ちゃりんこ旅日記(5) – 九州での日々 –

全長4km、100万本の松並木。唐津の『虹の松原』
無事に九州の門司に上陸し、ツール・ド・西日本は後半戦を迎えた。ここからは反時計回りに九州を一周する。
3日後、長崎県の佐世保に着いて驚いたのは、その地形や風土に対して。海、坂の多さ、巨大な造船所、そして…米軍基地。「あれ?横須賀?」と思うくらい雰囲気が横須賀に似ている。そのせいか居心地がいい。初めて訪れるのに、何だか親近感を感じる土地だった。
長崎で一泊し、有明海を左手に見ながら島原へ。ずいぶん人で賑わっていると思ったら、偶然にも今日は島原の花火大会があるらしい。スーパーで買ったトマトをかじりながら、特等席で花火を見た。心地よい爆発音は鮮やかな色彩と共に、ぼくの疲れを吹き飛ばした。貧乏生活だが、こんなに贅沢なことはない。
島原では武家屋敷を見学
次の日、天草諸島を縦断した。夕方ラーメン屋に入ると、おじさんに「悪いな、今日はもう店閉めちまったんだ」と言われた。仕方なく出発しようとすると、店からおじさんが出てきた。「お前さん、どこから来た」「横須賀です」「…ちょっと待ってろ」そう言って、ぼくにチョコレートとカボスを手渡してくれた。「疲れたときはそれが効くだろ。気ぃつけてけよ!」ぼくは何もしていないのに、どうしてこんなにも優しいんだろうか。
おまけに、ラーメンを食べられなかったおかげで、最高の時間帯で天草の夕陽を見ることができた。何かに導かれているように自分の行く先々で幸運な出来事が起こる。偶然なのか、必然なのか。そんなことを考えながら、ぼくは鹿児島へと向かうフェリーに乗った。
(つづく)
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作者である弟のブログはこちらより:夢!冒険!ちゃいにっき!

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