現在発売中の「音楽の友」4月号に、2月のベルリン・フィル定期演奏会の模様と、最近同オケを退団された安永徹さんのドイツ連邦功労賞受章式のレポート記事を書かせていただきました。一読いただけるとうれしく思います。
昨年、安永さんの師匠にあたるミシェル・シュヴァルベさんにインタビューした時、ベルリン・フィルの第1コンサートマスターを約30年間勤め上げたことへの誇りを盛んに口にされていましたが、日本人の安永さんが同じポジションに就いてからいつの間にか26年の月日が流れているわけで、その偉業に改めて思いを馳せずにはいられません。
個人的には、高校生の時に横須賀の文化会館で初めて安永さんとご夫人の市野あゆみさんとのデュオを聴いた時の感動(フランクとヤナーチェクのソナタでした)、98年3月初めて本拠地でベルリン・フィルを聴いた際のコンマスが安永さんで、アバド指揮のマーラー交響曲第3番の叙情楽章で聞かせてくれたソロの凛とした美しさ・・・。私がベルリンに来てからは、アバドが病から復活した直後のマーラー7番とか、アーノンクール指揮での《音楽の冗談》やバッハ、ソリストとして弾かれたハルトマンなど舞台での思い出は数知れません。
安永徹さん、本当にどうもありがとうございました。
これからのご活躍とご多幸を願っています。
追記:
安永さんのベルリン・フィル退団に関連した、貴重な新聞記事を見つけました。これは必読の内容です(特にカルロス・クライバーとの共演について触れている箇所など!)。
安永徹:ベルリン・フィル退団 北海道に拠点、デュオ中心の活動へ
(毎日新聞 2009年3月4日 梅津時比古記者)
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98年3月のマーラー3番!私、フィルハーモニーで聴いていました。当日にStuttgartからICEで到着して駆け込んだことを覚えています。2列目正面、という絶好の位置でフィルハーモニー初体験を堪能しました。
演奏のほうはアバドの室内楽的な音楽作りにやや当惑して聴いていました。アバドの頭上5mくらいのところに音が収束するような感じで・・・・。ただ、終楽章が始まってその室内楽的な方向性もありなんだ、ということを実感しました。新しいアプローチで楽しかった演奏会です。あそこにいらっしゃったとは!奇遇ですね!
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お久しぶりです。
早速読ませていただきました。とても貴重な取材でしたね。
安永さんが、世界最高のオケに四半世紀もの長期にわたり第1コンマスを務めた、というだけでも本当にすごいことですが、この功労勲章受賞及びラトルからの最高の賛辞は、末永く記憶に残ることでしょう。
つい昨年末に、初めてベルリンフィルを聴いたのですが、その時のコンマスが安永さんではなかったのが、今となっては・・・。(もちろんメータ指揮のマーラー3番は、とても素晴らしかったですが・・・。)
これからの、デュオ中心の活動というのも楽しみです。
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楕円球さん
お久しぶりです!
これは奇遇ですね。あの時の公演、私は一番上の方で聴いたのですが、冒頭のホルンの重奏からその音の素晴らしさに息をのんだのをよく覚えています。
>アバドの室内楽的な音楽作りに
あれだけの編成なのにボリュームを感じさせない、透明な響きが身上の演奏でしたね。確か、アバドがBPO音楽監督の辞任を表明した直後だったので、なおさら記憶に残っています。
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bach!!さん
ご無沙汰しています。早速記事を読んでくださり、ありがとうございました。
あの授賞式の場に居合わせることができたのは、幸運でした。安永さんがオケのメンバーから多大なる信頼と尊敬を受けていたのが実感できましたし、安永さん自身のスピーチも格調高いものでした。ああいう人から少しでも何か学びたいと思いましたね。
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昨年2月くらいにソニーセンターでTrip to Asiaを見ましたが、
あの映画にも出てくる方ですよね。構成する団員は代わっても
変われない、変えてはいけない「ベルリン・フィルの響き」がある、
という厳しい世界で26年・・・。すごいことだと思います。
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akberlinさん
お返事が遅れてしまいすみません!
コメントありがとうございます。安永さん、もう日本に帰られたことでしょうね。ベルリンでの約30年間のご経験をどう生かされるのか、今後が楽しみです。
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「音楽の友」拝読しました。
masatoさんがベルリンから情報発信していらっしゃるのを嬉しく読みました。ご健康とご活躍をお祈りします。
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まじっくばすーんさん
ご覧いただき、誠にありがとうございました。
これからも地道に情報発信を続けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
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遅ればせながら「音友4月号」拝読しました。
団長とラトルのコメントに心がこもっていて、レセプション会場の温かな雰囲気がひしひしと伝わりました。昨年9月にフィルハーモニーでBPOのワーグナーとメシアンを聴いて、信頼を束ねるような氏の統率に惚れ惚れした感動が蘇りました。
安永氏の日本を中心とした今後も期待が膨らみます。masatoさんの次回の執筆も楽しみにしております。
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mamebitoさん
記事を読んでくださり、どうもありがとうございます!
>団長とラトルのコメントに心がこもっていて、レセプション会場の温かな
>雰囲気がひしひしと伝わりました。
本当にその場に居合わせることができて幸福な時間でした。安永さんのスピーチも万感の思いが込められたもので、なんだか私まで胸に迫ってくるものがありました。今後のご活躍を心より願うところです。