古いアパートに浮かぶ文字

先日、プレンツラウアーベルク地区を歩いていたら、外観がボロボロのアパートに出くわしました(Pappelallee 80)。この地区は、近年アパートの改装が進み、よくも悪くもすっかり小ぎれいになった感がありますが、つい15年~20年前の写真を見ると、どこもこんな感じだったんです。今となっては、逆に新鮮な感じがして、立ち止まりしばし眺めていました。
何十年も改装していないようなアパートには、当時の広告文字が残っていることがあります。これは「炭酸水の貯蔵所」という意味でしょうか?
今でもクリスマスの時期に飲む「グリューワイン」ですね。
「コニャック」とあるので、どうやらここは飲料店だったようです。おそらく、東ドイツになる以前、戦前に描かれたものではないかという気がします。
そんな風に空想を膨らませていると、一瞬だけタイムスリップしたような気になり、当時の人々の生活がしのばれます。このアパートも、そのうちきれいさっぱり塗り替えられるのではと案じ、写真に収めておきました。

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9 Responses

  1. 第三市民
    第三市民 at · Reply

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     6年前のちょうど今頃、その近辺にアパート借りて3か月過ごすつもりでベルリンに向かいました。
     改装されたアパートとは思いますが、周辺が非常に便利だと言われても、旧東独時代の状況しか知らない私は、腰が引けていて、結局別口のツェーレンドルフに落ち着いてしまいました (^^;

     現在はベルリン有数のトレンディな場所だそうですね。

  2. Daisaku Photos
    Daisaku Photos at · Reply

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    建物の外壁は人で言えば皮膚ですから…それぞれの傷やしみに、その建物の歴史が刻まれているのだと思います。

    ところで、去年、写真展を開いた Linienstrasse のギャラリーの建物の Hof のひとつに、"Leihamt der Stadtgemaeinde Berlin" の文字がありました。辞書を引いても、よくわかったようなわからないような。なになのでしょう? 別便にてメールをお送りしますので、よかったらご教示ください。

  3. la_vera_storia
    la_vera_storia at · Reply

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    とうとうこの話題が出ましたか...。 プレンツラウアーベルクではかつて(というのは東西分断時代ということですが)このような、建物に残された過去の文字の痕跡がたくさん見られました。だいたい1870年代から1930年代前半のものです(中央駅さんの推察どおり、これらの文字はDDR時代のものではありません)。そして統一後に建物の改修が行われて急速に視界から消えていったわけです。70年代後半からですが、私もこういう過去の文字の痕跡を相当数カメラにおさめたのですが、現在その場所が実際どうなっているかについて探索する時間がないですし、探索してみてももう痕跡もないだろうことは予想がつきます。意外に普通のドイツ人はこういうものには興味は示しませんし、西ドイツの写真家ですらあまり興味を持っていなかったようですが、素晴らしい作品も少数ながらありますよ。そういう作品の多くは80年代後半からDDR崩壊までに撮られたものです。ほとんどが絶版となってしまいましたが。

  4. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >第三市民さん
    東の時代しか知らない方が、今日のプレンツラウアーベルクを見たら驚かれると思います。若いカップルが多く、年配の人の割合は明らかに減っているようですし、家賃が大幅に上がったことで、昔からの住人が他の地区に移らざるを得なくなったという話も聞きます。あと街を歩いていると英語の会話を聞くことが多くなりました。

  5. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >第三市民さん
    東の時代しか知らない方が、今日のプレンツラウアーベルクを見たら驚かれると思います。若いカップルが多く、年配の人の割合は明らかに減っているようですし、家賃が大幅に上がったことで、昔からの住人が他の地区に移らざるを得なくなったという話も聞きます。あと街を歩いていると英語の会話を聞くことが多くなりました。

  6. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >Daisakuさん
    > 建物の外壁は人で言えば皮膚ですから…
    いい比ゆですね。確かにそうだと思います。

    >"Leihamt der Stadtgemaeinde Berlin" の文字
    (メールに書きましたが)Leihamtとは、担保を取ってお金を貸す公共の質屋です。個人営業の質屋の暴利から守るため、こういう施設があったのですね。ただ、現在は法律によって個人営業の暴利は厳しく制限されており、かつてドイツ中で35あった公共質屋は現在4つしかないそうです。

  7. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >Daisakuさん
    > 建物の外壁は人で言えば皮膚ですから…
    いい比ゆですね。確かにそうだと思います。

    >"Leihamt der Stadtgemaeinde Berlin" の文字
    (メールに書きましたが)Leihamtとは、担保を取ってお金を貸す公共の質屋です。個人営業の質屋の暴利から守るため、こういう施設があったのですね。ただ、現在は法律によって個人営業の暴利は厳しく制限されており、かつてドイツ中で35あった公共質屋は現在4つしかないそうです。

  8. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >la_vera_storiaさん
    詳しい解説をありがとうございます。 la_vera_storiaさんのお話は、毎回生きた歴史の授業を受けているかのようです。

    なるほど、あの壁の文字はやはり戦前のものだったのですね。
    >一連の堆積した過去をのぞき見るみたいな独特のスリル
    うまいことをおっしゃいますね。私が興奮したのも、まさに「都市考古学者」にでもなったような気分だったからです。旧東ベルリンでこういう古い文字を見つけたら、また写真に収めてここでご紹介できたらと思っています。上海は、アジアの中で今もっとも興味を惹かれる街の一つです。

    一昨日またオストクロイツ駅に行ったのですが、先日ご紹介いただいた1986年の写真とそっくりそのままの風景が残っていて、不思議な感慨を受けました。近いうちにまた書きますね。

  9. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >la_vera_storiaさん
    詳しい解説をありがとうございます。 la_vera_storiaさんのお話は、毎回生きた歴史の授業を受けているかのようです。

    なるほど、あの壁の文字はやはり戦前のものだったのですね。
    >一連の堆積した過去をのぞき見るみたいな独特のスリル
    うまいことをおっしゃいますね。私が興奮したのも、まさに「都市考古学者」にでもなったような気分だったからです。旧東ベルリンでこういう古い文字を見つけたら、また写真に収めてここでご紹介できたらと思っています。上海は、アジアの中で今もっとも興味を惹かれる街の一つです。

    一昨日またオストクロイツ駅に行ったのですが、先日ご紹介いただいた1986年の写真とそっくりそのままの風景が残っていて、不思議な感慨を受けました。近いうちにまた書きますね。

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