ウクライナ紀行(2) 古都リヴィウ散策

(前回の続き)
リヴィウ中央駅の前に降り立った私たち二人は、宿を探すべく町の中心部へと歩いて向かった。
リヴィウは人口83万人の都市。中央駅から旧市街までは約2キロほど離れている。リヴィウは地形的にかなり起伏のある町で、この長い坂を下っていくとやがて旧市街が見えてくる。
私たちが選んだ宿はHotel George。このホテルはlonely planet社のウクライナ編のガイドブックに紹介されている。町のメインストリートの目の前というロケーションにも関わらず、ツインルームが朝食なしで120グリブナ(約20ユーロ)と極めてお手頃。ユーゲント様式の建物と内装は見ごたえがある。ただ、誤解のないように言っておくと、ウクライナのホテルの値段がどれもこのレベルというわけではなく、首都のキエフでは西ヨーロッパの水準とあまり変わらないようだ。
昨夜は寝不足だが、少し休憩して早速街に出る。日曜日ということもあって、のんびり休日を楽しむ人々の姿が多く見受けられた。
オペラ劇場の前から続く600メートルの通りpr Svobody(「自由」の意)が、リヴィウのメインストリート。
劇場の正式名称は「イワン・フランコ オペラ&バレエ劇場」といい、19世紀末の建築。イワン・フランコはウクライナの国民的詩人で、20グルブナ紙幣のモデルにもなっている。
劇場の前から「自由」通りを望む。
その先に歩いて行くと、シベリウスの「トゥオネラの白鳥」の音楽に合わせて、野外バレエが繰り広げられていた。写真の小さな女の子が、その場に「乱入」している模様。
翌10月10日。この日もご覧の通り、ほぼ快晴に恵まれる。リヴィウの旧市街はユネスコの世界遺産に登録されている。この町の複雑な歴史については、次回少し触れることにしたい。
旧市街のど真ん中にある、リヴィウ市の市役所。
町歩きに少し疲れた私たちは、Dzygaという名前のカフェに入って一休み。コニャック入りのコーヒーというのがあったので飲んでみたが、これがなかなかうまい。まったりと甘く、その後体がぽかぽか温まってきて、何となく日本の甘酒を思い出してしまった。
さて、ここからは「リヴィウ乗り物カタログ」の様相を呈してくるが、この町で見かけた交通機関についてご紹介したいと思う。
まずは乗用車。かなりくたびれた車だが、こーどーくんによると、これはソ連製の車とのこと。今でもたまに走っている。またドイツに比べると、日本車も比較的多く見かけた。
これは公共のバスで、かなり古いタイプのもの。うっかり撮り損なってしまったが、日本では一部を除きほぼ絶滅したトロリーバスも、リヴィウでは重要な交通手段として活躍している。
私たちがリヴィウに来る時に乗ったマイクロバスは、公共バスとタクシーの中間のような存在か。普通のバスよりも少し値段が高い。この狭い車内の中に大柄なウクライナ人がぎっしり乗っていることが多く、これなど日本のラッシュアワーも顔負け状態か(これは極端な例)。
もちろん市電も大活躍している。手前からこちらへと走って来たこの電車、なぜかここで一旦停車し、おばさん運転手が出てきて、線路の前で何やら動かして再び運転席へと戻って行った。一体何をしていたのだろう。後で実際に同じ電車に乗った時に、このなぞが解けた。
この運転手さんは、線路のポイントの切り替えを手作業で行っていたのである。
この市電に乗って、私たちは町の郊外にある共同墓地へと向かった。リヴィウで一番感銘を受けたのは、ひょっとしたらここかもしれない。
(つづく)

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5 Responses

  1. 焼きそうせいじ
    焼きそうせいじ at · Reply

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    お久しぶりです。ブログランキングをクリックしたら、9位になってました。ウクライナの写真といい紀行文といい、貴重です。私も大昔にキエフだけは寄ったこと(ハバロフスクから飛んで、そのあとワルシャワに抜けた)がありますが、やたら広い町と大きな建物という「ソビエト的」印象だけが残っています。

  2. しゅり
    しゅり at · Reply

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    マサトさん、こんにちは。
    ウクライナの旅行の話を楽しみに読んでいます。
    29ユーロ!でベルリンからウクライナまで行けるのにも
    驚きましたが、ウクライナの古都リヴィウの街並みの美しさにも
    目をひかれています。
    いかにもヨーロッパ的というか、戦前のヨーロッパが舞台の映画に
    出てきそうな感じの街並みなのですね。
    次のブログ、期待しています。

  3. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >焼きそうせいじさん
    お久しぶりです。秋の日本を堪能されたようでうらやましいです。ソ連時代のキエフに行かれたことがあるのですね!キエフは確かに建物はやたらと大きかったし、レーニン像もまだ普通に立っていましたが、町の雰囲気は思っていたよりも明るいものでした。その時の印象については、これから書いていきたいと思います。

    >しゅりさん
    お久しぶりですね。コメントありがとうございました。リヴィウについては本当におっしゃる通りで、古きヨーロッパがそっくりそのまま残っているという感じです。しかも、ほとんど観光地化されていないのがいいです。その分、英語がほとんど通じないことなどは覚悟しなければなりませんが、苦労しても行く価値のある町だと思います。

  4. まりりん
    まりりん at · Reply

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    お元気ですか?やっと、書き込みできました!!すごい旅行記ですね!!楽しく勉強させて頂いてます!なんだか、旅行してる気分になる写真も、ステキです。それにしても、ヨーロッパの歴史は複雑ですね。。。。続き、楽しみにしています。

  5. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    まりりんさん、ようこそ!こちらは元気です。
    ヨーロッパの町について書こうとすると、どうしても歴史は避けて通れないのですね。この旅行記を書くにあたっても本やネットでいろいろ調べたりして、それが自分にとっても、勉強になっています。また気楽に書き込んでくださいね。

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