発掘の散歩術(53) -21世紀の「消費のカテドラル」が誕生-
バスがポツダム広場を過ぎ、ライプツィヒ通りに入ると、左手に広大な空き地が広がる。ここを通るとき、私は「Tresor」と手書きで書かれた看板を見るのが好きだった。「金庫室」を意味する壁崩壊後の伝説的なクラブは、2005年に…
壁崩壊25周年のベルリンにて
世界的にも注目された先週末のベルリンの壁崩壊25周年。(個人的には)前回の20周年の時に比べると、新聞の記事を読んだり、感慨にふけったりする余裕もないまま、終わってしまった感があります。それでもやはり、11月9日が持つ意…
発掘の散歩術(52) – 壁崩壊から25年、「涙の宮殿」で越境体験 –
ミッテ地区のフリードリヒ通り駅は、ベルリンで最も賑わいのある駅の1つだ。地上と地下を走るSバーンとUバーンに加え、駅を南北に横切るトラムの往来が、街のリズムにアクセントを与えている。ここ数年、新しい商業施設やホテルがいく…
ドイツ統一24年目の日
ドイツが統一して24年目の昨日(10月3日)は、ポツダム広場の展望台から街を一望しました。 上の写真とこの写真(2012年8月)とを見比べてみると、ライプツィヒ広場の旧ヴェルトハイム百貨店の敷地に建設中だったショッピング…
発掘の散歩術(47) -壁の道に沿って走ろう!-
今年はベルリンの壁崩壊から25周年を迎える。世界を揺るがした11月9日に向けて、大きな記念行事が予定されているが、いまひとつ盛り上がりに欠けるようだ。ひょっとしたら、ウクライナ危機を巡ってロシアと欧州連合(EU)の関係が…
和解礼拝堂のライ麦畑(後編) 〜平和のパン〜
※和解礼拝堂のライ麦畑(前編) 〜取り残された教会〜からお読みいただけると幸いです。 2000年11月、元々教会があった場所に「和解の礼拝堂」が完成した。建築家はコンクリートとガラスから成るモダンな教会を設計したが、「こ…
和解礼拝堂のライ麦畑(前編) 〜取り残された教会〜
ベルナウアー通りに面したかつての壁の緩衝地帯には、数年前から緑の芝生が植えられるようになった。初夏のこの季節、芝生の上を歩いて行くと、緑に混じって鮮やかな小麦色が目に入ってくる。「和解の礼拝堂」という名の小さなプロテスタ…
パノラマで体感する「ベルリンの壁」
かつて東西の国境検問所があったチェックポイント・チャーリーの跡地は、年間を通して多くの観光客が訪れる場所。昨年秋からここで、ベルリンの壁をテーマにしたパノラマ展「Die Mauer(壁)」が開催され、話題を呼んでいます。…
ベルリンの壁 記憶の場所
壁建設50周年の式典に際し、ドイツの各政党から贈られた花束 初めてベルリンに来た方に、ベルリンの壁の遺構を見せると、「意外に低いんですね」とか「背が高い人なら、よじ登れそう」という感想を漏らされることがあります。そう感じ…
発掘の散歩術(13) – 「ミニ東ドイツ」を訪ねて –
クライン・グリーニッケで小菜園を営む人々。1978年撮影(Foto: Jutta Jagßenties) 1961年8月13日の「ベルリンの壁」建設から50年という節目の今夏、『壁の後ろに』と題された展覧会の案内が目に留…
クロイツベルクの天然リンクでスケートを楽しむ
ここ数日の猛烈な寒さのせいで、昨日クロイツベルクのEngelbecken(天使の池)の前を通りかかったら、完全に凍結していました。看板には「氷が張った時の立ち入りは禁止。生命の危険!」と書かれていましたが、氷の上でキャー…
「1989年11月9日広場」の落成式
「ベルリンの壁」崩壊の記念日というと、昨年の壁崩壊20周年のドミノ倒しの記憶が強い方は多いかもしれません。今年の11月9日は、大規模な催しこそ行われなかったものの、数あるベルリンの壁の追悼施設に新たな場所が加わりました。…
壁の道に沿って(4) – 緑に囲まれた監視塔 –
1989年まで「ベルリンの壁」が東西を分断していた全長約160kmの道程は、2007年に「壁の道」(Mauerweg)という遊歩道に整備され、かつての壁の跡をたどることができるようになっています。6月末、私もこの壁の道を…
壁の道に沿って(3) – ライニッケンドルフの北端へ –
前回ご紹介したリューバースの湖を西に折れて、なだらかな坂を下って行くと、「壁の道」はライニッケンドルフ北側の住宅街を通って行きます。「壁の道」(Mauerweg)といっても、昔の壁のあった場所全てが道路になっているわけで…
壁の道に沿って(2) – リュバースまで –
ライニッケンドルフのWilhelmsruher Dammにて 今日8月13日は、「ベルリンの壁」の建設が始まった歴史的な日。もう49年前になるのですね。壁の犠牲者を追悼しながら、かつての壁の道に沿って自転車で走るツアーを…
壁の道に沿って(2) – リュバースまで –
ライニッケンドルフのWilhelmsruher Dammにて 今日8月13日は、「ベルリンの壁」の建設が始まった歴史的な日。もう49年前になるのですね。壁の犠牲者を追悼しながら、かつての壁の道に沿って自転車で走るツアーを…
壁の道に沿って(1) -ボルンホルマー通りから北へ-
弟が計画しているヨーロッパ自転車旅行に触発されて、というわけでもないのですが、私も自転車に乗ってどこかに行ってみたくなり、この夏前々からやってみたかったあるプランを実行することにしました。それは、かつてのベルリンの壁に沿…
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