カール・マルクス大通りにあるカール・マルクス書店(2005年9月)
今週は風邪を引いてしまい、ここ数日間は比較的に安静にしていました。ちょっと暖かくなったからと自転車で街に繰り出してしまったのがいけなかったのかもしれません^^;)。この日曜日は久々に抜けるような青空が広がり、外に出て歩きたい気分だったんですが、やはりそれは控えることにして、代わりにある映画を見てきました。ベルリンについてあれこれ書いていながらこの映画を今初めて見るというのは、ちょっと気恥ずかしい気分だったんですが、アカデミー賞の受賞後ベルリンのいくつかの映画館で再上映されていることもあって、ようやく見てきたというわけです。そう、日本でも現在公開中の「善き人のためのソナタ」(原題:Das Leben der Anderen)です。
この映画については日本語でいくらでも情報が手に入るので、ここではあえてストーリーは書きません(公式サイトはこちら)。壁崩壊5年前の東ベルリンが舞台の物語です。
とてもいい映画でした。少なくとも、同じ東ベルリンを描いた「グッバイ・レーニン」よりはるかにいい映画だと思います。多くの人が絶賛するあのラストシーンでは、やはり涙が止まりませんでした。せっかくの機会ですから、日本の多くの方に見ていただきたいです。
そして、この映画を見て思ったこと。
私はベルリンのことをいろいろ書いているわけですが、本質的にはベルリンという街に生きた「人間」に強い興味があるのだということを改めて実感しました。歴史の波にもまれたベルリンで、時にものすごい政治的・身体的圧力を受けながら(それが悲劇的な結末になることもありましたが)、人間性という灯火を失わなかった人々もいた。私はそこに救いを感じます。
さて、冒頭の写真ですが、この映画をご覧になった方ならどのシーンに登場する場所なのか、すぐにわかることでしょう。家に帰って、一目散にカール・マルクス・アレーの写真を探したら1枚だけ出てきたので載せてみました。このくらいなら「ネタバレ」ではないですよね(笑)?
メヒティルト・トレペルさんのインタビューは、次回からいよいよ東西分断時代のベルリンの話になります。メヒティルトさんの視点はあくまで西ベルリン側からではありますが、あの時代のベルリンを生きた人ならではの話をたくさん聞けたと思っています。またお読みいただけるとうれしいです。
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このカール・マルクス書店、かつてからなかなか思い出深い場所です。アップしていただいた写真を見ますと大通り側のガラスの「面積」が、改装が行われたためでしょう、以前と比較すると大きくなっていますね。話は全く変わりますが、以下を開いていただき、
http://www.tagesspiegel.de/berlin/archiv/20.03.2001/ak-be-be-2210740.html
右側のFotostreckenのBerlin-Ost 1979-89をクリックして下さい。次から次へと「(私にとっては)懐かしい(?)雰囲気」の写真が現れますが、その中の1枚、雪の降るワルシャワ通りの電話ボックスの写真があります。つい先ほどこの写真を発見して、思わずめまいがしました。まさにこの場所、この光景、これこそが私にとっての東ベルリンでした!
本日より数日間また仕事で遠出しますので、当分失礼いたします。
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私の住んでいる街では3月に入ってから公開されましたでの、早速観に行ってきました。本当に素晴らしい映画だったと思います。シリアスな展開ながら、ユーモア(といって良いのか)もあり。。。カール・マルクス書店は思いっ切り反応しましたよ!ちなみに私はこの映画を一緒に観に行ったドイツ人の恋人とこの週末に別れるという展開になってしまい、思い出の映画となってしまいました(笑)メヒティルト・トレペルさんのお話しは読み応えもありです。内容が濃いのでなかなかコメント出来ません(長くなりそうなので)が、続きも楽しみにしております!
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実はこの映画、日本に帰省していた二月に日本でもう一度観ました。
でもベルリンで観た時の方がインパクトがありました。
オスカーも取って、名実共に名作の仲間入りをしましたね。
私もTBさせてくださいね。
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奇遇です。
私もつい最近観に行ったのですが
何度も泣きました。
karl-marx-alleeのあの本屋さんの
ラストシーンでは
立ち上がって拍手したい気分になりました。
どんなに荒んだ時代にも
温かい心を失わない人っているのだな
と嬉しい気持ちになりました。
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これほんとうに素晴らしい映画でした!旧東時代の戯曲をよく読むし
当時の劇場演出の難しさについて話を聞く機会が多いのもあり、感慨深かったです。
色んなひとに観てもらいたい映画です!!!
