ドイツ歴史博物館「権力は示す 統治戦略としてのアート」展

●ドイツ歴史博物館(DHM)の特別展「権力は示す 統治戦略としてのアート」(Macht zeigen – Kunst als Herrschaftsstrategie)を見てきました。権力の中枢にいるドイツの政治家や企業のトップが、アートを自分の統治戦略としてどのように使っているかということを追いかけた展示。
●ドイツでの「権力と芸術」の関わりというと、どうしてもナチス時代の負の側面を思い出してしまうが、展示の大半は現代に関するもの。ドイツの歴代首相の執務室やそこに飾られている絵を紹介したり、メルケル首相が自ら普段の仕事場を紹介している映像など、特に興味深かったですね。
●前首相のシュレーダーが現代美術のよき理解者だったり、現外相のヴェスターヴェレが熱心なアートコレクターだったりと、意外な側面も知ることとなる。首相官邸の中に飾られているMarkus Lüpertzの彫像やJörg Immendorffのポートレートなど、シュレーダー氏の個人的な親交から生まれたものだったのだと改めて実感。
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●ケーラー大統領の仕事机の後ろに飾られているWalter Stöhrerの作品など、毎日見るにはちょっと奇抜すぎやしないか、とも感じたけれど、現代のドイツの政治家や企業人は、仕事場に現代アートをなかなかセンスよく取り入れ、自分のイメージ向上にもある種巧みに「演出」しているなと思った。6月13日まで。
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