発掘の散歩術(60) – 番外編:ブランデンブルク州 『リベックじいさんのなしの木』の村を訪ねて –
「ハーフェルラントのリベック村のおじいさんの話、知ってる?」と知人のおばさんが一緒にお茶を飲んでいるときに言った。ドイツの国民的な作家テオドール・フォンターネ(1819〜98)が書いた、ドイツではよく知られた物語詩だそう…
旧カール・マルクス書店が文学サロンに
社会主義時代の巨大なアパートが建ち並ぶカール・マルクス大通り(Karl-Marx-Straße)に、かつてその通りと同じ名の本屋がありました。東独時代、東ベルリン最大規模の売り場面積を誇り、その充実した品ぞろえから、東側…
岩波書店『世界』2015年2月号 – アウシュヴィッツ解放70周年 –
岩波書店の月刊誌『世界』2月号に、「インゲ・ドイチュクローンが心に刻んできたもの—アウシュヴィッツ解放70周年—」というタイトルのルポを寄稿させていただきました。間もなくやって来る1月27日のアウシュヴィッツ解放70周年…
『ベルリンガイドブック』が増刷されました
昨年7月に『素顔のベルリン』(ダイヤモンド社)の増補改訂版として刊行された『ベルリンガイドブック』が、おかげさまでこの度増刷されることになりました。早いもので初版から5年が経ちましたが、いまも多くの方に読んでいただいてい…
(続)村上春樹氏がヴェルト文学賞を授賞
作家の村上春樹氏が、ドイツの大手日刊紙ディ・ヴェルトが主催するヴェルト文学賞を授賞し、11月7日、出版社アクセル・シュプリンガーの本社ビルで行われた授賞式に参加しました。 ナチスが台頭する以前の1920年代のベルリンは、…
「家庭画報」2015年1月号 特集「ベートーヴェンの軌跡を巡る」
最近発売になった「家庭画報」2015年1月号が、「ベートーヴェンの軌跡を巡る」と題して、ベートーヴェンの特集を組んでいます。彼の生誕地であるドイツのボンと作曲家としての飛躍の場となるウィーンの2都市で構成されており、ボン…
村上春樹さんがヴェルト文学賞を受賞
今夜は幸運にも、村上春樹さんのヴェルト文学賞の授賞式の場に居合わせることができた。村上さんのスピーチ「壁なき世界」は、1983年に初めてベルリンを訪れたときの話から始まった。東ベルリンの国立歌劇場でモーツァルトの「魔笛」…
「考える人」(新潮社) 2014年秋号 – オーケストラをつくろう –
小学生の頃からクラシック音楽が大好きだった。別に「クラシック音楽」だからというので近づいていったのではない。小学2年生のとき、たまたま転校先の学校の掃除の時間にモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」が流れてい…
60周年を迎えたアメリカ記念図書館
ベルリンの大きな図書館といえば、長い歴史と膨大な蔵書を誇る2つの国立図書館が有名です。とはいえ、学生や研究者ならばともかく、一般の市民により親しまれているのは、それぞれの地区にある市立図書館の方でしょう。その中でも規模が…
季刊誌「考える人」 2014年夏号 – もうひとつのレクラム文庫 –
発売から大分時間が経ってしまいましたが、最近寄稿する機会のあった季刊誌「考える人」の夏号をここでご紹介したいと思います。昨年秋、この雑誌にまつわる個人的な回想録(こちら)を書いたことがあり、いつかこういう雑誌に寄稿できた…
東京新聞7月27日(日)朝刊「写真家 古屋誠一インタビュー」
文章を書く仕事をしている関係からか、ベルリン在住の特派員の何人かの方とお付き合いがあります。皆さん取材で飛び回っていることが多いので、頻繁にというわけではないものの、時々食事などをご一緒しながら仕事や旅、好きな本の話など…
東京の本屋がベルリンに
3月末から2週間、「ベルリンの街に東京の本屋がやって来た!」をコンセプトに、東京の独立系書店5店が選んだ日本のアートブックと文房具がクロイツベルク地区の書店で展示販売されました。 地下鉄U1のSchlesisches T…
季刊誌「考える人」(新潮社)と本との出会い
新潮社に「考える人」という私の好きな季刊誌がある。この秋の一時帰国でのある出会いから、自分と「考える人」、そして本そのものとの出会いについて綴ってみたくなった。 小学3年生の夏、私は親に連れられてたまたま観に行ったある映…
『ベルリンガイドブック〜「素顔のベルリン」増補改訂版』のご案内
拙著『素顔のベルリン』は、2009年の発売以来、お陰さまで多くの方に手に取っていただいてきました。この度、ダイヤモンド社より増補改訂版として新たな形で発売されることになりましたので、ここで紹介させていただきたいと思います…
「異国で書く」ということ
1月16日の夜、ファザーネン通りのベルリン文学館(Literaturhaus Berlin)で、作家の多和田葉子氏と詩人・エッセイストの伊藤比呂美氏による対談が開かれました。テーマは『異国で書く』というもの。 ご存知の方…
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