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2月11日に見ましたが,東京では渋谷の1館だけで上映されています.他2~3の都市で公開されている程度です.4月から5月にかけて他の都市でもぼちぼち上映される予定になっています.
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>la_vera_storiaさん
>雪の降るワルシャワ通りの電話ボックスの写真
早速私も拝見しましたが、とても印象的な写真ですね。これがこの通り唯一の電話ボックスだったのでしょうか??みなさん一体どこに電話をかけようとしているのか、などいろいろな疑問が湧いてきます。これからベルリンの60年代の話になりますし、またお話聞かせていただけると幸いです。ご出張、どうぞお気をつけて!
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>berlin_deさん
>シリアスな展開ながら、ユーモア(といって良いのか)もあり
そうですね。ただ私はオリジナルで見たので、全部わかったという自信がありません。今度はDVDでゆっくり見たいです。
>この映画を一緒に観に行ったドイツ人の恋人とこの週末に
>別れるという展開に
そうですか(>_<)。berlin_deさんにとって、決して忘れられない映画になってしまいましたね。またいい出会いがあることを願ってます☆
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>akberlinさん
TBありがとうございます。
へぇ~日本でもご覧になったんですか!
ベルリンで観た時の方がインパクトがあったというのが面白いです。
単に2度目だから、というのだけでもなさそうですね。
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>さつきさん
本当に奇遇ですよね。
>立ち上がって拍手したい気分になりました。
その気持ちわかります(笑)。
私はまず、本の"Gewidmet…"にうわっときて、直接言葉を交わしたことのない、2人の心の交感が感じ取れる最後のセリフにもやられてしまいました(>_<)。
ケルンの生活も楽しんでくださいね~!
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>わにさん
>旧東時代の戯曲をよく読むし当時の劇場演出の難しさについて
>話を聞く機会が多いのもあり
そのうち、ぜひお話聞かせてください。今友達から「演劇都市ベルリン」をいう本を借りて読んでいますが、これも大変刺激的です!
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>Kamanoさん
上映情報ありがとうございます。
東京でも一館だけなんですか!
地方での上映もこれから増えていくことを願っています。
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Theatreで日本の公開情報が見れます.
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こんにちは、マサトさん。
「善き人のためのソナタ」はまだドイツで上映中なのですね。
アカデミー賞外国映画賞も受賞して期待はますます
高まっています。
が、私の住む富山では上映予定が全然ないのですよ!
どうしよう!!!!
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6月16日から富山シアター大都会で上映される予定になっています.
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Shuji kamanoさま
どうも情報をありがとうございます。
嬉しいです。
6月が楽しみになりました!
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>日本の情報さん
リンクありがとうございます。
時期こそ異なれど、地方でも結構上映されるようで安心しました。
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>しゅりさん
本当によかったですね!
しゅりさんの感想も楽しみにしています。
ちなみにお隣の金沢では、一足早く4月に封切られるようですよ。
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>「演劇都市ベルリン」をいう本を借りて読んでいますが、これも大変刺激的です!
おおお!著者は私の師です。地図はだいぶアバウトですが笑、
縦軸も横軸もしっかりした演劇書とおもいます。
昨年の演劇批評協会のトップ推薦書賞も受賞してました。
秋には直接感想聞かせてください!!!
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こんにちは。こちらからもTBさせていただきました。
カール・マルクス書店の写真を拝見したら、あの場面が頭の中にくっきりとよみがえってきました!
