しばらく旅の日々 – ライプチヒ編 –

ウィーンから飛行機で一旦ベルリンに戻って、4日はライプチヒへ。ベルリンのSüdkreuz駅からICEに乗ってちょうど1時間。こんなに近かったのかと驚きました。
前回ライプチヒに来たのは2005年の年末だから、あれからもう3年。その間、旧東独の都市では唯一ワールドカップを経験し、街は一段と垢抜けた印象を受けました。旧市街の目抜き通りにはブティックがいくつも並び、20年前までここには国営の店しかなかった過去がもはや信じられなくなりつつあります。中央駅の前には大きな観光案内所ができて(ひょっとしたら以前からあったのかもしれませんが)、どの方も皆親切。何もしなくても世界中から観光客がやって来るウィーンと違って、こちらは人を呼び込むのにも必死なのでしょう。カフェやレストランので応対も概ねよく、「頑固でプライドの高い」(ごめんなさい^^;)ウィーンの人々にやや辟易させられることもあった私としては、どこかほっとするものがありました。写真は、中央駅の前で久々に見たトラバントと壁崩壊の発端となったニコライ教会。
トーマス教会前の有名なバッハ像を訪れた後、もう一つのバッハの像へと向かいました。以前、「ライプチヒ・聖トーマス教会のクリスマス」で、教会前の像を「1843年にメンデルスゾーン・バルトルディが寄贈したもの」と紹介しましたが、ある方から「メンデルスゾーン寄贈の像は教会の別の場所にある」とのご指摘をいただきました。教会前の緑地に、果たしてその「世界最古のバッハ像」はありました!が、改装中なのか、像の周りには覆いがかぶさって見ることはできず、残念。
駆け足ながらも、ゴルトシュミット通りにあるメンデルスゾーン・ハウスも見学。母と妻はメンデルスゾーンが残した水彩画にしきりに関心していましたが、係りの人によるとこれはレプリカで、本物はベルリンのアーカイブにあるとのこと。そういえば、今ベルリンの国立図書館で特別展「Felix」が開かれています。3月14日までなので、近々観に行こうと思っています。
『ファウスト』に登場する地下酒場アウアーバッハス・ケラーのあるメードラー・パサージェ。こういう重厚なパサージェは、ベルリンではまず見られません。
この日は20時からゲヴァントハウスにてワセオケのコンサート。残念ながら客入りはよくなかったものの、お客さんがとてもあたたかく、舞台と客席との間に不思議な一体感が生まれた演奏会でした。《英雄の生涯》のヴァイオリン・ソロの安田さんには一際大きな拍手が送られ、最後の太鼓の曲が終わってからも皆さん名残惜しそうにしていた光景が印象的です。
日曜日のベルリン公演は、何とベルリン・フィルの「デジタル・コンサートホール」にてネット中継されることになったので、日本の方々もぜひご覧ください(詳細はこちら)。今の流れからくると、きっといい演奏会になると思います。



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2 Responses

  1. mamebito
    mamebito at · Reply

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    はじめまして。大学オケで2年ほどご一緒した弦楽器の者(後輩)です。いつも素晴らしい写真と文章に感嘆しながら拝読しております。
    昨年9月にウィーン・ベルリン・ライプツィヒを旅行しました。普段のベルリンからのレポートも大好きですが、特にライプツィヒは印象深かったので今回の旅行記は堪らなくなり(笑)コメントいたしました。半年前、まだ工事していたニコライ周辺はもう落ち着きましたでしょうか。
    ワセオケのベルリン公演生中継、またまた目もくらむ企画ですね、楽しみにしております。

  2. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    mamebitoさん
    はじめまして、ではどうやらなさそうですね(笑)。ブログを拝見した限りでは、残念ながらどなたかわかりませんでしたが・・・。
    ワセオケのベルリン公演はご覧になりましたか?予想外のハプニングはあったものの、全体としては大変見事なものでした。今度感想を書きますね。ライプチヒのニコライ教会の周辺はすっかり落ち着いていました。壁崩壊20周年に合わせた工事だったと思われます。

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