秋の山陽・佐賀紀行(1) – 列車で佐賀に行く –

          早朝の岡山駅にて(11月24日)
今回の日本滞在はいつもより比較的長いこともあって、一度は遠出をしたいと思っていた。
行きたい場所がたくさんある中、私は九州の佐賀を目指すことにした。佐賀には大学オケ時代の友人Kくんが住んでいる。最近結婚したので、そのお祝いも兼ねて久々に会いたかったのと、他に何か目的がなければ佐賀などという地味な場所を旅行するということもそうないだろうと思ったからだ。関西や北の方にも惹かれたが、九州にはもうかれこれ15年間、足を踏み入れていないというのもあった。それにしても、佐賀県には一体何があるのだろうか。干潟、有明海、ムツゴロウ、吉野ヶ里遺跡、有田焼、田んぼ、「のだめ」の故郷(笑)・・・。私が思い浮かぶ佐賀というのはざっとそんなところだった。
11月23日(祝)、横浜発22時24分の「サンライズ瀬戸」で出発。「ノビノビ座席」なるものを購入したが、これは船に見られるような広々した座敷席を区切って2段ベッド状に配置したものといえばいいだろうか。スペースは比較的ゆったりしているものの、いかんせん寝台ではないので床が固く、なかなか眠りにつくことができない。とはいえ、刻々と移り行く夜の風景を肴にしての夜行列車の旅はやはりいいものだ。
何とか3時間ぐらいは眠れたが、頭がぼーっとしたまま6時27分に岡山着。岡山を7時発の鈍行に乗ると、4回ほど乗り換えて佐賀には最短で夕方の5時過ぎに着く。だが、Kくんの仕事の様子を鑑みて9時ぐらいまでに着けばよかったので、どこかで途中下車をする余裕があった。岡山から佐賀まで鈍行で行くという酔狂なプランを思いついたのは、瀬戸内海に沿って走る山陽本線の車窓をのんびり眺めながら九州に向いたかったからだ。
福山を過ぎると、やがて左手に朝日を浴びた瀬戸内海が見えてくる。幸いいい天気だ。さて、私が降りてみたいなと最初に思った町は尾道だった。到着直前、列車は右に大きくカーブして坂の多い尾道の町を一望できる地点に差し掛かるのだが、そこからの眺めは大好きな映画「東京物語」のワンシーンを思い出させるに十分だった。しかし、寝不足からまだ頭が回転しないので、今回は残念ながらパス。いつかゆっくり歩いてみたい町だ。
三原を過ぎると、今度はひなびた山村の風景に変わる。何気ない秋の情景なのだが、ドイツの風景に見慣れた人間には妙に心に沁みる。海があって、山があって、川が流れていて、田んぼがあり、晩秋の草木はほどよい色合いを見せている。柿か何かの果実の色が風景によく映えること。からぶき屋根の民家も何軒か見かけた。変化に富んだ日本の自然はすばらしいなと改めて思う。たとえ、頻繁に見かける広告看板の類が目障りだとしても。
やがて徐々に建物が密集するようになり、9時47分広島着。私は迷わずここで下車した。
(つづく)

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4 Responses

  1. Ken
    Ken at · Reply

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    はじめまして。
    けっこう前からこのBLOG拝見してます。
    2004年までフライブルクに住んでました。
    で、今は福岡にすんでます。
    九州以外の人には九州がどう見えるのか、
    (2)を楽しみにしてますね。

  2. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >Kenさん
    はじめまして。
    ご感想ありがとうございます。
    この続きは少し長くなりそうなので、ドイツに戻ってからになりそうです。
    申し訳ありませんが、もうしばらくお待ちください!

  3. shinno
    shinno at · Reply

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    電車で九州ってのもなかなかいいですね~。
    そろそろ戻ってくるんですよね、充分満喫できました?

  4. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    >shinnoさん
    日本滞在は充分満喫できましたよ。
    近々またお会いしましょうね~

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