先週の日曜日はいろいろな意味で感慨深い一日でした。
2007年3月25日は欧州連合の基礎となったローマ条約が締結されてからちょうど50年という記念の日。EU全ての首脳がベルリンに集結した他、2日間にわたるEuropafestで市民も盛大に祝ったのでした。
午後2時過ぎ、私はウンター・デン・リンデンを横切ってブランデンブルク門に面したパリ広場に入ろうとしたのですが、そこからがすごい人!警察もかなりの規制を敷いていました(その理由は後でわかるのですが)。
やっとの思いで中に入ると、広場にはEU各国やドイツの省庁のブースが並んでいます。これがなかなか面白くて、各種のグッズやパンフレットが無料でもらえるのです。いくつか回って、ベルリン市のブースに立ち寄ったら、そこで思わぬ人に遭遇しました。
クラウス・ヴォーヴェライトさん(53歳)。いうまでもなく、2001年からベルリンの市長を務めている方です。
ヴォーヴェライトさんは数人のSPに護られている以外、本当に普通にそこに立っていました。一般市民の話しかけにも気楽に応じ、豪快に笑ったりもして、きっと人との壁を作らない方なんだろうなと思いました。よく知られている通り、この方は同性愛者なのですが、とても男前で(という言い方がふさわしいのかわかりませんが^^;)、魅力的な雰囲気を持った人だなとの印象を持ちました。
ヴォーヴェライト市長の強みはなんといってもその人気でしょう。移民や外国人にも寛容で、ベルリンの幅広い層から支持を受けています。先月私が購読している新聞にこの人物のことが取り上げられ、彼の強みと弱みがこんな風に書かれていました。ちょっと厳しいことも書かれていますが訳してみます。
長所:ヴォーヴェライト氏は魅力的に振る舞うことができ、もてなし上手である。市民やVIPに対してBerührungsängste(接触に対する不安)を知らず、文化や映画シーンにも目がない。
短所:彼はしばしば人からアドバイスを受けることに抵抗を示し、自分の方がよく知っていると思っている。また経済のことはほんの少ししか知らず、本当に関心を持っているといえる特定のテーマがほとんどない。
私もかなりテンションが上がってしまい、一緒に記念撮影をお願いした上、サインまでもらってしまいました^^v)。機会があったら、ヴォーヴェライトさんに「ベルリン・インタビュー」をしてみたいなあとふと思ったのでした。
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うらやまし過ぎます。クラウジー(と勝手に愛称で呼ぶ)と記念撮影
なんてっ!ベルリンのCSD(ゲイパレード)も彼の肝いりで賑やかさが
増したとも聞きますが・・・。
いや、それ以外でも人当たりの良さげなところといい、人気が高い
市長さんですよね。昨年だったか日本訪問の際、裃を着せられて
節分の豆まきを石原都知事としたとか話題になりましたが、
保守派の東京都知事と自由闊達なイメージのSPDベルリン知事、
並んだところだけでも私には興味深く思われたのでした。
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マサトさん、こんにちは。先日突然コメントしたのは私です(from Paris)。相変わらずご活躍ですね。ところでゲイ市長はパリだけかと思っていましたが、ベルリン市長もそうだったのですね。こういうマイノリティーの方たちが市長という市民を代表する立場に選ばれるということは、やはり開かれた社会なのだと感じます。ある意味、日本にもそういう時代が早く来てほしいなと個人的には思っています。
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マサトさん、こんにちは。
ベルリン市長のこと、初めて知りました。
魅力的な人がリーダーでうらやましい~。
自分がゲイであると公言していても市長になれるのは、
ベルリン市民の民度の高さの表れですね。
自分らしく生きられる社会の自由度があるから、
市長さんはきっと男前なんだ!と思ったら、
うらやましくなりました。
東京のリーダーは、民主主義と憲法を
破壊している感じで、私はキライです。
東京はもうすぐ都知事選だけど、
私たち1人1人が、自分の責任として
リーダーを選ばなければな~と思います。
ベルリンを見習いたいですね☆
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ゲイの市長というのは誇らしですね。差別のない街という感じがします。
西ベルリンに住んでた頃、Uバーンの中で、黒革にサングラスのおじさんにウインクされて、最寄り駅で降りたら、一緒に降りて来て話しかけられたことがありました。どうも気があったらしいのですが、こちらは願い下げで逃げました。
都知事選どうするか迷ってます。
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いわゆるゲイの、「いわゆる」ってどういう意味でしょう?男前で「という言い方がふさわしのかわかりませんが」ってどういう意味でしょう?