今度ベルリンに行くことがあったら、あのあたりを歩いて映画の世界に浸るのもいいな・・・という気がしてきました。
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>わにさん
おお!わにさんの先生が書かれた本だったのですか。
まだ読み途中ですが、かけがいのない情報がつまった本という印象です。私自身がベルリンの演劇にもっと近づくためのよきガイドになってくれそうです。読み終わったらこのブログでも取り上げさせていただくかもしれません。
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>rbhhさん
TBありがとうございます。
カール・マルクス・アレーは思いっきりDDRの雰囲気に浸れる場所です。もしまだ行かれたことがないようでしたら、ぜひおすすめしたいと思います。あの本屋の隣のCafe Sibylleもいいですよ。
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マサトさん、お久しぶりです。久しぶりにこちらをチェックさせて頂いていたところ、興味深い映画の紹介が。早速観て参りました。
>人間性という灯火を失わなかった人々もいた。私はそこに救いを感じます。
同感です。甘すぎるんじゃない?と仰る方もいらっしゃるようですけど、あれ以上苦くなると、辛くて苦しすぎますものね。
>カール・マルクス・アレー
こちらは行った事がなかったので、どの辺りなのか検討がつかなかったのが、ちょっと悔しいです(^^;
今度ベルリンに行く時(すごく行きたいんですけど、いつになることやら^^;)には、是非シュタージ博物館と共に立ち寄ってみたいです。
TB&こちらの記事、リンクさせて頂きました。
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こんにちは、はじめまして
ヴァランシエンヌさんの記事にTBさせていただいたのをきっかけに訪問させていただきました。
ベルリンの今について興味ありますので他の記事もじっくり読ませていただこうと思ってます。
この映画に触発され、1995年にベルリンに行った際の写真を自身のブログに載せましたので、是非ご覧いただき、現在との違いなどお教えいただけたら幸いです。
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ドイツでDVDを借りて、一日で続けて2回観ました。そして先日、渋谷で字幕付のものを改めて見ましたが、自分の人生で忘れられない映画になることでしょう。「ベルリン・天使の詩」「テイキング・サイド」「グッバイ・レーニン」…皆ベルリンが舞台ですが、そのどれよりも強烈な印象が残りそうです。
この映画をどう表現しようか、書きたいことは山のようにあるのに、未だに最初の言葉が浮かばずにいます。
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>ヴァランシエンヌさん
こちらこそご無沙汰しています。TBありがとうございました!
ヴァランシエンヌさんにもぜひ観てほしい映画だったんですが、私の書いたものを読んで観に行かれたとはうれしい限りです。
カール・マルクス・アレーはアレクサンダー広場の奥から東に伸びている長ーい通りです。以前3回に分けて取り上げたことがあるので、よかったらどうぞご覧ください。
http://berlinhbf.exblog.jp/m2005-09-01/
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>えいはちさん
はじめまして!
1995年のベルリンの写真興味深く拝見しました。
もう12年も前ですか。まだDDR時代の名残も色濃く残っていたのでしょうね。共和国宮殿はこのブログでも何度か取り上げていますが、まさに今取り壊しの最中です。当時はまだ壁も結構残っていたようですね。
これからもどうぞよろしくお願いします。
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>焼きそうせいじさん
もう3回もご覧になったのですね。
焼きそうせいじさんの評価の高さが、そのままこの映画の価値を証明しているような気がします。どうぞゆっくり煮詰めてから、また私たちに語ってください。私も今度はDVDでじっくり観たいです。
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先日教えていただいたカールマルクス書店のあるあたりに早速行って来ました!お勧めのCafe Sibylleも良かったです。車椅子の人も入れるトイレだったので感動しました。お店の人もとっても親切でうれしかったです。教えてくださって本当にありがとうございました。勝手ながら記事でリンクさせていただきましたのでご報告いたします。
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>rbhhさん
ベルリンにいらしていたのですね。小澤さんのコンサート、私は残念ながら聴けずじまいでした。大変よかったみたいですね。Cafe Sibylleも気に入っていただけたみたいでうれしいです。東のナイススポットも機会があったらまたご紹介します!
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映画『善き人のためのソナタ』は津協渋谷の封切り第一番に並んで観て、ラストシーンの涙が残った顔のまま表に出たら、テレビ・クルーのインタビューを受けて、感想を述べながら思わず嗚咽を漏らしてしまいました。
その後も、冷静にすみずみまで鑑賞しようと恵比寿ガーデンシネマで二度目を観ました。
でも映画の中の主人公や脚本家の行動には批判的な感想を持つ程、むきになってのめり込んでしまいました。
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>第三市民さん
この映画を2度もご覧になったのですね。この時代を直接知る方が観ても、皆さんすばらしいとおっしゃる。こういう作品は他になかなかないように思います。DDR時代を描いた作品は今後も出るようで、最近はテレビ用のドラマが撮影されたそうです。