ツァグロゼク指揮のコンツェルトハウス管に注目!

昨シーズンからコンツェルトハウス管弦楽団の音楽監督を務めるローター・ツァグロゼクのコンサートを聴いてきました(2月1日)。
最初と最後にハイドンとモーツァルトのシンフォニー、合間にストラヴィンスキーとフランクのかなり珍しいピアノ曲を配するというユニークなプログラムで、中でもライブレコーディングされたモーツァルトのハフナー交響曲が一際輝いていました。
少し前まで、ツァグロゼクは現代音楽に強く、デッカの「退廃音楽」シリーズなどで知られる、どちらかというと地味な指揮者でした。それが、1997年から2006年まで音楽監督を務めたシュトゥットガルト歌劇場時代の数々の成果によって一気に名を知られるようになったのは周知の通り。久々にシンフォニーオケのポストに返り咲いた今回のコンツェルトハウス管とは、今の時代にあっては珍しい8年という長期契約を結んだことからも、彼の強い意欲が伺われます。現在66歳なので、指揮者としてはまだまだ若い方でしょう。個人的にもこれからが楽しみな音楽家の1人です。
ツァグロゼクの指揮振りは、正直かなり地味です。姿勢はやや前のめりで、手の振りは流麗というよりごつごつした感じ。一方で音楽が前のめりになることは決してなく、一瞬一瞬消えては同時にまた立ち上がっていく音を丁寧に紡ぎ上げていくという印象を受けます。派手な動きは皆無ですが、音楽には誠実さがこもっていて、聴き終わった後に何かが心に残るのです。その指揮からも、音楽の構造を明らかにすることに重点が置かれていることは明らかで(とはいえ、「分析的」という感じでもありません)、響きには清新な透明感がみなぎり、各声部がくっきりと立ち上がってきます。ハフナー交響曲の2楽章など、本当に美しかった。
ツァグロゼクは来月ブルックナーの交響曲第6番を振るそうで、ブルックナーの巨大な交響曲群の中ではやや小ぶりな、しかし透明感と比類なき美しさにあふれた(特に2楽章のアダージョ!)この作品にどう挑むのか、今から非常に楽しみです。
この日はBVGのストだったので、コンツェルトハウスまで自転車で行くことに。秋以来自転車には乗っていなかったので本当にしぶしぶという感じでしたが、それほど寒くなかったせいもあり、意外と快適でした。クロイツベルクの自宅からはひたすら北にまっすぐ、メンデルスゾーンが眠る墓地やヴェンダースの映画に出てくる公園の真横を通り、チェックポイント・チャーリーをくぐり抜けて20分足らずでホールに着きます。ペダルをこぎながら、音楽が過去と現在のこの街の生活に密着していることを、改めて実感することにもなったのでした。
Konzerthausorchester Berlin
Lothar Zagrosek
Severin von Eckardstein Klavier
Joseph Haydn Sinfonie Nr. 88 G-Dur Hob I:88
Igor Strawinsky Capriccio für Klavier und Orchester
César Franck Sinfonische Variationen für Klavier und Orchester fis-Moll
Wolfgang Amadeus Mozart Sinfonie D-Dur KV 385 (“Haffner”)

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