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分断時代の東ベルリンで「この方々」が仲間を集っていた場所は、アレックスにあった地下トイレでした。もともと夜は非常に暗かった東ベルリンで、しかも知らずに地下に降りた私が薄暗い照明の中で肝をつぶしたのは言うまでもありません。今のベルリンではどこなんでしょうかね(笑)。ちなみに、スイスのBというブランド(ブレゲやブランパンではありません!)の腕時計を、文字盤を内側にして着ける...これが欧米での「目印」だそうです。
まあ、自治体の首長として重要なことは、「行政(管理)能力」ですから、その人がどういう趣味を持っているかは関係ないでしょうね。「民度」とはまた別の話のようにも思いますが。
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>akberlinさん
クラウジーさんとのツーショット写真はいい記念です!残念ながら自分の写りがちょっといまいちなのですが。
昨年の豆まきの写真は、私も新聞の一面で見ました。2人はどういう会話を交わしたんでしょうね。石原知事がどういう発言をする人であるかは、ヴォーヴェライトさんのところにもある程度情報が入っていたでしょうから、あまり突っ込んだ会話にはならなかったのではないかと想像しますが・・・
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>Ryokoさん
パリからのコメントありがとうございます。
そうでした!パリのドラノエ市長もゲイでしたね。以前、「欧州4大都市会議」でこのことを取り上げたことがあります。
http://berlinhbf.exblog.jp/2947950
ヴォーヴェライト市長がそこでこういうことを言っています。
「少数のグループがもっと自由になったら、社会全体もより自由になれるでしょう(Wenn eine Minderheit freier ist, dann ist die ganze Gesellschaft freier.)」
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>shioさん
ヴォーヴェライトさんがゲイであることを公言したのは、確か当選後だったと思います。でも人気はその後落ちることなく、2期目の選挙も圧勝といえる感じでした。様々な国籍、価値観の人々が集まっているベルリンには、彼のような人がトップにふさわしいと思います。あとは借金に苦しむこの街の財政をどのように立て直していくか、に注目ですね。
東京の今の都知事は、どう逆立ちしても私も好きにはなれないですねえ。
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>gramophonさん
>Uバーンの中で、黒革にサングラスのおじさんにウインクされて
6年もベルリンにいたら、一度ぐらい私もそういうことがあるかと思っていましたが、何もないですねえ(期待しているわけではないのですが)。
今年の都知事選は私もかなり注目しています。
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>goetheringさん
なぜ「いわゆる」という言葉を使ったのか考えてみたのですが、今の日本では自分がゲイであると公言している政治家は私は知りませんし、そのような人が行政のトップにいるという例も(少なくとも私は)知りません。なので、日本の状況、文脈の中で「市長さんがゲイである」といきなり言うと少し唐突のような気がしたので、前に「いわゆる」という言葉を置いたのだと思います。それ以外の意図は全くありません。私がもしドイツ語でドイツ人に向けて書いていたら、「いわゆる」は使わなかったでしょう。ただ、「いわゆる」という言葉には対象との間に距離を置く効果がありますから、もし不快に感じられたのだとしたらお詫びします。
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私がゲイの人たちと交流を持つようになったのは、本当にベルリンに来てからです。そしてその過程で、自分の中の「男らしさ」「女らしさ」の概念が心地よく崩れていきました。あくまで一般的にですが、ゲイの方は物腰が穏やかで話しやすい方が多いです。ベルリンの市長さんはなかなかのイケメンですが、実は女性的な細やかさも備えている人かもしれない。だから、「男前」という表現は必ずしもふさわしくないのかもしれない。そういう意味であのような言い方になったのだと思います。
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>la_vera_storiaさん
>今のベルリンではどこなんでしょうかね(笑)
今だと、ノレンドルフ広場の周辺がよく知られています。ただここは昔から有名だったみたいですね。
>腕時計を、文字盤を内側にして着ける.
これは全く知りませんでした。今度注意して見てみます(笑)。
>自治体の首長として重要なことは、「行政(管理)能力」
おっしゃる通りですね。
去年ヴォーヴェライト市長は"Berlin ist arm, aber sexy"という派手なセリフで話題を呼びましたが、"arm"の方を何とか改善してほしいものです。