前回の更新からずいぶん時間が空いてしまった。この1ヶ月半は移動の連続だった。3週間の日本滞在から一足先にドイツに戻ったのが6月頭。数日間ベルリンで過ごして、パリに飛んだ。久々に1人旅の時間が持てたので、思い切ってパリに行こうと思ったのだった。知人のアパートに居候させてもらいながらパリでの6日間を楽しみ、ベルリンに戻ると、その翌日に妻と息子が私の母の付き添いでテーゲル空港に到着。2週間ぶりに会う息子は、一回り大きくなっているように感じた。そして泣き声が大きくなったこと!新しい仕事も最近1つ始まり、時間を見つけて母を案内したりしていると、日々があっという間に流れていく。東京、パリ、ベルリンという大都市を続けて見ることができたのは面白い経験だったが、やはりベルリンに戻ると一番ほっとする。この1週間はほぼ毎日快晴で、30度を越える日が続いている。数日前にポツダムの知人のMさん宅を訪れたときのことを少し書いてみたい。Mさんは最近定年を迎え、ポツダムに居を移した。夕方、ツェツィーリエンホーフ宮殿近くの家にお邪魔すると、コーヒーと手作りのケーキでもてなしてくださった。KPM(ベルリン王立磁器製陶所)のコーヒーカップのセットがとても素敵。Mさんが長年時間をかけて集めてきたものだそうだ。
ツィーリエンホーフ宮殿を歩きながら考える (2010-08-06)
ユングフェルンゼーという湖が視界から消え、先に進むと、ハイリガーゼーHeiliger Seeというもう一つの湖が見えてくる。奥にはニコライ教会、右手には大理石宮殿Marmorpalaisがきれいに望める。この湖には遊泳可能な場所がいくつかあり、向こう岸から水遊びしている人たちの声が聞こえてきた。Mさんは毎朝この湖まで散歩して泳ぐのを日課にしているのだそう。
ここから先に行くのは初めてだった。Mさんは軽い足取りでどんどん先に進む。ドイツ人から「ちょっと散歩でも」と誘われて軽い気持ちで付いて行くと、本格的な運動になることが結構ある。Mさんは私の母とほぼ同い年だが、非常に健脚だ。
「対岸のあの家に、(テレビの司会者として有名な)ギュンター・ヤオホが住んでいるんだよ」などとMさんがいろいろ教えてくれる。もう少し行くと、木々のトンネルの奥に孔雀島が望める素晴らしいポイントがあったのだが、コンパクトカメラではうまく撮れなかったので、また別の機会に。
フリードリヒ大王の甥、フリードリヒ・ヴィルヘルム2世が1787年から93年にかけて造らせた大理石宮殿。ベルリンとポツダムのプロイセン時代の宮殿と公園群はユネスコの世界遺産に登録されているが、あちこちに点在しているので、まだ行ったことのない宮殿がいくつもある。天気のいい日にまた改めて訪ねたい。
ツィーリエンホーフ宮殿の庭も、いまが一番美しい季節。内部見学は18時で終わりだが、庭園内は散策できるようになっている。
冷戦構造の枠組みを、そして日本の命運を決定付けたポツダム会談から間もなく70年を迎える。1945年7月17日、この向こうの大会議場でポツダム会談の幕が切って落とされた。
宮殿は今、大規模な改装中で、宮殿に面したホテルも昨年から休業したまま。私の好きな赤レンガの煙突のユニークな装飾が、西日を浴びてくっきりと映えていた。
こんにちは。今日、クラクフからベルリンに入りました。明日、8月15日にポツダムを訪ねる予定です。もちろん、ポツダム会議の場所を見たくて。旅はまだ前半ですが、アウシュビッツとポツダムに行ったら、目的の7割くらいは達成、という気分でいます。
ブログ、これからも楽しみにしています!
きびだんごさん
こんにちは。コメントありがとうございました。
ポツダムには無事に入られたでしょうか。暑い日が続いていますが、ツェツィーリエンホーフ宮殿で印象深い時間を過ごされたことを願っています。宮殿の周りの美しい公園もぜひ散策なさってみてくださいね。いい旅になりますように。