つまずきの石」 11月にポーランドを旅した主目的は、クラクフに住む友人に会うことの他にもう一つ、そこから遠くないアウシュヴィッツを訪れることだった。アウシュヴィッツ…

イエス・キリスト教会で聴くバッハ

イエス・キリスト教会で聴くバッハ

ベルリン・フィルの録音会場として有名なダーレムにあるイエス・キリスト教会で、オルガンではなく、珍しくオケのコンサートが行われることを知り、「これは聞き逃せない」と思って聴いて来ました(22日)。 U3のThielplat…

ドヴォルザークのレクイエムを聴く

ドヴォルザークのレクイエムを聴く

12月は宗教音楽のコンサートがとても多いのですが、めったに聴けないという意味で貴重な機会だったのが、ベルリン・フィルが演奏するドヴォルザークのレクイエムでした(7日)。「新世界」や「ドボコン」などと比較するまでもなく、こ…

第4アドヴェントのプレンツラウアーベルクにて

第4アドヴェントのプレンツラウアーベルクにて

久々の好天となった第4アドヴェントの昨日の昼間、プレンツラウアーベルクを歩いていたら、クリスマスツリーをかかえて家路に着く人の姿をやたらと見かけました。 みんなどこで買って行くのだろうと思って歩いていたら、壁公園(Mau…

クリスマスマーケットを彩った音色

クリスマスマーケットを彩った音色

活気あふれる昔のクリスマスマーケットの様子。© 出典:Renate Steinchen 『Alt-Berliner Weihnacht』(Argon, 1994)より クリスマスマーケットというと、いまではベルリン市内に…

ウジェーヌ・アジェ回顧展

ウジェーヌ・アジェ回顧展

今日は別のことを書こうと思っていたのですが、ゆっくり書く時間がないのと、でも寝る前に何か書きたいということでこの話題を選びました。いや、アジェという人についてはもっとゆっくり書きたいのですが、マルティン・グロピウスバウで…

ポツダム広場の第3アドヴェント

ポツダム広場の第3アドヴェント

Arkaden am Potsdamer Platz (07.12.15) 第3アドヴェントの今日は、ポツダム広場のショッピングモール「アルカーデン」の様子をお届けしましょう。ここのクリスマス用のデコレーションは、特にゴ…

ノイケルン・パサージュのいま

ノイケルン・パサージュのいま

前回に続いて、ノイケルン地区にまつわる話題をもうひとつお届けしましょう。 今年の6月、ノイケルンの黄金のカフェを紹介したところ、このブログによくコメントをくださるla_vera_storiaさんが、Mitteleurop…

ノイケルンでの第2アドヴェント - リクスドルフという場所 -

ノイケルンでの第2アドヴェント – リクスドルフという場所 –

先週日曜日の第2アドヴェントは、先日告知したようにノイケルン地区のリヒャルト広場(Richardplatz)のクリスマスマーケットに行って来ました。 このリヒャルト広場周辺はノイケルン(Neukölln)の中でも古くから…

クーダムに登場したオレンジ色のボックス

クーダムに登場したオレンジ色のボックス

ベルリンはドイツの中でも、犬に対してとりわけ寛容な街として知られています。現在役所に登録されている犬の数は10万4000匹で、届け出のない犬、つまり不法に飼われている推定6万匹と合わせると、市民の約20人に一人が犬を飼っ…

ネルソンス指揮ベルリン放送響コンサート

ネルソンス指揮ベルリン放送響コンサート

今年の6月にベルリン・ドイツオペラ管のコンサートで初めて目にし、鮮烈な印象を受けた若手指揮者アンドリス・ネルソンスが、今度はベルリン放送響を振るというので聴いてきました(2日。コンツェルトハウス)。 結果的に言うと、2度…

クラクフの旧市街と中央駅

クラクフの旧市街と中央駅

カジミェシュを散策した後、世界遺産にもなっているクラクフの旧市街を歩きました。しかしすでに薄暗くなっていて、駆け足だったのがとても残念。これは14世紀に建てられた中央広場前の織物会館です。 広場を挟んで反対側の聖マリア教…

クラクフのユダヤ人街 - Kazimierz -

クラクフのユダヤ人街 – Kazimierz –

カジミェシュのユダヤ人墓地にて(11月18日) 帰ってから大分時間が経ってしまいましたが、先月のポーランド小旅行の話をしていきたいと思います。 クラクフの旧市街から南に1キロほど行くと、カジミェシュ(Kazimierz)…

代役マルタ・アルゲリッチ!

代役マルタ・アルゲリッチ!

つい先日、Berliner Zeitung紙の文芸欄をざっと眺めていたら、小さな記事が目に止まりました。「DSO(ベルリン・ドイツ響)のコンサートで、プロコフィエフのピアノ協奏曲を弾く予定だったキーシンがキャンセルのため…