発掘の散歩術(23) -フンボルト・ボックスから眺める未来のベルリン-
Unter den Linden (Ohne die Linden?) 2012年2月 ブランデンブルク門から東に延びるベルリン随一の目抜き通り、ウンター・デン・リンデンを最近初めて歩いた方は、びっくりされたかもしれない…
発掘の散歩術(22) – ブリッツ庭園のチューリップ –
4月半ばに入ってもなかなか気温が上がらない今年のベルリンだが、せっかくだから春らしいものを紹介したい。桜はそろそろ散ってしまったようだし、ほかに何があるだろう。そんなことをドイツ人の知人にふと漏らしたら、「ブリッツ庭園の…
発掘の散歩術(21) – シェーネベルク自然公園を歩く –
新緑が美しく映えるようになった季節、今回はちょっとユニークな公園をご紹介してみたい。 ベルリンの南側のターミナル駅、ズュートクロイツ駅からSバーンで南に一駅、森に囲まれたプリースターヴェーク駅を降りると、てっぺんの赤錆び…
発掘の散歩術(20) – 地上防空壕で観る現代アート –
ミッテのラインハルト通りにそびえ立つ地上防空壕。屋上にボロス氏のペントハウスが見える 不要となった建物は解体して新しく造り替える。一方、残す価値のある古い建物は修復して大事に使い続ける。程度の違いこそあれ、ドイツでも日本…
発掘の散歩術(19) -シャルロッテの夢の館 グリュンダーツァイト博物館-
グリュンダーツァイト博物館内にある女性の部屋 比較的暖かい冬とはいえ、長時間の散策にはまだ厳しい季節。こんな時は屋内で過ごすに限る。1月のある水曜日、私の中でのとっておきの博物館に行ってみようと思い立った。それが、ベルリ…
クロイツベルクの行列ができるケバブ屋
私の地元、横須賀・三浦のタウン紙「はまかぜ」に最近書いた記事を転載します。 日本のような流行の伝播がないドイツで、いわゆる「行列ができるお店」というのはまずお目にかかりません(もちろん従業員が少ないため仕方なく並ぶことは…
発掘の散歩術(18) – プレッツェンゼーの悲劇を忘れない –
「プレッツェンゼー」には2つの顔がある。1つは、地名の由来になっている同名の湖。太陽が照る夏の日にここを訪れたことがあるが、西側の岸には人口の海水浴場もあり、誰もが上機嫌、パラダイスのような光景が広がっていた。もう1つは…
発掘の散歩術(17) -ヤギが闊歩する「都会の中のパラダイス」-
昨年夏のある日、シャルロッテンブルク宮殿の南側のダンケルマン通りを歩いていた時のこと。ごく普通の建物から中庭に抜ける道に、人の流れができていた。何だろうと思い、その流れに吸い寄せられるように中庭に抜け出ると、そのまぶしい…
発掘の散歩術(16) – マルツァーンの世界庭園 –
今年6月、皇太子殿下のドイツ公式訪問の際、「おや」と感じたのが、マルツァーンの保養公園(Erholungspark Marzahn)がベルリンでの日程に含まれていたことだった。日本の皇太子と旧東独の郊外の団地街の象徴であ…
記憶の鉄路をたどる(4) – ドイツ技術博物館の保存鉄道 –
「ベルリンの乗り物の歩みを一望」で紹介したドイツ技術博物館の車庫の一般公開を見た後、同博物館の保存鉄道というのに乗る機会がありました。これがなかなか楽しい体験だったのでご紹介したいと思います。17時半の閉館の少し前、車庫…
発掘の散歩術(15) -ケーペニックともう1つの「キーツ」-
ベルリン中央駅から東にSバーンで30分ほど、シュプレー川とダーメ川がちょうど交わる地点に位置するケーペニックは、ベルリン在住の人も「観光」目的で一度は訪れる価値のある町だ。ここには中世の城塞都市だった頃の面影がいまだ濃厚…
発掘の散歩術(14) -ミース・ファン・デル・ローエのバースデーパーティー-
夕暮れ時のレムケ邸で踊る人たち (2011-08-14) アレクサンダー広場からトラムのM4に揺られること約25分。ヴァイセンゼーという湖を過ぎて間もなく、ブッシュ・アレー/ハンザ通りという停留所で降りた。普段ベルリンの…
ベルリンの壁 記憶の場所
壁建設50周年の式典に際し、ドイツの各政党から贈られた花束 初めてベルリンに来た方に、ベルリンの壁の遺構を見せると、「意外に低いんですね」とか「背が高い人なら、よじ登れそう」という感想を漏らされることがあります。そう感じ…
記憶の鉄路をたどる(2) – グライスドライエックの貨物駅跡(上) –
Gleisdreieck(2008-08-17) 先週末、建設中だったグライスドライエックの公園の一部がオープンするという新聞記事を目にした。グライスドライエックは地下鉄U1とU2の駅名にもなっているが、ポツダム広場の南…
ヴェディングのペーター・ベーレンス・ホールと友人たちとの再会
Peter-Behrens-Halle in Wedding (2011-08-02) 先日ご紹介した世界遺産のファーグス工場。ヴァルター・グロピウスはこの建築の設計に際して、ベルリン・モアビットにあるAEG社のタービン…
発掘の散歩術(13) – 「ミニ東ドイツ」を訪ねて –
クライン・グリーニッケで小菜園を営む人々。1978年撮影(Foto: Jutta Jagßenties) 1961年8月13日の「ベルリンの壁」建設から50年という節目の今夏、『壁の後ろに』と題された展覧会の案内が目に留…
ベルリン最大の港、ヴェストハーフェン
Westhafen (2011.07.25) 一体どこの街の港と思われるかもしれませんが、れっきとしたベルリンの中心部です。ティーアガルテン地区のモアビットにあるヴェストハーフェン。地下鉄U9のWesthafen駅を降り…
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