Musikfest Berlin 05

S-Bahn Friedrichstrasseにて(9月1日)
このブログを始めてから早一ヶ月が経った。
夏のバカンスシーズンが終わり、9月に入るとベルリンは華やかさを増してくる。オーケストラやオペラ、大小含めると無数ともいっていいベルリンの劇場の、新しいシーズンがいよいよ始まるからだ。
その先陣を切って、Musikfestという今年から始まる新しい音楽祭が昨夜幕を開けた。ベルリンでこの時期に開催されるフェスティバルとしては、かつてはベルリン芸術週間(Berliner Festwochen)が有名だった。カラヤン、ベーム、ホロヴィッツといった巨匠が登場しては世界的な話題を集め、有望な若手音楽家もここから多くが巣立っていった。
しかし、2001年に長年このフェスティバルを率いてきたウルリヒ・エックハルトからヨアヒム・ザルトーリウスにトップが代わると、それまでの豪華路線から、お金をあまりかけずに新しいことをやるという色が濃くなった。プログラムは現代ものが多くを占め、昨年の「シュトックハウゼン ピアノ作品全曲演奏会」(渋っ)など、興味深いものもあったが、昔に比べたらずいぶん地味になってしまったという印象はやはり拭い切れなかった。
その反動からか、今年から始まるMusik Festは、かつての芸術週間を復活させた感じに近い。2週間の期間中に、ベルリンフィル、ニューヨークフィル、チェコフィル、ロンドンフィル、アムステルダム・コンセルトヘボウ管、ヨーロッパ室内管などの一流どころがほぼ日替わりでフィルハーモニーにやってくる豪華さ。隣の室内楽ホールで行われるコンサートには、5回の公演を40ユーロで聴けるパスが用意されている(学生は20ユーロ)。
今回は中欧の音楽がメインテーマで、中でもドボルザーク、ヤナーチェクを始めとしたチェコの音楽が多く演奏される。また現代作品も多い。私にとっては、好きなヤナーチェクの作品をたくさん聴けるのがなによりうれしい。10日のオペラ「イェヌーファ」演奏会形式での公演(ラトル&ベルリンフィル)は中でもとりわけ楽しみにしていて、いいものが聴けたらここでも書きたいと思っている。



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