NHK「テレビでドイツ語」のテキストに連載中の「ハンザ都市を巡る」も残りわずかとなりました。
先月は告知し損なってしまいましたが、2013年1月号ではゴスラーを取り上げました。ハルツ地方にある美しい街で、郊外のランメルスベルク鉱山と共に、世界遺産にも登録されています。ハンザ同盟がこのような内陸部にも影響が及んでいたことをご紹介したくて、取り上げた次第です。これは教会の塔上からマルクト広場方面を眺めた様子。山間の街というのは北ドイツでは珍しく、小道を歩いていても心がすがすがしくなるような、清涼な空気が流れていました。
2月号はポーランドのグダニスク。ベルリンから直通列車で6時間半かけて、はるばるまで出かけてきました。ドイツ語名のダンツィヒでもよく知られている街です。このマリーエン教会の塔上からは、彼方にバルト海を望むことができました。その「付け根」に位置する地点で第2次世界大戦が勃発し、その40年後にはこの街の造船所で東欧の民主化の出発点となる「連帯」が発足するなど、歴史に興味のある人間にとっては興味の尽きない街。眼下に見える教会や破風屋根の建物は、その大部分が造り直されたものだというのも信じられない思いがしました。観光案内所ではドイツ系住民の子孫という方に出会い、ベルリンに戻ってからもメールのやり取りが続いています。
どちらもご一読いただけるとうれしく思います。