10月の鑑賞メモ

ここ数週間の間に観たり聴いたりした中で、ブログに書ききれなかったものを防備録的にメモしておきたいと思う。 コルヴィッツ美術館(10/15) 女流版画家、彫刻家のケーテ・コルヴィッツ(1867-1945)の美術館を、恥ずか…

「ベルリン・インタビュー」を始めるにあたって

「ベルリン・インタビュー」を始めるにあたって

Reichsstraßeにて(10月17日) このブログではこれまでベルリンの様々なテーマについて書いてきたけれど、事物の紹介だけではなく、この町に住む多種多様な人々に話を聞いてみたいと思う気持ちが強くなってきた。前回お…

歴史と個人

先週末、友達のパーティーに呼ばれて行ったら、ユニークな過程を経てベルリンにやって来た人たちに出会った。今回はその3人の方の話から始めてみたい。 日本人とドイツ人のハーフで、両親が音楽家という18歳のKくん。ロンドンに生ま…

隣人のありがたさ

ある程度の長期間ベルリンのアパートを空ける際、済ませておかなければならないことがいくつかある。私が毎回悩んでいたのが、留守中の郵便受けの管理と部屋の植物の世話だった。こういう時、例えば郵便物は局に差し止めにしておいてもら…

Festival of Lights Berlin(2)

Festival of Lights Berlin(2)

Brandenburger Tor(10月26日) “Festival of Lights“の後半。今回はブランデンブルク門をくぐって、ベルリンの西側を中心に夜のお散歩をしましょう。街の至る所で見…

「ベルリン・シャミッソー広場」(1980)を観る 

「ベルリン・シャミッソー広場」(1980)を観る 

今年に入ってからずっと観たいと思っていた映画をついに昨夜観ることができた。ルドルフ・トーメ(Rudolf Thome)監督の「ベルリン・シャミッソー広場」(1980年)である。 ソニーセンター内にあるKino Arsen…

Festival of Lights Berlin(1)

Festival of Lights Berlin(1)

Brandenburger Tor(10月26日) 今ベルリンでは”Festival of Lights”という光の祭典が開催中です。このフェスティバルとは・・と書きたいところですが、今回は私の野…

ボーデ博物館再オープン!

ボーデ博物館再オープン!

Bode-Museum正面(10月20日) 長らく改装中だった博物館島のボーデ博物館(Bode-Museum)が、先週の火曜日ついに再オープンしました。19日と20日は無料の一般公開日ということで、早速私行って参りました…

ロマン派の交響曲2題 - ラトル指揮ベルリン・フィル -

ロマン派の交響曲2題 – ラトル指揮ベルリン・フィル –

サイモン・ラトルとベルリン・フィルのコンビによる、意外とお目にかからない、だが素敵なカップリングによるロマン派の交響曲2曲を聴いた (10月20日。フィルハーモニー)。 前半はシューマンの交響曲第4番で、珍しい初稿版であ…

ベルリンの紅葉巡り

ベルリンの紅葉巡り

Potsdamer Brückeにて(10月23日) 今日の午後、自転車に乗っていたら、通りの木々の色合いがとても美しくなっていることに気が付いた。昨年、ウンター・デン・リンデンの紅葉ならぬ黄葉について書いたのは11月の…

鉄橋の墓場 - 天使の降りた場所(14) -

鉄橋の墓場 - 天使の降りた場所(14) –

Yorckbrückenにて(10月12日) この「天使の降りた場所」も、かれこれずいぶん長いシリーズになってきました。一体あといくつ書きたい場所があるのか数えてみたら、まだ8箇所もある。来月日本に帰るまでに何とか書き終…

M.ショスタコーヴィチ指揮のD.ショスタコーヴィチ

M.ショスタコーヴィチ指揮のD.ショスタコーヴィチ

今年はショスタコーヴィチの生誕100年ということで、ベルリンでもショスタコ関係のコンサートが目白押しだ。正直、ショスタコーヴィチの音楽はどうも「絶叫」のイメージが強いのか私は少々苦手で、その世界に素直に入っていけないもど…

フェリックス・ゴンザレス=トレス展 -ハンブルク駅現代美術館-

フェリックス・ゴンザレス=トレス展 -ハンブルク駅現代美術館-

Hamburger Bahnhof – Museum für Gegenwart(10月18日) 昨日、ベルリンにいらしていたお客さんと一緒にハンブルク駅現代美術館に行ったら、かなり面白い展覧会に出くわしまし…

100年の重みに耐えた橋 - 天使の降りた場所(13) -

100年の重みに耐えた橋 - 天使の降りた場所(13) –

U-Bahnhof Gleisdreieck付近。地下鉄の車窓より(8月17日) ベルリン在住の方、あるいは旅行などでベルリンにいらしたことのある方は、この風景に見覚えがないだろうか。ツォー駅方面から地下鉄2号線、つまり…

ある友達の朗報

ある友達の朗報

フィルハーモニーにある指揮者フルトヴェングラーの銅像(10月7日) 昨日、私のもとにうれしいニュースが届きました。私の友達で、ベルリンのハンス・アイスラー音大で指揮の勉強をしている角田鋼亮さんが、先ごろドレスデンで行われ…

天使の降りた場所(12) - 都心の中の無人地帯 -

天使の降りた場所(12) – 都心の中の無人地帯 –

U-Bahnhof Gleisdreieck付近にて(8月17日) 「廃墟」と聞いて、何やら誘惑めいたものを感じてしまう人は意外に少なくないのではと思う。町中を歩いていて、偶然ポツンと佇む廃墟を見つけたとする。恐いもの見…

バッハのロ短調ミサ曲 - ノリントン指揮ベルリン・フィル -

バッハのロ短調ミサ曲 – ノリントン指揮ベルリン・フィル –

イギリス人のロジャー・ノリントンが久々にベルリン・フィルの指揮台に立つ、しかも曲はバッハの大作「ロ短調ミサ曲」ということで、前から楽しみにしていたコンサート(13日。フィルハーモニー)。私がこの曲を生で聴くのは、ちょうど…