発掘の散歩術(35) -シンティ・ロマの記念碑〜隠れた悲劇〜-
ツォー駅から100番バスに乗って、「ライヒスターク」のバス停で降りた。シャイデマン通りに面して何台もの観光バスが停泊し、ライヒスタークの入場口には次々に人の波が押し寄せる。 それとは反対のティーアガルテンの側に、ドイツの…
「破壊された多様性」について考える年
今年に入ってベルリンへ来られた方は、街の多くの場所で赤と黒を基調としたインパクトの強い展示ポスターをご覧になったことがあるのではないでしょうか? そこには必ずこう記されています。「Zerstörte Vielfalt(破…
発掘の散歩術(34) -マルクトハレの復活!-
ポツダム広場の「アルカーデン」に代表されるような大型ショッピングモールは、ベルリンに限らず、現代の消費生活の中心的存在と言えるだろう。便利な反面、中に構えているのは大手スーパーやドラッグストアのチェーン店、お馴染みのファ…
春の日本一時帰国
すっかりご無沙汰しております。現在日本に一時帰国中です。今回は2週間弱の比較的短い滞在なのですが、それでも日本に帰る前は留守中の間にやっておくべきことでてんやわんや。実家に帰ってからもあちこちに出かけている毎日です。ここ…
東日本大震災から2周年を迎えて
東日本大震災から2周年を迎えた週末にかけて、ベルリンでは多くの関連行事が開催されました。私が取材した中から、2つの行事をご紹介したいと思います。 3月9日の昼に、ブランデンブルク門に面したパリ広場で「さよなら原子力ベルリ…
発掘の散歩術(33) -イーストサイドギャラリーの行方は?-
3月1日の午前8時半頃だったという。イーストサイドギャラリーの脇に前日から置かれていたショベルカーが、かつてのベルリンの壁の1ブロックを持ち上げた。その時点ではごく限られた数の活動家しか現場にいなかったが、やがて反対デモ…
近代化の最中のオストクロイツ駅
久々に変わりゆくベルリンの風景をお届けしたくなりました。まずは、あのオストクロイツ駅。2008年から折りに触れて変化の様子をブログで紹介してきましたが(下の「Ostkreuz」のタグをクリックすると、ご覧いただけます)、…
アイスホッケー女子ブンデスリーガで活躍する日本人
サッカーブンデスリーガの日本人選手の活躍は、今や珍しくなくなりましたが、「氷上の格闘技」アイスホッケーの女子ブンデスリーガで奮闘する「なでしこ」がいるのをご存知でしょうか。ベルリンのチームOSC Berlinに所属する高…
ベルリンでの12年間 1933-1945, 2000-2012
何のあてもないまま、私がベルリンにやって来たのは2000年の9月25日。高橋尚子がシドニー五輪で金メダルを獲得した翌日だ。いつの間にか、丸12年を迎えたことになる。2年前の10周年のときも一区切り付いた感じだったが、ベル…
空襲を伝えるドイツの都市(まち) ──ドレスデン・ベルリン・ハンブルク展のご案内
3月10日は1945年の東京大空襲の日。個人的な関わりで言えば、東京大空襲のことは書物などを通じてもちろん知ってはいましたが、わずか一夜で10万人もが亡くなったこの大空襲がどれほど悲惨なものだったかを真に感じたのは、昨年…
発掘の散歩術(32) – テーゲル湖の「マリー」に会いに –
何年住んでいてもドイツの冬の寒さは身にこたえるが、「今週末の気温は零下10度を下回る見込み」などという予報を耳にすると、たじろぐ反面、心のどこかでときめいている自分がいる。そんな予報が出された1月末、ある期待を胸に、テー…
震災孤児のためのチャリティーコンサート
2011年3月の東日本大震災では、東北地方で240人の子どもが両親を、1400人弱の子どもが片方の親を亡くしました。昨年秋、このような震災孤児を支援するNPO法人“KIBOU”がベルリンに発足。1月末、この法人が主宰する…
NHK「テレビでドイツ語」2013年3月号 – タリン –
NHK「テレビでドイツ語」のテキストに昨年4月から連載させていただいた「ハンザ都市を巡る」の連載が、一応の最終回を迎えました。今回訪れたのは、エストニアのタリン。振り返ってみると、当初の想像以上に地理的に大きな広がりを持…
驚きのトンネル強盗事件の行方は?
つい先日、新聞に地下トンネルらしき写真が大きく掲載されました。厚さ50センチはありそうなコンクリートの壁をくり抜いた穴の向こうに、トンネルが奥へと続いています。天井を木の柱で補強するなど本格的な造り。一見して、素人が簡単…
ショスタコーヴィチとの2日間
あれから早1週間が経ってしまいましたが、私にとってはやはり大きなイベントだった、フィルハーモニー室内楽ホールでの本番のことを書いておきたいと思います。2月15日のコンサートは、昨年よりもお客さんがたくさん来てくださり、(…
パノラマで体感する「ベルリンの壁」
かつて東西の国境検問所があったチェックポイント・チャーリーの跡地は、年間を通して多くの観光客が訪れる場所。昨年秋からここで、ベルリンの壁をテーマにしたパノラマ展「Die Mauer(壁)」が開催され、話題を呼んでいます。…
ベルリンで楽しむアマチュアオーケストラ
1年半ぐらい前から、再びアマチュアのオーケストラでフルートを吹いています。ベルリン自由大学より援助を受けているJunges Orchester der FUというオーケストラ。学生オケの部類に入るのかもしれませんが、年齢…
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